井上わたるの和光ブログ

和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。

2009.05.31
こんにちは。

さて、今日は先日の続きで 臨時議会 の報告です。

今回の議案は、

公務員の夏のボーナスを0.20ヶ月分減額する ことを認めるかどうか?

という内容です。


※もし、よければ、このブログの前に5/28付の記事を
読んでいただけるとより分かりやすくなると思います。

http://inouewataru.blog.shinobi.jp/Entry/513/



先に結果を言いますが、賛成多数で可決成立
私も、賛成しています


この手の公務員の給与カットなど福利厚生が悪化する場合、
職員組合と縁の深い政党の人は、必ず反対します。
(だから全員賛成ということはあり得ません。)



さて、この議案について、どういう質疑や意見が出たかというと・・・
「Q」は議員の質問「A」は市役所の質問。)


Q、普通、人事院は8月に人事院が民間給与水準を調査し、その結果を
冬に反映させる。こんな時期に、しかも「特別調査」なんてひどくないか?


A、

まず、この時期に特別調査したのは・・・

金融危機を受けて、民間ではボーナスも出ない状況にある。
その中で、公務員は「業績」によって給与に影響がない・・・。

もともと、民間の給与水準に合わせて公務員の給与水準は
決まるのだから、この金融危機による民間の動向にも対応すべき。


それと、このまま経済不況が続いて、冬に一度に調整すると
ガクンと冬ボーナスが減ることになる。それよりも、夏・冬と分けて、
それぞれ少しずつ減らしたほうが、公務員にも影響が少ない。



Q、職員組合と交渉は決着したのか?

A、今回は時間がなくて、折り合いがついていません。



こんなやり取りです。




その他、反対派からは

・公務員の給与を減らすと、民間の給与がもっと減る。
・公務員が和光市で使うお金が減るから、地域経済に影響が出る。


という意見が出ました。


もちろん、公務員の方からすれば、減るのは痛いことです。
公務員にも若い方もいるし、子育て中で出費の多い方もいるでしょう。


また、今回の調査、並びに「人事院勧告」という制度が完璧とも思いません。

(今回で言えば、
・サンプル数が少ない&調査時期が早い
・ボーナス額の確定をしている企業が少ない
などの課題あり。)




ただし。


今回行われたボーナス水準調査も、
あくまでもボーナスが出る人=正社員を対象に行われたものです。

つまり、非正規雇用(パート・アルバイト・派遣など)の
ボーナスの出ない人の給与水準は対象になっていません


そして、今回のボーナス水準調査だけでなく、
例年行われる「人事院勧告」も、この非正規雇用の状況は
公務員の給与比較の元データにはなっていない
のです。



今回の調査結果でも、民間はボーナスが下がる、出せないという結果が出た・・・

そして、さらには、調査対象にもならない非正規雇用の人は
もっと厳しい状況に置かれている・・・


そうした状況の中では、
公務員の方にも、少し我慢していただくことはやむを得ないと考え、
今回のボーナスカットに賛成しています。


それと。


忘れてはいけないのは、つい1年半前、
民間も景気が良かった時は、その水準比較の結果、

・主任級までの公務員給与アップ
・ボーナスのアップ (+0.05か月)
・育児手当のアップ

などのプラスの改正を行なっていることです。
(この時は全員一致で賛成。。。)



以上のような、審議、また私個人の考えの末、賛成多数で成立しました。

ちなみに。

ボーナスカット(=0.20か月)は、

・新人だと4万円程度
・部長クラスだと10数万円程度

行われることになります。


【ポイント】

なお、「カット」といっても、「凍結」というのが正しい表現。
仮に、景気が上向けば、カットはなかったことになります。



以上で、報告を終わります。


なお、私は今回、
このブログで述べたような内容を賛成討論の場で述べております。


2009.05.29
こんにちは。

本日は、臨時議会が開催されました。
(松本新市長のもとで初の議会となります。)

議題は2つ。

①公務員(=市職員)のボーナスカット
②市長の給与カット


です。

議案の順番的には、①⇒②で審議したのですが、
今日の報告は、先に②市長の給与25%カットをお話しします。



市長の給与カットは、マニフェストに載せた項目で
“即実行”と書いてあります。


この条例は、賛成多数で可決されました。


さて、市長の給与に関しては、実は勝手に上げたり下げたりが
出来ないように出なっています。

※ 市長の独断で上げることが出来るようになっていると
ズルい市長がいたら、「給与アップ条例
」を出しまくりますからね(^_^;)
そんな市長はいないと思いますが・・・。



