井上わたるの和光ブログ
和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。
こんにちは。
6/25(金)の議運で
「新型コロナウィルス感染症対策特別委員会」の設置が
自民党会派の発案で決定しました。
検証の必要性については我が会派も同感です。
会派としても設置された暁には積極的に発言をしていくことになります。
但し、“あくまで個人的”には、
「特別委員会という形を取らなければならないという“必然性”が有るか?」
については、慎重に議論するべきだった、と考えています。
① 委員会の審査イメージ
埼玉県議会では、時に特別委員会を設置します。
(その多くは自民党会派の発案。
一方で、我が会派を含めて提案している「議会活性化検討特別委員会」は
一向に反対を受けて設置されません。)
近年で出来た特別委員会と言えば、
・「県庁舎建替え等検討特別委員会」
・「熊谷市上之地内における農地転用許可等調査特別委員会」などです。
「庁舎建て替え」を例を考えると、審議の上、
全会派の主張を「意見・提言」をまとめています。
(言ってみれば、どの意見も否定せず、併記されました。)
一方、「農地転用特別委員会」は最終的な提言を採決し、
多数決を行いました。(多数の意見が通る形。)
また、庁舎建て替えでは視察も行いました。
こうした委員会の目指すところが不明瞭でした。
② 開催回数の見込み
ここ数日で東京・埼玉の感染確認者が急増しています。
思った以上に第2波が早く来る気がします。
設置は議会最終日の7月3日(金)。
実際に委員会が開催されるのは、それ以降となります。
先に述べた、
「県庁舎建替え等検討特別委員会」は令和元年度の7月~12月で3回。
「熊谷市上之地内における農地転用許可等調査特別委員会」は平成30年の11月~平成31年の3月の間に7回。
それぞれ時間を掛けて審査しています。
しかしながら、複数回の特別委員会を開催している暇(いとま)は
ないのではないかと考えます。
それなら、この定例会の間に開かれる
「常任委員会」を大いに活用すべきというのが私の個人的考えです。
(あとでも詳しく話します。)
そして、一層ひっ迫した状態で、
新たに関係する部局の職員を拘束することになります。
設置が決まった議運の場でも
「極力、職員の時間的拘束を軽くすることが必要だ」と我が会派としても発言しました。
③ 設置提案のタイミング
第1波の検証というが、検証は一般質問でも行なわれています。
何より、週明けには具体的な「議案」を伴う常任委員会が残っています。
常任ならば、議案に関連し、これまでの県の取組を確認できるし、
議案外のことも「所管事務調査」で調査出来ます。
検証の上、改善点があれば、付託されている補正予算に付帯決議をつけたり、
修正だって可能です。
その常任を開催すらしていないタイミングでの設置提案には
納得がいかないのです、私は。
しかも、私は所属の福祉保健医療委員会の場で
「所管事務調査をやりたい」と事前に申し出たところ、
「今回は議案が多く時間が厳しい」という感触でした。
時間的な調整は大事ですが、
例えば、委員会の翌日は「予備日」として、空けてあります。
ここを活用すれば、特別委員会の設置に頼らず審査が出来たのではないかと、思います。
④ 議案の付託について
神奈川県議会にも「新型コロナウイルス感染症対策特別委員会」がありますが、
ここでは議案付託は行なっていません。
一方、東京都議会では、
「新型コロナウイルス感染症対策補正予算等審査特別委員会」といい、
関連の補正予算を審査しています。
今後、埼玉県議会においても、6月定例会が終わった後、
さらなる補正予算が発生することがあります。
この場合、議案を付託し、審査することがあるのか?ないのか?、
ここも設置前に明確にすべきだったと思います。
⑤ 設置の必然性
特別委員会でなければならない理由は何か。
提案者からは「部局横断的な審査のため」と発言がありましたが、
委員会は結局、答弁は担当部局が担当部門について答えます。
よっぽど複数の視点を絡めた質問をしない限り、部局横断にはなりません。
この部局横断的に提案をした以上、
「本当に設置するに足る質問(及びそのための調査)が出来ているか?」
という視点が議員側にも向けられるべきかと思います。
・・・・・以上、長々と書きましたが、これらはあくまで個人的な見解です。
でも、特別委員会が開かれれば、それだけ費用弁償も発生します。
私が委員になるかどうかも未定ですが、
意味ある委員会にする責任を議会は負っているのだと強く認識して、
この特別委員会に臨むべきだと考えます。