井上わたるの和光ブログ

和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。

2025.08.14
先日来行われている「学生と県教委の意見交換会」における県教委の象徴的な3つの発言について、以下の視点で見ていきたいと思います。







<新聞報道でどう報じられたか>

<意見交換会での発言の真意>

<それを踏まえての井上の感想>(=県教委には私の個人的な意見として、話しました。)


を順次述べてまいります。


今日取り上げるのは、

『(男女が)同じ場所で、同じ人から、同じ時間に学ぶことが重要だ』





という発言についてです。


これは、整理するとこうなります。


<新聞報道での報じられた方>

「(男女が)同じ場所で、同じ人から、同じ時間に学ぶことが重要」


<意見交換会での発言の真意>

(例えば男子は理系、女子は理系のように)男女で違う内容(カリキュラム)を教えるよりも男女が同じ内容を学ぶことが重要」


<井上の感想>(←県教委に指摘した内容)

・「真意」の内容ならば多少理解できるが、報道に載った発言ではそうは受け取れない。完全に誤解を生む表現である。


・それに「男女が同じ場所・教師・時間で学ぶ」のが理想なら、県下の高校生16万人全員を一堂に集めるって話になる。無理がある。

・それを言ったら共学で今ある「女子だけのクラス」も理想と違うことにもなる。あまりに現実が見えていない。参加した生徒が納得できる回答ではない。

・それにこのロジックならば、体育(プールも含む)や行事も、男女全く場所で、同じ内容を実施することが理想、となってしまう。

・それは男女平等や共同参画ではなく、むしろ男子にとっても女子にとっても配慮が不足した状態である。



…以上が『男女が、同じ内容、時間、場所』発言に対する「県教委の真意」とそれに対する「私の意見」です。


残りの2つの『発言』についても、のちほど、説明します。







2025.08.08
全5回開催予定で、現在、「共学化に関する意見交換会」が開催されています。

今のところ、中学生・高校生との対話を、県の東部、西部、南部の3回が実施され、あとは北部で1回、そして、保護者や地域の方向けの1回を残す形となりました。


さて、そのうち、3回目の南部地域の意見交換会の様子を報じる埼玉新聞の紙面のタイトルは

『埼玉県立高校の共学化に賛否 (埼玉新聞)』

でした。




……この「賛否」とか「賛否両論」って言葉、使い方によってはミスリードも可能な言葉だなぁ、と考えさせられました。


私が、この意見交換会の進め方などにヒアリングを行なったのですが、それが7月30日なので、その時点では東部地区と西部地区の様子を聞いたワケだが、参加者の多くは「共学化反対(=別学維持)」の意見だったといいます。


南部地区もそれに近いと考えますが「賛否あり」と記すと、あたかも拮抗したみたいに聞こえます。


「賛否」や「賛否両論」という言葉の意味を調べると

―賛成と反対の両方の意見があること
―特に、賛成論と反対論とで優劣のつかない状態についていう

とあります。


(賛成の声もあるので言葉として間違っていないが)メディアはあえて、この表現を使ったのだな、と私は推察しています。


今回の意見交換会は、共学化反対の人だけを集めた訳ではなく、賛成の人にも参加募集のための門戸が開かれていたワケです。


そのため、どんな意見がどれだけ出たか(賛否の割合)は、県教委はしっかりと受け止めてほしい、受け止めるべき、と思っています。


残り2回のうち、最後の「保護者・県内在住者」の回は定員に達していますが、
北部=熊谷文化創造館さくらめいと


での「中学生の部」「高校生の部」はまだ追加募集をしています。



各会場開催日の3日前までの応募で参加可能ですので、直に声を届けたいという、中学生・高校生は検討してみてください。



詳しくは

そして、埼玉新聞以外の記事も、チェックをすると、写真のような表現が記事内に見受けられました。






少なくとも昨年までの議論と、今回の『中高生との意見交換会』の間に、ここまで発言のトーンを変える出来事・判断があった、と議会に報告されていません。


昨年夏、教育長は「共学、別学には多様なニーズがあるということがわかった」と発言してます。


先ほど触れたヒアリングも、この点を確認するために行ないました。


教育委員会としても、やや「切り抜かれたかな」「もっと前後の文脈全体が記事になれば…」という想いはあるようでした。(詳細は改めて綴ります。)