また、社会情勢に照らして、「もらいすぎ」や「少なすぎ」ということの
無いように、第3者が客観的に給与水準を見定める 報酬審議会というものが
あるのです。


今回の市長給与カット条例の争点は、
この「報酬審議会を経ないで、大丈夫か?」ということになりました。


本来ならば、「報酬審議会」に諮問するのが
正式な手続きかもしれません。


ただ、今回のようにマニフェストに基づき、
松本新市長に限る減額ということで、特別に条例を作りました。

そして、
「本則の報酬」は下げずに、個人的に、時限的に下げるという方法を取りました。


つまり・・・

例えば、職員が不正をしたり、税金の徴収ミスなどがあったとき、
市長が責任を取って「減給3か月の処分」とかやりますよね?

その原理を応用することにしたのです。


報酬の本則はそのままで、
「任期の4年間、給与を25%減給」する、ということになるわけです。


審議会を重視せよ、という意見もわかります。

ただ、あくまでも
「和光市長の給与を変更しよう」というのではなく
「松本市長の給与を変更しよう」という個人に紐付く方法
なので、
私もOKだと思っております。


それよりも、この厳しい財政状況の中、
(しかも、職員のボーナスカットを行う中で)、市長自ら
行財政改革の姿勢を示すことを、私は支持したいと思います。


ちなみに。


和光市のもともとの市長給与は、ざっくり言うと

84万円 です。


これの25%カットなので・・・・63万円 になります。


本則の額でも、県内で下から何番目という低い設定でしたが
減額後はまたさらに低い水準になっています。


「減額しても、仕事の質は下げない」と答弁した
その言葉を、是非市民の皆さまにも届けたいと思いました。












 

2009.05.28
こんばんは。

昨日ご紹介した『配るホームページ 第10号』
http://inouewataru.com/homepage.html#no10

前回(平成20年1月)の臨時会で職員給与の変更を
行った時の報告です。



改めて整理すると、

地方公務員の給与=国家公務員を参考。

そして

国家公務員の給与=民間の水準を参考。

という図式が成り立ちます。



ざっくり解説すると・・・

この民間の給与やボーナスの水準を調査し、国家公務員の給与の
水準を決めているのが人事院という機関です。

調査結果を踏まえ、公務員に「給与を引き下げよ」or「引き上げよ」と
勧告することを、人事院勧告といいます。


例年は、8月にこの人事院勧告が出て、その結果を冬に反映させます。

そのため、準備の早い自治体だと12月議会に給与水準変更の議案が出て、
遅いところでも、1月に臨時議会を開くことになります。


さて・・・・

普段は、こういった流れですが、今回の100年に1度の経済危機の影響で
民間企業は、大きな影響を受けており、ボーナスの減額どころか
支給されない企業も少なくありません。



そんな状況下、

公務員(国家&地方ともに)が、そのままの水準で
ボーナスを受け取っていいのか?
ということになり・・・

異例の対応で、緊急調査を行なった結果、
民間企業が平均で 10%のマイナスということがわかりました。


そこで、夏のボーナスから10%相当(元々2.15ヶ月分⇒1.95か月分)
減額することになったというわけです。


公務員の方も生活はあるわけですが、こうした削減は全国的な動きであるとともに、
前回の平成20年臨時議会では、給与アップしているので今回の減額は
必要な対応だと思っています。



市長給与の25%カットについては、
松本市長のマニフェストのひとつ。

私は、その行政改革を自ら率先する姿勢を支持したいと思います。











2009.05.27
こんばんは。

明後日、5月29日(金)に臨時議会が開かれます。

・・・普通は、定例議会であろうと、臨時議会であろうと
議会を開催する場合には、もう少し早めに連絡があるものです。

(前もって日程の打診は受けていましたが)
正式な連絡は、つい昨日のことでした。


これは、議会の招集は市長が行う からです。


新市長のもとでの議会なので、26日の就任を待って、その日以降しか
正式な招集が掛けられなかったんですね。


そんなわけで、明後日に開かれる臨時議会。

議題は、

①公務員(=市職員)のボーナスカット
②市長の給与カット

です。


まず、皆さんに知っていただきたいのは、「公務員の給与はどう決まるか―?」

その点については、以前作成した『配るホームページ 第10号』
ご覧いただければ、おわかりいただけるのではと思います。

http://inouewataru.com/homepage.html#no10


それでは、詳しい解説は、また明日に。

                                   = つ づ く =


2009.05.05
こんにちは。

「臨時議会」での再調製予算について、
先日のブログで、私の着眼点を載せました。

それは…

①ハコモノ事業の見直しを含む、根本的な予算削減に向けた
対策が取られているかどうか

②財政上の危機意識は強く持ったか?

