井上わたるの和光ブログ
和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。
2017.04.05
こんにちは。
先のブログで、閉会日の議案採決の前に行われる
「討論」の場で会派としての意見をしっかり述べています!・・・という
話をさせていただきます。
そこで、今定例会で我が会派「無所属県民会議」が行なった討論を
4回連続でアップしていこうと思います。
いずれも長いのですが、ご容赦ください。
なお、討論には基本的には時間制限はありません。
(※委員会や予算特別委員会での討論はある程度、
時間短めにという共通認識があります。)
だからこそ、長い期間をかけて議論してきた議案について
しっかりと論立てて語ることが求められているのだと思います。
今回私を含め、4名が登壇しました。
皆、時間をかけて原稿を作成し、
そして直前まで原稿を手直し作業をしてきました。
それだけ真剣に議案に向き合ってる、ってことを知ってもらえたら幸いです。
一方で、修正案の提出を行い、かつ過半数を有しているため
提案する=議会としての決定、という意味すら持ってる自民党県議団は
ひとりも「討論」に立ちませんでした。
最終日に当該会派から聞こえてくるのは、
討論をしている他会派の議員への野次だけです(ーー;)
それにもめげず、壇上で行った討論を記します。
第1回目の今日は、私が行った
5か年計画の原案「賛成」、自民提出の修正案「反対」、
そして、それに紐付く個別計画の修正に「反対」の討論 です。
無所属県民会議の井上 航です。会派を代表して、
議案第110号「埼玉県5か年計画の策定について」の修正案に対する反対討論、
議案第36号「埼玉県男女共同参画基本計画の策定について」
先のブログで、閉会日の議案採決の前に行われる
「討論」の場で会派としての意見をしっかり述べています!・・・という
話をさせていただきます。
そこで、今定例会で我が会派「無所属県民会議」が行なった討論を
4回連続でアップしていこうと思います。
いずれも長いのですが、ご容赦ください。
なお、討論には基本的には時間制限はありません。
(※委員会や予算特別委員会での討論はある程度、
時間短めにという共通認識があります。)
だからこそ、長い期間をかけて議論してきた議案について
しっかりと論立てて語ることが求められているのだと思います。
今回私を含め、4名が登壇しました。
皆、時間をかけて原稿を作成し、
そして直前まで原稿を手直し作業をしてきました。
それだけ真剣に議案に向き合ってる、ってことを知ってもらえたら幸いです。
一方で、修正案の提出を行い、かつ過半数を有しているため
提案する=議会としての決定、という意味すら持ってる自民党県議団は
ひとりも「討論」に立ちませんでした。
最終日に当該会派から聞こえてくるのは、
討論をしている他会派の議員への野次だけです(ーー;)
それにもめげず、壇上で行った討論を記します。
第1回目の今日は、私が行った
5か年計画の原案「賛成」、自民提出の修正案「反対」、
そして、それに紐付く個別計画の修正に「反対」の討論 です。
無所属県民会議の井上 航です。会派を代表して、
議案第110号「埼玉県5か年計画の策定について」の修正案に対する反対討論、
議案第110号の修正部分を除く原案に対する賛成討論
議案第36号「埼玉県男女共同参画基本計画の策定について」
議案第38号「埼玉県地域強靭化計画の策定について」
議案第39号「埼玉県環境基本計画の策定について」
議案第40号「埼玉県産業元気・雇用アップ戦略の策定について」
議案第41号「埼玉県男女共同参画基本計画の策定について」
以上、5つの計画の修正案に対する反対討論 を行います。
なお、内容をよりご理解いただくために、
・議案110号「5か年計画」原案の賛成討論
以上、5つの計画の修正案に対する反対討論 を行います。
なお、内容をよりご理解いただくために、
・議案110号「5か年計画」原案の賛成討論
・5か年計画修正案に反対の討論
・個別計画5本に対する修正案への反対討論 の順で述べさせていただきます。
まず、■原案の評価すべき点について述べます。
1.「11の挑戦」というひたむきな姿勢
