井上わたるの和光ブログ
和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。
2026.10.18
○令和9月定例会閉会日は、恐らく県政史上最も長い、夜から早朝にまで至る議会運営となりました。それに対応してくださった県職員、議会事務局の皆さま、そして、成り行きを見守ってくださった多くの県民の皆さまに心からの感謝を申し上げるとともに、衷心よりお詫びを申し上げます。
○今回、県政史上初となる地方自治法第133条にもとづく「処分要求」が賛成多数で成立しました。賛同いただいた議員の皆さまに感謝申し上げます。
○会派「無所属県民会議」の仲間は、私と想いを共にして賛同の輪を拡げるために奔走してくれました。
○また、処分要求の可決の背景には、田村議員が特別委員会で「ばか」と私に対する侮辱発言したことを報道やSNSを通して知った県民が、埼玉県議会に注目が集まり「そんな発言は許されない!」という動きが起こったことも大きかったと感じています。
○中には、事態を知り、深夜に傍聴に駆け付けてくださった方もいらっしゃいました。かつての“留守番禁止条例騒動”を彷彿とさせる1日だった。
【処分要求書受理をめぐる経緯についての補足】
○お話しできる範囲のみお伝えします。
○15日(木)から処分要求書を提出しようと荒木議長に要請を続けてきたが、受理を保留され続けた。(=議長預かりの状態)。
○暴言被害を受けた者が名誉回復のために行使できる権利のはずが、行使できないで終わるのじゃないか…とさえ考えた。
○処分要求書が「議長預かり」となっている間、我が会派と自民党の間で、『自民党側からの申出で自発的に特別委員会や本会議での謝罪を行う可能性』を、探っていた。
○ところが、16日(金)になって、田村議員が「代表者会議」「議会運営委員会」と任意の謝罪を行なった。それをもって幕引きをという考えであることが分かる。
○そして、16日〔金〕の夕刻、議長及び自民党議員団から突然、井上宛の懲罰動議を検討している旨を示された。その方針を聞き、処分要求の提出は、この瞬間しかないと考え、正式に受理にこぎつけた。
【私が求めたのは、地方自治法に基づく「名誉の回復」】
○私が提出した「処分要求書」をここに転記します。
=====
令和8年10月14日の地方創生・行財政改革特別委員会において、下記のとおり 侮辱を受けたので、地方自治法第133条の規定により処分を要求します。
の規定により処分を要求します。
記
1 侮辱を与えた者の氏名 田村 琢実
2 侮辱の事実又は事情
令和8年10月14日に開催された埼玉県議会9月定例会 地方創生・行財政改革特別委員会において、私、井上航の質疑中、質疑内容に対して田村琢実委員は「そんなわけないだろ。ばか。何言ってるんだ。できるか。ばか。」という、極めて侮辱的かつ執拗な不規則発言があった。これは地方自治法第132条(無礼の禁止)に明確に違反する行為であり、言論の府である議会の品位と権威を著しく失墜させるものである。本件は議会運営委員会における任意の謝罪のみで幕引きとされるべき性質のものではない。
よって、議会としての規律を正し、公式な意思表示を行うため、地方自治法第133条の規定に基づき、公開の議場における陳謝を強く要求する。
===
○今回、「議運で謝ったらそれで良いではないか」というご意見の議員も居ましたが、私が暴言を受けた者=処分要求者として主張したのは、以下の3点。
1, 議運での謝罪は、「議会としての処分」ではない。(議事録が残るかどうかではない。)
2,公式な懲罰は「懲罰委員会での審査」→「議会決定として行なわれる」
3,少なくとも特別委員会、または本会議場の場で行われるべき
○上記を「提案説明」と「質疑」を通して強く主張した。
○採決の結果、侮辱発言を行った田村議員の所属する自民党を含め、賛成多数で可決された。
○「侮辱発言を受けた被害者は、妥協せず、法に基づいた厳正な対処を求めることが出来る」という埼玉県議会の歴史に一定の成果を残すことができた。
【井上への懲罰動議について】
○一方で、自民党議員団12名を提案者とする、私の「椅子の扱い」を巡る懲罰動議が、明確な基準や事実認定がないまま、自民党の単独過半数をもって成立しました。
○議会の議決の重みは十分に承知しておりますので、陳謝を行いました。
○一方で、一連の流れには、私としては大変不本意であり、遺憾であったことも事実です。
○私の「処分要求」も、自民党議員団が提出した「懲罰の動議」も、同じ「本会議での陳謝」を求めていますが、私の行動には法的根拠(=地方自治法第133条の規定により処分要求)があります。しかも、法的根拠があるからこそ、事案発生から3日以内という制約もあります。
○一方で、自民党議員団が出した動議には、埼玉県議会会議規則第69条に反するという主張は有りますが、出すこと自体は任意のものです。
○メディアやSNSで「報復的懲罰」「逆ギレ懲罰」「侮辱発言に次ぐ二次加害」などと言われているのは、その任意性(=提出賛同者が12名居れば出せる)からだと思います。
【懲罰動議に綴られた事案について ①椅子の大きな音の件】
○万一、私にこの時の状況を私に説明させてもらえれば、もっと当時の状況を説明できたと思いますが、今回の懲罰動議の審査プロセスではその場面すら与えられなかった。(※但し、今回が無い…というより、県議会の仕組みとして想定されていない…というほうが正しいか。)
○審査プロセスがないのは仕方がないとはいえ、私に対して任意の聴取があってもいいし、例えば、提案者たちはどれくらいの力で、どこにぶつかった場合、どれくらいの音出るものなのか等、検証をした上で出してほしいものです。