ひとつ分かったことは、マスコミの共学化に対するスタンスによって「県教委の発言のどの部分を強調して記事を書いたか」が異なるということです。


実際の意見交換自体は、報道の文字で読むよりは、県教委も柔らかく対応しているようです。


参加者もアンケートで「よく話を聞いてもらえた」と答える方が多いそうです。


しかし、いくら参加者のアンケートで『よく話を聞いてくれた』という声が多くとも大切なのは、聞くこと自体ではなく「その声を反映する」ことです。


『こども・若者条例』の肝である第12条でも

第12条(こども・若者等からの意見聴取及び意見反映)

とあり、「聴取」「反映」としています。



このような記事内容・表現を見たら、別学維持を願う人は、誰も「怒り」や「諦め」に近い感情になると思いますが、それはきっと、誰かの思う壺です。


県教委は残りの意見交換会も「主体的に共学化を推進」するという立場は変えませんが、だからこそ別学の意義を伝え続けましょう!


この意見交換会の議事録を公表するのは、全部の回が終わってからになるだろう、という見通しを県教委は話していました。



今回の意見交換会は、共学化反対の人だけを集めた訳ではなく、賛成の人にも参加募集のための門戸が開かれていました。


そのため、どんな意見がどれだけ出たかは、県教委はしっかりと受け止めてほしい、受け止めるべき、と思っています!





2025.04.11
県教育局から「共学化に関する意見交換会」の参加者募集が発信されました。





各校を回って意見交換をするイメージを持っていたので、このように会場を設ける方式とは思っていませんでした。

県に考えを伝えたい方、是非、応募してみてください。

私個人としては、
と考えていますが、もちろん、どちらの意見をお持ちの方も参加可能です。


応募フォームを覗いてみましたが、どちらの考えであるかを事前に記す必要はなさそうです。(良い意味で、県教育局で参加者のコントロールは出来ない。)

詳細は、下記のリンクをご覧ください。

https://www.pref.saitama.lg.jp/.../page/news2025041101.html


県教委は「主体的に共学化を推進する」というスタンスを表明しているので
しょうがないと言えばしょうがないのですが、参加者募集の冒頭に
こう書いてあります。

===


埼玉県教育委員会では、共学化を推進するに当たって、県民の皆さんと意見交換を実施します。


ついては、将来高校へ進学予定の中学生、現在在学中の高校生、中学生・高校生の保護者、それ以外の県内在住のかたを対象に、以下のとおり参加者を募集します。



===






確かにスタンスを表明している以上、こう記すしかないのかもしれませんが、

・これから意見交換会をやろう、って時に

且つ、反対が多いことも分かっているはずなのに

あえて「共学化を推進するにあたって」と綴る必要があったのかな、と。



ガス抜きや意見を聞いたという実績のためではなく、
「こども・若者条例」でいうところの
“こども・若者等からの意見聴取及び意見反映”に繋がる機会となることを
心から願っております。






2025.04.03
3月30日、埼玉県内高等学校連携有志の皆さまが中心になって実施された『春の共学化反対ウォーキング』に私も参加してきました。





昨年12月26日の第1回目に続いての参加です。


県や県教委に別学を残してほしいという“想いを伝えたい”のは勿論ですが、参加してる方々にお会いして「別学を残して欲しい!」という真剣な“想いを肌で感じたい”という思いもあった、今回も参加しました。


実際に参加してみて印象に残ったのは、やはり現役の高校生が先頭に立って声をあげていたことです。


そして、浦和駅周辺を歩いていた人にも、手を振って応援してくれる人もたくさんいたことです。

浦和には、浦和高校や浦和一女といった別学校があるので、地元のこととして捉えて応援してくれる方がいるとも思いますが…、当日は日曜日の浦和です。浦和とは全く関係ない方も大勢居たと思います。