③より必要な施策(子育て・教育等)に対して予算のウェイトは図られたか?

という点です。


予算の変更点を中心に見ていくと・・・



◆「事業仕分け」があらたに予算化

これは、市役所がやっている仕事(=事業)を
・市役所がやるべきか?
・民間企業や市民団体が行うほうがいいか? を分類していくことです。

私は実は、今回の予算再調製こそ「市役所による事業仕分け」、という視点で
みておりました。

つまり、3月議会で指摘した
「ハコモノ事業の見直しを含む、根本的な予算削減に向けた対策」
とは、事業単位で、必要か不要かを判断するしかありません。

臨時議会までの1ヶ月という限られた時間しかありませんが、
そのチャンスであったことは間違いないはずです。

今回の再調製予算では、私のイメージするような
大胆な取捨選択までは行なうことはできませんでした。

ただし、今回、この「事業仕分け」の予算化がされたことは
行政のスリム化の一歩と考えます。


◆地デジ液晶TVの購入の先送り

地デジ液晶TVを公民館の職員用の部屋に買う・・・という予算が当初ありました。
「財政上の危機意識が薄いこと」の一例として、示したものです。

これは、先送りになりました。
ちなみに理由は
「全公共施設を一括で切り替えを行なったほうが、効率的」ということでした。

これはこれでよかったと思います。
(自治体への地デジTV切り替え補助金の話も出ていますし。 )

ただ、このTVが削減されたから、危機意識が高まったと
言いたいワケではないのです。

肝心なのは、危機意識を持って、①のような方法を取ってほしい、ということです。


◆交通指導員の増員については、審議の対象外

さて、
より必要な施策(子育て・教育等)に対して予算のウェイトが少ない
については、十分な変更があったとはいえません。

それは、再調製予算で、大きく変化した項目がないからです。

(逆に、第4小学校の体育館耐震工事が1年先送りになりました。
・・・但し、「工法などはもう一度検討する余地がある」という考えを
私たちの会派では共有しているので、その点を再度煮詰めていきたいと思います。)


一方で、予算書には、

予算額をいじっていないため、今回の議会での審議対象ではなかったが、

良く調べると、担当部署レベルで、政策的に調整がなされていた
・・・


という点もありました。


その一例をあげると、3月議会で陳情のあった「交通指導員」です。

陳情を受け、取りやめ予定だった箇所が「復活」したポイントがあります。

本来なら、『増員』なので、予算は『増額』され、
今回の議会で審議されるはずです。


・・・しかし、予算の変更点の一覧に、この件は載っていません。

つまり、予算総額はいじらず、例えば、
「警備会社への委託1名分」を「シルバー人材センター2名分」へ置き換える、という方法が
取られていたのです。

(※専門的な警備会社のほうが値段が高い。)

継続して配属されたことは私の願いですが、
単純に、「質より量」か「量より質」という選択にならないことを願います。



さて。


私たちは、改めて今回の予算に対する態度を示さなければなりません。

全体的な予算の構成を見ると、
3月議会で集中した「補正ありきの予算」という指摘は今回は必要ない、と判断できました。


あとは、上記の私独自のポイントが満たされたかどうか。


「完全に満たされた」と納得するのではありませんが
これ以上、暫定予算での執行を続けることは影響も大きくなります。

私は今回は「賛成」しました。



もうひとつ。

今回の予算が示されたのとほど同時期に、
野木市長のマニフェスト的な政策チラシを拝見しました。


そのチラシに綴られた内容の多くは、予算書に載っていません。


つまり、野木市長も今回の予算は「土台=ベース」であり、
その上に、今度の市長選で選ばれたものが、「色」をつけていく、という認識のようです。


それならば、今回綴った
「十分に納得しきれない部分」は、次の選挙に託したいと思います。


5月8日(金) 19時から
サンアゼリア
(※市役所横の市民文化ホール)で
「公開討論会」 があります。(※朝霞青年会議所主催。)

是非、こちらで各立候補予定者の話・政策を聞いていただければと思います。


 

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