井上わたるの和光ブログ
和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。
この「防災ヘリの手数料徴収のための条例改正」に関する議案は、
今回の議会で
・5年に一度の改訂となる「5か年計画」
・年間で最も重要とされる「新年度予算」
これらよりも注目された議案でした。
私達会派の問題意識や、その上でのスタンスは
この討論を見て頂ければ、分かっていただけると思います。
特に、「条例としては成立しても、法的課題は残っている」
という指摘については、議会閉会後に上田知事も、この討論を踏まえて
取材で語っていました。
万一、この条例制定が勇み足だったら・・・という可能性も
ゼロではない、というのが今の状況だと、私は理解しています。
それも踏まえて、同僚の並木正年県議の討論、ご覧ください。
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無所属県民会議の並木正年です。
議第2号 「埼玉県防災航空隊の緊急運航業務に関する条例の一部を改正する条例」について反対討論をおこないます。
まず、行政がおこなう救助に手数料を徴収することに十分な議論がなされていないのではないかと言う点です。 行政の最大の責務は「県民の生命・財産を守ること」だと思いますが、本条例は行政が本質的に守るべき生命、行うべき救助に対して、山岳登山は危険を伴うものだから自己責任を根拠として、救助に手数料を徴収しようとするものです。
救助活動は危険が伴いますが、本条例以外に行政がおこなう様々な救助活動で有料なものがあるでしょうか。
私も地元の消防団活動で20年を迎えますが、すべての団員が地元を守ろうという強い意識を持ちながら訓練や現場対応をおこなっており、家族も理解してくれています。
防災ヘリの隊員は私たち以上に強い使命感をもって日頃の任務にあたっていると思います。私は手数料という言葉から隊員の命がけの任務に値段をつけるように思えて釈然としないうえに、強い違和感を覚えます。 提案者は自民党県議団のホームページでパブリックコメントを行ない、個人からの意見が15件、法人や団体からの意見は0件であったと説明されました。しかし、パブリックコメントを締め切った2月5日以降、新聞などで報道されたことにより観光協会や山岳連盟などの団体からは要望書、地元の議会からも意見書が出されていますので、しっかりと時間をかけてより深く丁寧な議論をおこなうべきです。
2点目として、目的ですが「この条例により無謀な登山を減らしたい」としています。委員会質疑の中で「この条例によってどのくらい無謀な登山が減るのか?」と質問をしましたが、「そもそも無謀な登山の定義づけがない。どのくらいいるのか把握していないので、どのくらい減るのかもわからない」との答弁でした。この条例改正は「無謀な登山を減らす」というよりも「手数料を徴収する条例を作ること」が目的となっている、
つまり目的と手段が逆転してしまっているように思います。
3点目として、手数料の問題です。2月15日の読売新聞によると、手数料について総務省の見解は「要求に基づき要求した人に対して行われた事務について徴収できる」としています。3月2日の本会議の質疑で共産党の前原議員から「要救助者から拒否された場合でも本人の意思に関わらず納付させることができるのか?」との問いに対して、提案者は「本人の同意は必要ない」と答弁しています。これは総務省の見解の「要求に基づき要求した人に対して」と矛盾し、違法性があるのではないかと感じます。 さらに、条例では手数料について「知事が告示で定める額」として具体的な額を定めていません。被救助者に負担の義務を課す条例として金額を示さないことは不備ではないかと考えます。
4点目として、地元の意見です。 提案者はパブリックコメントの他にも地元の消防や山岳連盟にもヒアリングをおこなったと委員会質疑で答弁をしていますが、慎重な態度や有料化に反対する意見がヒアリングをおこなったとする団体からも出されています。 救助現場では有料だからヘリによる救助を拒否するという救助者が出た場合、現場で対応する隊員の救助活動の妨げになることは明らかであり、混乱することが決してあってはなりません。
一番大切なことは、命を懸けて人命救助を行っている防災航空隊が、救助だけに専念できる今の状況を維持できるかということです。 この条例は新たな負担を求める条例であり、まだ議論すべき点や問題が多くありますので、本案に反対し反対討論といたします。
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先のブログで、閉会日の議案採決の前に行われる
「討論」の場で会派としての意見をしっかり述べています!・・・という
話をさせていただきます。
そこで、今定例会で我が会派「無所属県民会議」が行なった討論を
4回連続でアップしていこうと思います。