そのような中でも、『春の共学化反対ウォーキング』に参加している皆さんに対しては、好意的な目が向けられているように感じました。




ウォーキングを終えて、SNS等でも多くのメッセージもいただきました。

その中で
「おかしなことを押し通している側ではなく、影響を受ける側がさらに無駄な労力を強いられるって、全くもって理不尽です!」という趣旨のご意見をいただきました。

本当に、その通りだと思います。


今回の共学化を巡る問題の発端となった「別学は女性差別だ!」として、苦情を申し入れた人は、県庁に足すら運ばず、郵便で済ませています。


しかも、その郵便というのが、文字の上手い下手は個人差があるので、ことさら強調しませんが、それでも“とても丁寧・心を込めた”…とは言えない、殴り書きのような申出書です。


その後の記載の不備を確認する際も、県庁職員との連絡は電話で行われるなど、ようは県庁に来ることすらしていないのです。


一方でその苦情1件で、自身の通う学校・通った学校・見守っている学校を「共学化」に持っていかれそうになり、生徒・OB・地域の方はそれを止めてほしいと署名を集めたり、その署名を届けに県庁に来たり、そして、今回のように県庁に集って「ウォーキング」をしたりと、大きな労力を求められています


あまりに理不尽だと思います。


どうかこの理不尽が解消されて、県教委に参加者の“想い”が届くことを願い、私はこれからも応援しています!


私も引き続き、議会等の場で別学維持を訴えたいと思います。
2025.03.23
さて、今朝、投稿した【シリーズ「県立高校共学化を巡る議論」その≪29≫】で私は、


・共学化方針の撤回を求めて寄せられた県民コメントへの県教委の回答はほぼゼロ回答だった。

・でも「私たちの声は県に届かない…」と諦めないでください

と綴りました。


それは、まだこの先、県教委が「アンケートや地域別での意見交換、有識者からの意見聴取などを実施」するとしているからです。

また、令和6年10月18日に施行された「埼玉県こども・若者基本条例」でも、「こども・若者の意見が尊重され、最善の利益が優先される社会」が謳われているからです。


さて、この「埼玉県こども・若者基本条例」の趣旨を具体的に県の事業として進める上で、県は「埼玉県こども・若者計画」を定めることになりました。

その議案が私2月定例会の議案として挙がってきました。


この計画は、「埼玉県こども・若者基本条例」が令和6年10月18日に施行されたことを受けて制定するモノですが、簡単に言えば、実はこれまでも似たような計画があり、

◎「埼玉県子育て応援行動計画」(令和2年度~令和6年度)
◎「埼玉県青少年健全育成・支援プラン」(令和5年度~令和9年度)

統合して新たな計画として作るものです。


他にも、県の最上位計画の『5か年計画』の中間見直しもあり、それらを一緒に審査するための特別委員会を設置し、会派「無所属県民会議」からは私と金野議員が審査を行う委員の一人となりました。


その中で、私が取り上げたのが、計画の肝であり、冒頭に記された次の部分です。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

【将来像1】 こども・若者の意見が尊重され、最善の利益が優先される社会

=施策の柱=
1 こどもの権利擁護、意見の反映

=具体的施策=
(1)こどもの人権が尊重される社会環境づくり
(2)こども等が意見を表明する機会の確保

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆










この記載や方向性はとても良いと思っています。


一方で、今回の県民コメントを「(不満のある人たちの)ガス抜きにしか思えない」という声もあがっているように、この記載を単なるガス抜きや「意見を聞きましたよ」「県民から声を聞きました感」を出すためのアリバイ作りのようなモノであってはならないと考えています。


この点について、特別委員会で取り上げ、次のようなやりとりを行いました。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

(井上質疑)

●2ページ目、将来像の中の1、こども・若者の意見が尊重され最善の利益が優先される社会、その実現というところについて、伺います。

●私はこれは非常に大事なことだというふうに思っている。これまで各委員から意見ありましたけれど、どういうテーマであるとか、どういう分野について、例えば、これから進められる『こども会議』をやるのかとか、アンケートを取るのかといった「テーマ設定」をどう行われていくか。

