井上わたるの和光ブログ

和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。

2024.07.11
昨日の投稿で「苦情処理委員に苦情を寄せた人はどんな人なのか?」という話を書きました。

その中で、読みようによっては「実際に、女子であることを理由に埼玉県立の男子高校の入学を拒まれた人が居る」とも取れると、いうご意見がありました。


そこで補足しますが、“実際にそういう事案があったわけではありません”


もし、それなら昨日の画像にある「苦情等申立書」に、その事案が起きた日付(入学拒否された日)が記入されるはずです。


しかし、その欄には「男女差別撤廃条約を日本が批准した時点から」と書かれています。


なので、改めて言いますが、今回の苦情は「一般論から来る苦情」です


それに対して、当事者の「別学を残してほしい」という声が県教委に届くかどうか、という議論なのです。



さて、今日の本題に入ります。



そんな埼玉県の共学化を巡る議論を、各報道も注目しており、先日はNHKで「首都圏情報ネタドリ」という番組で、特集が行われました。




ただ、この番組、私も見ましたが・・・違和感やモヤモヤが残る内容でした。


ポイントとしては、

・2名のコメンテーターがいずれも共学推進の立場

・共学化が時代の流れだ、と言わんばかりの編集


極めつけは

・コメンテーターの一人(某東大教授)が『埼玉県で東大に行きたい男子は浦高に行けばいいが、女子は東京の私立に行かなければならない。だから差別ではないのか。』と発言


といった内容でした。


放送後、SNS等を確認してみると、やはり多くの方が同様の印象を抱いていることが分かりました。



この放送日は、奇しくも八子議員の一般質問の直前の放送でした。

(※放送は6月21日金曜日、八子議員の質問は6月24日月曜日でした)



そこで、八子議員ともこの放送について意見交換をした上で、この放送、特に某東大教授のコメントに対する考えを次のように述べました。


●『埼玉県で東大に行きたい男子は浦高に行けばいいが、女子は東京の私立に行かなければならない。だから差別ではないのか。』との発言が番組内であった。


●共学の大宮高校や女子高の浦和一女や川越女子から東大行く人もいます。この発言は事実誤認である。


●そして、この発言は事実誤認であると共に、埼玉の公教育そのものや、埼玉県内の公立・私立を問わず、それぞれの学校で難関校を目指して頑張っている全ての高校生に対して失礼極まりないものである



これについて、八子議員の一般質問の傍聴に来ていた県民の方から「よく言ってくれた!」という声もいただきました。



ちなみに。


上記URLのサイトにも載っていますが、共学化を求める声として


・「男ばかりで隔離した環境で育てるべきではない。性別や背景が異なる人と折り合いをつける力を育くむことが、多様化が進むリーダーの育成には必要」


・「リーダーになる女性を育てていかないといけない時代に、トップの進学校に女性が入学するチャンスがないのはおかしい」


といった意見が紹介されていました。


私はそんなことはない!と声を大にして言いたいです。


先ほどの某大学教授の「東大に行きたきゃ都内の私立に行くしかない」というコメントに対して、放送後、SNS上では、例えば浦和一女の現役高校生やOGたちが、この教授のコメントに違和感や怒りを感じ、発信を続けていました。



中には直にNHKに対して、今回の報道の偏向性について意見を直接送った人も居るそうです。


先ほどの「同性ばかりの隔離した環境では多様化が進む社会に通用するリーダーが育成できない」という声がありましたが…この浦和一女の女性たちの「行動力」・「勇気」・「プライド」を見てなお、このような意見が言えるでしょうか?


私はこのアクションに心から敬意を表したいと思いました!

※もし、一般質問で時間が残っているようなら、このことにも触れたかったですね、と八子さんと話していました。


このテレビ番組のことだけでなく、私たち会派で実際に浦和第一女子高校に視察した際にも、授業風景や図書室も見学させていただきました。










「英語本コーナ―」「多読コーナー」も素晴らしかったですが、私が一番心を打たれた(純粋にすごい!と思った)のは、図書室入り口近くに設置されている『先輩から後輩に向けた受験体験談ファイル』です。


綺麗な字で、細かく、後輩のために丁寧に、伝えられるだけの情報を手書きで書いた「受験体験談」は伝統的に代々行われていると、校長先生から聞きました。


こういう素晴らしい伝統も「共学化」という学校運営の根本が変われば失われてしまうのではないか、と危惧しております。


時代は大きく変化をし続けており、少子化の波もやはり避けられない状況はあります。
これから先、全くの“不変”で在り続けることは難しい時がくるかもしれません。






でも、「別学の素晴らしい伝統を享受したい」という子供たちが大勢居る今は、私はその願いを何としても守りたいと思っています。



そして、県教委にも、その想いを汲んでもらいたいと望んでおります。





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