いずれも長いのですが、ご容赦ください。
なお、討論には基本的には時間制限はありません。
(※委員会や予算特別委員会での討論はある程度、
時間短めにという共通認識があります。)
だからこそ、長い期間をかけて議論してきた議案について
しっかりと論立てて語ることが求められているのだと思います。
今回私を含め、4名が登壇しました。
皆、時間をかけて原稿を作成し、
そして直前まで原稿を手直し作業をしてきました。
それだけ真剣に議案に向き合ってる、ってことを知ってもらえたら幸いです。
一方で、修正案の提出を行い、かつ過半数を有しているため
提案する=議会としての決定、という意味すら持ってる自民党県議団は
ひとりも「討論」に立ちませんでした。
最終日に当該会派から聞こえてくるのは、
討論をしている他会派の議員への野次だけです(ーー;)
それにもめげず、壇上で行った討論を記します。
第1回目の今日は、私が行った
5か年計画の原案「賛成」、自民提出の修正案「反対」、
そして、それに紐付く個別計画の修正に「反対」の討論 です。
無所属県民会議の井上 航です。会派を代表して、
議案第110号「埼玉県5か年計画の策定について」の修正案に対する反対討論、
議案第36号「埼玉県男女共同参画基本計画の策定について」
以上、5つの計画の修正案に対する反対討論 を行います。
なお、内容をよりご理解いただくために、
・議案110号「5か年計画」原案の賛成討論
まず、■原案の評価すべき点について述べます。
1.「11の挑戦」というひたむきな姿勢
次に、
2つの施策を統合した結果、修正案の施策内容が原案の記述を大幅に削除し、エネルギーや地球温暖化問題を取り巻く現状や問題意識がきわめてわかりにくい構成になっています。
続いて、3.北部地域振興交流拠点に関する記述 についてです。
ましてや、この記述の削除は、のちに述べる「埼玉県産業元気・雇用アップ戦略」への記載や、予算特別委員会における予算執行停止にまで影響が及びました。
しかし、提案者の主張を借りれば、あくまで「市街地整備手法の一つに分類できる」ことから「主な取組」の表記から外したということであり、この修正が個別計画や予算執行停止に繋がるだけの影響を有しているとは言い難い、と考えます。
続いて、■修正案の問題点について述べます。
1.ローリングの導入
次に 2.「重点推進課題」の追加 についてです。
例えば、「積極的な投資」に関する記述については、予算特別委員会でも、知事は公共投資に関して、「国が少ない時は県単独事業を増やす等平準化をしている」と答弁されています。
また、実際に今定例会で審査した平成29年度予算は、この修正案の記述が存在しない中、作成された予算案でありますが、それでも史上3番目の予算規模となっています。「積極的な投資」「投資の拡大」については、こうした実態を踏まえるべきです。
●執行権の侵害について
また、我が会派は、特別委員会の質疑・討論において「議会における総合計画の修正の範囲はどこまで可能か」という全国の地方議会でも課題となっている点にも、しっかりと気を配りながら審議を重ねてきました。
平成24年1月19日 名古屋地方裁判所で行われた「市長が作成、提出した総合計画の議案について議会がした修正議決が議会の権限を越えるか否か」という判例があります。
例えば、埼玉エコタウンプロジェクトなど、知事が力を注いできた政策ではありますが、既に市町村や県民の理解・協力のもとで県の事業として動き出しています。それらを大幅に軌道修正することは、こうした判例との整合性を考えるべきであろうし、また執行部の各課や、個々の職員の内部管理手法にまで言及することは、節度をもって論ずるべきと我々は考えています。
特別委員会での提案者に対する質疑の中で明らかになったように、今回の修正案は、計画のローリングの趣旨の追加や職員の年度目標とのひも付け、重点推進課題という新たな章立てを総論部分に追加するなど執行部に大きな影響を与えるにも関わらず、執行部との調整も行わず、その影響を確認する機会もなく、我々他会派への提案と同じく、2月24日の特別委員会の日で初めて示された、という経緯があります。
また現行5か年計画は、主要会派が共同で提案されたものでありましたが、今回は前回のような議会の総意の形成のプロセスがなかったことも、5年後におこなわれるであろう、次の5か年計画策定の際の課題であると申し添えたいと思います。
続いて、議案36号及び議案38号ないし議案41号 いわゆる個別計画の修正案に対する反対理由について述べます。
こんにちは。
さて、2月定例会(といって3月末に閉会します。)の報告が
まだ十分ではなかったので、ここで触れたいと思います。
2月定例会は新年度予算など重要な議案が多数あります。
また、今回は5年に1度の「5か年計画」の策定も採決議案なので、
その対応は各会派それぞれ重要な意味を持ちます。