●そこに、この「こども計画」の大事なところがあると思っています。

●先程より、「庁内の関係部署が横断的に(計画を実行する)」っていう話がある中で、どういうふうにテーマ設定をしていくのか、確認させてください。


(こども政策課長 答弁)

〇例えばですけれども、来年度予算に計上し、実施したい「こども会議」について申し上げますと、こどもたちから意見をいただきたい、県のこども施策のテーマについて、庁内から広くまず募集します。

〇どうやったらこどもたちから意見をいただるか、ということをお子さん、こどもたちに聞いたりとか、あるいは、どんな居場所があるといいですか、これらはあくまで一例ですけれども、そういった形で広く庁内の施策においてこどもたちの意見を取り入れたいと思うものについては、募集して設定したいと考えております。

〇ただ、こちら側がこうだというふうに決めて、これが欲しいからとテーマを設定するということで決めるだけではなくて、こどもたちが意見を伝えたいテーマを自由に考えるということも大事であると考えておりますので、こどもたちから提案されたテーマを取り上げることも想定をしております。


(井上 再質疑)

●テーマ設定について、特に私が大事だなって思うのは、この分野・このテーマについては、『今、僕たち・私たちの声が反映されてないよ』って思ってるものに声が届くようになることです。

●「自分(子ども・若者)たちの声が反映される」ことは、それは「意見を言えた」っていう経験を得るという意味だけではなく、県政が「これまで見落としていた部分を気づける」っていう意味でも重要だと思っています。

●先ほど、(他の委員のやりとりの中でも)、県にとって耳が痛いこともしっかり聞いていくみたいな答弁もありました。

●例えば今、こどもたちから県の施策で「その方向性でで合ってる?そうじゃないんじゃないの?」って疑問の声上がってる施策っていくつかあると思うんですよ。

●例えば、県立学校の共学化の問題とかでも教育委員会の出した方針とこどもたちの声っていうのが違っています。

●先ほど耳が痛いっていうような表現もされていましたけれど、反映しきれてないってこどもたちが感じているテーマにこそ、こどもたちの声を聞く、そういう機会を私は設けていくべきだと思うんです。

●そのために、これから部局横断的にいろいろ(テーマを)集めていくとか、そのようなプロセスもあるというお話でしたが、先ほどの1回目の答弁にも、声を聞きたいものだけを集めていてはよくないっていうような発言もありました。

●私が感じている認識(=子ども・若者の意見と乖離したテーマこそ県は積極的に声を聞くべきという考え)は、執行部とも共有できているとは思うんですが、その点について再度確認をさせていただきます。


(こども政策課長 再答弁)

〇テーマ設定についての再質問にお答えします。

〇おっしゃるとおりで、こどもたちが、聞かれていないというか反映されてないというか、今までそういった聞いてこなかったけれども、声を聞く必要があるもの、こどもたちのニーズがありそうなモノを、こどもたちからも引き出したいということも考えております

〇けれども、やはりその庁内に広くこういったテーマを募集するにあたっては、そもそもこども施策、すいません、こどもの視点を県政に視点、意見をいただいて反映するっていうこと自体、これから広がっていくというかまだ始まったばかりなので、考え方とかそういったことも今後伝えつつ、井上委員の発言のそういった趣旨も含めてですね、テーマを募集していきたいと考えております。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


長ったらしくて申し訳ありませんが、私が今回の「こども・若者計画」の「こども・若者の意見が尊重され、最善の利益が優先される社会」という記載を巡って審査を通して言いたかったことは


◎県にとって都合の良いテーマばかり集めるな!

◎今、こども・若者の意見(感覚)と、県の方向性が乖離している施策をテーマに取り上げることから逃げるな!
(具体的には、共学化問題はまさにそれだからな。)


ということです。


それについて、今回のやり取りである程度、釘を刺せたと思っています。


ですので、実際に取り上げられるまで、私はしっかり注視し続けたいと思います。




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