まず、■原案の評価すべき点について述べます。
1.「11の挑戦」というひたむきな姿勢
原案では、時代の潮流に対応するため、鍵となる取組を「11の挑戦」と称していました。
挑戦という言葉には、県民とともに困難な課題に真正面から立ち向かうひたむきな姿勢が感じられました。修正後の「宣言」という表現よりも、私は原案を支持したい、と考えます。
次に、
次に、
2.エネルギー関連施策(旧・施策41)と地球温暖化対策(旧・施策42)に関する記述についてです。
エネルギー政策と地球温暖化対策は、目的も施策体系も異なり、取組も広範にわたるため、本来は独立した施策として体系化すべきものです。
修正案では「施策内容等が類似していることから統合整理の上、再編する」との理由で2つの施策を1つにまとめていますが、国や他県の計画でもエネルギー政策と地球温暖化対策はそれぞれ独立した施策とし、本県の過去の5か年計画においても別のカテゴリーで整理しています。
原案の整理の方が合理的、かつ施策の目標が明確であったと考えます。
2つの施策を統合した結果、修正案の施策内容が原案の記述を大幅に削除し、エネルギーや地球温暖化問題を取り巻く現状や問題意識がきわめてわかりにくい構成になっています。
2つの施策を統合した結果、修正案の施策内容が原案の記述を大幅に削除し、エネルギーや地球温暖化問題を取り巻く現状や問題意識がきわめてわかりにくい構成になっています。
原案では、東日本大震災以降、大規模発電所に依存したエネルギー供給構造の脆弱性が明らかになりエネルギーの地産地消の取組が重要になっていること、地球温暖化対策の推進には産業部門、家庭部門などそれぞれの主体が削減に取り組むことが必要という、重要な説明がなされていました。
また、原案では再生可能エネルギーの象徴であり、埼玉県としてこれまで取り組んできた太陽光発電の普及拡大の取組や住宅用太陽光発電設備の施策指標が位置付けられており、これらの記述は、その取組を次期5か年に繋げる重要なものであったとの立場から、原案を評価するものであります。
続いて、3.北部地域振興交流拠点に関する記述 についてです。
続いて、3.北部地域振興交流拠点に関する記述 についてです。
人口減少や高齢化が進む中、北部地域の活力を高めていく上で、地域の交流の拠点となる施設の整備は重要な意義を持つと考えます。修正案では、市街地整備手法の一つに分類できるとの理由で、現行5か年計画にも位置付けられている「北部地域振興交流拠点の検討・推進」を「主な取組」から削除しているが、 県による北部地域振興が後退したとの印象を与える修正に対する、北部地域の県民の落胆は計り知れません。
活力あるまちづくりの一環に「北部地域振興交流拠点の検討・推進」をきちんと位置付けた原案を支持します。
ましてや、この記述の削除は、のちに述べる「埼玉県産業元気・雇用アップ戦略」への記載や、予算特別委員会における予算執行停止にまで影響が及びました。
しかし、提案者の主張を借りれば、あくまで「市街地整備手法の一つに分類できる」ことから「主な取組」の表記から外したということであり、この修正が個別計画や予算執行停止に繋がるだけの影響を有しているとは言い難い、と考えます。
ましてや、この記述の削除は、のちに述べる「埼玉県産業元気・雇用アップ戦略」への記載や、予算特別委員会における予算執行停止にまで影響が及びました。
しかし、提案者の主張を借りれば、あくまで「市街地整備手法の一つに分類できる」ことから「主な取組」の表記から外したということであり、この修正が個別計画や予算執行停止に繋がるだけの影響を有しているとは言い難い、と考えます。
加えて、審議を行った5か年計画特別委員会においても、北部地域の県民が納得するだけの議論が行われることがなかったことを申し添えさせていただきます。
続いて、■修正案の問題点について述べます。
続いて、■修正案の問題点について述べます。
本来は多岐にわたりますが、主なものを述べさせていただきます。
1.ローリングの導入
1.ローリングの導入
修正案では、計画の見直しとして中間年度を目途にローリングを実施するとなっている。