議員は多くの場合、「知事・執行部とは是々非々であるべし」という話があります。
「是々非々」とは「いいものには賛成、よくないものには反対する」、
という意味ですが、私もそうあるべきだと思いますし、今もそうしています。
所属する会派「無所属県民会議」全員が
その意識を持って議案に臨んでいます。
ところで、今回の2月定例会では、
自民党県議団(最大会派で過半数を有しています。)からは、
議案や議会運営に関して、様々な形で「議員提案」がなされました。
私たちは、こうした他会派からの提案に対しても
「是々非々」であるべきと考えています。
今回の議会全体を通してみても、
賛同した提案もあれば反対した提案もあります。
※実際には納得しがたいものが多く、反対した案件が多かったですけど。
今議会の対応を一覧にしてみました。
【新年度予算】
○執行部提案の予算案→賛成
○自民党提出の「付帯決議」→反対
【5か年計画】
○執行部提案の原案→賛成
○自民党提出の「修正案」→反対
【防災ヘリの手数料徴収(=有料化)条例】
自民党が提案→反対
※写真1。「反対」だったので起立せずに座っています。
※2列目 左から2人目
【埼玉県農林水産業振興条例】
自民党が提案→賛成
【意見書】
○自民党提出の2件のうち→1件賛成、1件反対
○公明党提出の1件→賛成
【教育長人事】
○自民党が継続審査を主張→早期任命を求め、反対
※写真2。上段左端。
委員会に付託するのはOKでしたが、そこから引き延ばす
継続審査には「反対」しました。
以上が、主だった議案を列記するとこのような感じになります。
過半数を占める会派が1つ居れば、
それだけで「議会としての決定」になってしまうのですが、
それでも、述べるべき意見・議事録に残すべき主張は、
閉会日の「討論」などの機会を活用し、
これからも、しっっっかりと訴えていきたいと思っています。
こんにちは。
昨年の12月定例会で提案した
「スポーツ×アニメのコラボで更なる機運醸成を!」の一般質問が形になりました。
一般質問の際の答弁でも事例として紹介された
ラグビーW杯×ラグビーアニメ『ALL OUT』(※原作漫画もあります。)が実現しました。
◆一般質問
https://www.pref.saitama.lg.jp/…/gikai-gaiy…/h2812/c020.html
◆県のプレスリリース
https://www.pref.saitama.lg.jp/a00…/news/page/170329-01.html
これから先も、様々な競技&アニメとの更なる連携を期待しています(^o^)
こんにちは。
新年度になりました。
先週は、1か月半に及ぶ埼玉県議会2月定例会、
そして、和光市都市計画審議会(私も委員として参加しています。)が終了し、
平成28年度の公務が全て終了しました。
(2月定例会は別投稿で報告します。)
和光市都市計画審議会では、
①生産緑地の変更
②都市計画の変更 (白子三丁目&和光北インター)
③都市マスタープランの改正
を取扱いました。
特に、②では、かねてから市民の方からご要望もいただいていた
県道練馬川口線(=オリンピック通り)から区画整理地内に入る
ギザギザ折れ曲がる予定だった道路を、県道と垂直に交わるように
計画の変更が行われました。
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これで安全性も利便性もアップすると思います。
また、③の都市マスタープランは、
外環道 和光北インターチェンジの東側部分を
「新産業・物流産業ゾーン」としての都市活用を位置づけることになりました。
こうした方針決定と
今後埼玉県で進める予定の「254バイパスの延伸」が
うまく噛み合っていくと、新たな和光のまちづくりがみえてくると思います。
私も引き続き、これらの実現に尽力していきます。
また、私は市議時代から
「学生インターン」の受入を行なっています。
大学生の受入を長く行なっていましたが、
昨年からは、18歳投票権の改正もあったので「高校生」の受入をはじめました。
今季の春の受入でも、この4月で大学生になる学生を1人受け入れました。
そんな生活が変わる慌ただしい時期にも関わらず
「やってみよう!」と思ってくれた学生の期待に応えられるようにと、
私もプログラムを考えます。
今回は2月定例会もあったので、
・予算特別委員会の傍聴
・本会議の傍聴
・地方議会&選挙の座学(+政治のホンネの学習)
・街頭演説etc
を行ないました。
和光市駅での街頭演説の際には、
「頑張って~!」と声を掛けてくださった方も居て、
学生にとってすごく励みになったようです。
(なかなか無いですものね、人前で話す、
そしてそれにエールをもらう、って経験って(^^) )
協力いただいた皆さま、ありがとうございます!
そして、これからもこうした経験を多くの学生にしてもらえるよう、
受入を続けたいと思います。