井上わたるの和光ブログ

和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。

2008.03.12
こんばんは。
 ※今日(3/12[水])は休会日です。

さて、今日は、3月10日のブログ
一般質問 ~テーマ4 自治体の人材派遣活用~」の続編です。


前回のおさらいですが、私の一般質問では、

①派遣を活用するにあたっての、チェック体制の強化
②事務職員にも派遣の拡大を。
③紹介予定派遣を全国の自治体に先駆けて導入してはどうか。

という提案をしました。

特に①については、市からも共通の認識を引き出すことができたと思っています。


ところで、今回19人の議員が一般質問を行なったのですが、
実はその中には、私の政策と対極ともいえる
「派遣は使うべきではない。全て直接雇用にすべきだ。」という考えもありました。


民間企業でも、人材戦略を考える際には、
「派遣を積極的に採用するべきだ。」という意見と
「いや、直接雇用だけにするべきだ。」という意見が対立し、

・コスト
・職員の安定性
・職員の管理事務効率
・実際に良い正職員を採用できるか

などを比較して、導入するかどうかを決めています。


だから、こういう双方の意見が市の議会で出て、
市がそれぞれの主張を取り入れ、結論を出していくことは
非常に有益だと思っています。


・・・しかし、今回の「派遣を使うべきでない」という主張の理由は
「格差社会を生み出すから」というものでした。

派遣のような不安定雇用が格差社会を生み出す一因だ!という主張です。


質問の中では、保育士の派遣を例に出して、

「派遣料金は、1650円。そのうち、スタッフに渡っているのは、約7割。
(≒1,100円~1,200円程度)。 残りの3割は派遣会社が 『ピンはね』 している。」

という内容でした。


ちょっと待ってください!!!
派遣会社は、その『3割』を使って、

・派遣スタッフの社会保険
・派遣スタッフの有給休暇付与
  を行ない、

・社員の給料
・事務所の経費、スタッフとの電話代
・募集広告代 etc


を行なっているのです。決して 『ピンはね』 ではありません。


日雇い派遣の中止などを求めている政党の意見なので、
派遣社員を減らす=正職員が増える=弱者の味方 という政策のようです。

しかし、派遣会社を『ピンはね会社』と呼び、派遣の仕組みの大枠を把握せずに
このような主張をするのは、決して労働者の味方ではないと、私は思っています。


・・・確かに最近、大手派遣会社の問題などもあり、
派遣業界に対する風当たりは強いです。

しかし、どうかわかっていただきたいのは、
多くの派遣会社は、真面目にスタッフのために働いている!ということです。


担当営業が休日や昼夜を問わず電話を持ち歩き、
スタッフからの相談に24時間体制で応えたり・・・

仕事案内のため、社員のほうの平均の勤務時間は夜10時近くなってしまったり・・・

スタッフのシフト管理を代行することで、派遣先の業務負担を軽減したり・・・・

スタッフの出勤管理・給与計算・支払業務を一手に行っていたり・・・

時に、スタッフへの注意・指導、励まし・激励を行なったり・・・



その全てを含めて、『派遣料金』があるのです。

市で派遣を使う場合の議論は、これらを派遣会社が代行していることを踏まえて、
コストメリットがあるか、それとも、直接雇用のほうがいいかを検証
すべき
なのです。



市の業務のうち、派遣の方にお願いできる仕事は何なのか??

それを十分に精査することで、市の職員はより政策的な業務に携わり、
そして、可能なものを 派遣 シルバー人材センター などにも解放していくことで、
職場の活性化が図られると思います。



最後になりますが、私は派遣で働いている人には、
最大限の敬意と尊敬の気持ちをもっています。
 ※上に書いた例をずっと実践してまいりました。

単に言葉だけじゃなく、
これまでの派遣会社の営業をやってきた者としての心構えです。


その気持ちを引き続き抱いて、今後も「働くということ全般」について
取り上げていきたいと思います。


  
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