市町村に事例があるように、10年間の総合計画を半分の5年間で見直しする事例や、総合計画に基づく3年間の実施計画が存在し、その実施計画を毎年度ローリングさせていくなら理解できますが、修正案の手法では、5か年計画でありながら最初から3年程度で見直しを行うことを前提となってしまい、長時間かけて審議した5年後の数値目標の意味が薄れ、職員も目先の数値にとらわれて、結果として長期の視点を持てなくなると考えます。
次に 2.「重点推進課題」の追加 についてです。
次に 2.「重点推進課題」の追加 についてです。
修正案では「重点推進課題」として4つの課題を設定しているが、いずれも「11の挑戦」の焼き直しであることは明らかであります。
掲げた指標も分野別施策の施策指標の再掲が目立ち、あえて追加する必然性に乏しく、また、新たな章が加わることにより、かえって分野別施策との関係がわかりにくくなっています。
そして、この「重点推進課題」の記述には、知事や執行部との認識とずれているだけでなく、そこを踏み越えた表記があることも看過できません。
例えば、「積極的な投資」に関する記述については、予算特別委員会でも、知事は公共投資に関して、「国が少ない時は県単独事業を増やす等平準化をしている」と答弁されています。
例えば、「積極的な投資」に関する記述については、予算特別委員会でも、知事は公共投資に関して、「国が少ない時は県単独事業を増やす等平準化をしている」と答弁されています。
「積極的な投資を」と言いますが、今も県執行部が県単を増やすよう計画的な投資に取り組んでいる事実や、その上で、県の厳しい財政運営を鑑み、国の公共投資が少ない時をうまく狙って行なっているという実態を忘れてはなりません。
そうした実状を超えて、更なる積極的な投資拡大を促す記載を加えるのは、無理があると考えます。むしろ、原案に明記された先端産業創造プロジェクトの推進などにより、民間企業の産出額を伸ばす方法が真の景気対策に繋がると考えております。
また、実際に今定例会で審査した平成29年度予算は、この修正案の記述が存在しない中、作成された予算案でありますが、それでも史上3番目の予算規模となっています。「積極的な投資」「投資の拡大」については、こうした実態を踏まえるべきです。
●執行権の侵害について
また、我が会派は、特別委員会の質疑・討論において「議会における総合計画の修正の範囲はどこまで可能か」という全国の地方議会でも課題となっている点にも、しっかりと気を配りながら審議を重ねてきました。
平成24年1月19日 名古屋地方裁判所で行われた「市長が作成、提出した総合計画の議案について議会がした修正議決が議会の権限を越えるか否か」という判例があります。
また、実際に今定例会で審査した平成29年度予算は、この修正案の記述が存在しない中、作成された予算案でありますが、それでも史上3番目の予算規模となっています。「積極的な投資」「投資の拡大」については、こうした実態を踏まえるべきです。
●執行権の侵害について
また、我が会派は、特別委員会の質疑・討論において「議会における総合計画の修正の範囲はどこまで可能か」という全国の地方議会でも課題となっている点にも、しっかりと気を配りながら審議を重ねてきました。
平成24年1月19日 名古屋地方裁判所で行われた「市長が作成、提出した総合計画の議案について議会がした修正議決が議会の権限を越えるか否か」という判例があります。
この判決では、当該修正が執行権を超えるものではないと判断されたため棄却されていますが、一方で裁判要旨には次のように述べられています。
『議会がその内容を一部修正して議決することを当然許容しているものと解されるが、議会が無制限な修正を行うことが出来るとするならば、前述の趣旨を没却することになるので、議会による修正は制約があるものと解するべきであり、市長から提案された総合計画に定める施策の基本的な方向性を変更するような修正を行うことは前記趣旨を損なうものとして許されない』 とあります。
例えば、埼玉エコタウンプロジェクトなど、知事が力を注いできた政策ではありますが、既に市町村や県民の理解・協力のもとで県の事業として動き出しています。それらを大幅に軌道修正することは、こうした判例との整合性を考えるべきであろうし、また執行部の各課や、個々の職員の内部管理手法にまで言及することは、節度をもって論ずるべきと我々は考えています。
例えば、埼玉エコタウンプロジェクトなど、知事が力を注いできた政策ではありますが、既に市町村や県民の理解・協力のもとで県の事業として動き出しています。それらを大幅に軌道修正することは、こうした判例との整合性を考えるべきであろうし、また執行部の各課や、個々の職員の内部管理手法にまで言及することは、節度をもって論ずるべきと我々は考えています。
最後に、同じく特別委員会での討論で述べた「執行部との綿密な調整を行なっておらず、県政史上類を見ないプロセスで行われた修正である。」という点について、触れたいと思います。
特別委員会での提案者に対する質疑の中で明らかになったように、今回の修正案は、計画のローリングの趣旨の追加や職員の年度目標とのひも付け、重点推進課題という新たな章立てを総論部分に追加するなど執行部に大きな影響を与えるにも関わらず、執行部との調整も行わず、その影響を確認する機会もなく、我々他会派への提案と同じく、2月24日の特別委員会の日で初めて示された、という経緯があります。
また現行5か年計画は、主要会派が共同で提案されたものでありましたが、今回は前回のような議会の総意の形成のプロセスがなかったことも、5年後におこなわれるであろう、次の5か年計画策定の際の課題であると申し添えたいと思います。
特別委員会での提案者に対する質疑の中で明らかになったように、今回の修正案は、計画のローリングの趣旨の追加や職員の年度目標とのひも付け、重点推進課題という新たな章立てを総論部分に追加するなど執行部に大きな影響を与えるにも関わらず、執行部との調整も行わず、その影響を確認する機会もなく、我々他会派への提案と同じく、2月24日の特別委員会の日で初めて示された、という経緯があります。
また現行5か年計画は、主要会派が共同で提案されたものでありましたが、今回は前回のような議会の総意の形成のプロセスがなかったことも、5年後におこなわれるであろう、次の5か年計画策定の際の課題であると申し添えたいと思います。
以上をもって、私の原案賛成、修正案反対の討論と致します。
■個別計画の反対理由
続いて、議案36号及び議案38号ないし議案41号 いわゆる個別計画の修正案に対する反対理由について述べます。
続いて、議案36号及び議案38号ないし議案41号 いわゆる個別計画の修正案に対する反対理由について述べます。
我々はここまで述べてきたように、5か年計画修正案に反対を致しました。その我々が修正案との整合性を合すための今回の個別計画5本の修正案に賛成する理由はどこにもありません。
また、各個別計画は、それぞれに独自の目的・テーマのために策定されるものである。5か年計画よりも社会的背景や施策が詳細に記されることは当然であります。
中でも議案40号「埼玉県産業元気・雇用アップ戦略」への修正については強く反対を致します。
北部地域振興交流拠点に関して、5か年計画の修正理由は「市街地再開発事業と同様に“市街地整備手法”に分類される事業」であるから文言整理する必要があったため、「主な取組」の項目に掲載しないよう修正した…というのが提案者の提案説明であります。
今回の「産業元気・雇用アップ戦略」には、「産業の振興、県民生活の向上、地域活性化のための「産業集積の推進策」の1つとして「北部地域振興交流拠点の検討・推進」が載っています。
しかし、5か年計画との整合性をとるために修正に合わせたというのが、この修正案の提案説明でした。「産業元気・雇用アップ戦略」は、企業の生産性を高めると共に、付加価値の高い産業を集積し、成長力を高めることを策定の趣旨とする個別計画です。
その計画を「5か年計画との整合性のため修正する」という理論は、それこそ整合性が取れておらず、県北の発展・振興を願う我が会派としては、この修正に断固として反対致します。
この点を指摘し、この議案40号「埼玉県産業元気・雇用アップ戦略」をはじめとする個別計画の修正に反対致します。
合計6つの議案に対する討論ということで長くなりましたが、以上で、私の討論を終わります。
ご清聴ありがとうございました。
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