○この委員会室は、木製のテーブルで、1人分のスペースごとに、他の空間と分けるために仕切りがあり、また、荷物を仕舞える荷物置きスペース(引き出し)があります。また椅子はキャスター式の椅子で、県議会の控室や会議室に置かれているものよりも動きが滑らかになっています。
○私が記憶しているのは、私が委員会を退席する時、確かに椅子を机にしまうために手で椅子を押して動いた時、机(おそらく、スペースにうまく入らず、仕切りか引き出しにあたった)にあたって自分でも「おおっと…」と想像している以上に大きな音が出たことは覚えております。ただそれ以外の指摘(例:明確な威嚇行為)については、提案者に証明してもらう以外にはない、というのが正直なところです。
○本会議場や議運(懲罰委員会)での提案者代表のやりとりは、私は当事者ということもあり、その場にはいることが出来ないという規定になっているため、控室で中継映像を見ていました。
○提案者代表と、質問者のやりとりは、具体性に欠け、法的根拠の乏しい、客観的根拠のないことが露呈した、しどろもどろの答弁だったように思います。
○それを聞くと、そのような状況にもかかわらず、この懲罰動議が成立してしまうことに、数の横暴で、非のない人間に「謝罪」という懲罰を課すことが出来てしまう埼玉県議会の実情に、当事者として、そして1人の議員として危機感を持った次第です。
○ちなみに、私が前に注意を受けた、として懲罰動議に掲載された「平成28年12月定例会議会運営委員会の休憩中においても、不満から机を叩くなどの行為を行っており、当時の会派代表が謝罪と再発防止を誓約している。」という点についても少し補足させていただきます。
【懲罰動議に綴られた事案について ①平成28年の事案について】
○この事案が発生した議運の会議録が、以下のリンクです。
○この中の、平成28年12月14日(水)第2回の議運での出来事であり、資料では、14ページの出来事です。
○それよりも前のページの会議録を見ていただくとよく分かるのですが、ホームドアの設置に関する一般質問での答弁内容を巡り、当時の議運メンバーである野本陽一議員(当時)、田村琢実議員が、当時の企画財政部長に激しく質問・発言する場面が起こりました。(議事録参照)
○事態の収拾を付けるため、議運委員長が休憩を宣告。ここから先は会議録に乗っていません。またここから述べることも、私の記憶ですので、曖昧な部分もあることをご承知おきください。
○この暫時休憩に入った後(※もしくは、次の第3回のあとの可能性もありますが)、休憩に入っても、企画財政部長に対する追及は収まりませんでした。その状況の中、私は企画財政部長の答弁が今でき得る限りの答弁を行っているのではないか、といった趣旨で議論に加わりました。
○そこで、(あとで他の委員さんの発言を紹介しますが)、その議論がエスカレートしていって、議論に加わっている者の間で、怒鳴り合う場面に発展しました。私が机を叩いた…というのは、その時のことです。
○その「机を叩いた」行動が問題視され、休憩のまま、委員会はしばし、本当の意味で休憩に。当時の会派代表は、自民党議員団に移った鈴木正人議員でしたので、その鈴木議員が会派を代表して謝罪。井上には、議運を再開し、議事録に残した上で、委員長から口頭注意を受ける・・・という流れになりました。
○ただ、口頭注意が行われようとした時、村岡議員さん(当時)が発言を求め、以下の発言をしました。
「協議に入る前に、議運について、一言提案がある。 先ほどの議運の中で、休憩中とはいえ、机を叩いたり、怒鳴り合ったりする場面があった。これは、議会の品位をおとしめるものにもなるので、当事者だけではなく、自分も含めて、議運の委員全員が、そういうことを慎むということを確認することが必要ではないかと思うので、提案する。」
○その発言を踏まえて、私に口頭注意がされました。今回の私への懲罰動議の提案者が「前にも事例があった」というのは、このことを指しています。
○何を言いたいかというと、村岡議員さんが仰っているように、この時は、先ほど名前のあがった野本陽一議員、田村琢実議員、私などを含め怒鳴り合う場面があったと言うことです。村岡さんが「机を叩いたという当事者だけでなく、委員全員がそういうことを慎もう」と発言してくれたということです。
○私は、この時の「委員長の口頭注意」、そしてその前の村岡さんの「発言」をプリントアウトして、自分への戒めとして、今も議会控室の机に締まってあります。
【前向きな提言に向けた教訓にもなった】
○また、今回の一件を踏まえて、改めて浮き彫りになったことがある。それは例えば次のような点です。
(1)常任及び特別委員会にインターネット中継が導入されていれば、議員はより発言に慎重になっていたのではないか。神奈川県議会では、委員会のネット中継を行っている。埼玉県も早急に導入すべき。
(2)(公明党も一部居ますが)自民が委員長・副委員長ポストを独占していることで、今回、懲罰委員会の役割を果たした議運の委員長と、侮辱発言が起きた特別委員会委員長が同一人物という状況が発生していた。今回のような事案があった場合に支障が生じる。独占の状態から、例えば、経験などによって他会派にも担わせ、議事進行についても、より多くの議員が見識を得ていくべき。
○特に1つ目は、予てより我が会派から要望続けている事項です。そのキッカケになるかもしれないと、感じています。
【結び】
○最後に、長い9月定例会は終わりました。特に最終日は本当に長かったが故に、その出来事は実質、今日くらいから県民の目に触れる、ということになります。
・「ばかばか」という侮辱発言そのもの
・自民党が処分要求に同意したという(少し予想外のことが起きた)こと
・本来、侮辱発言の被害者である処分要求者(=井上)に、報復的な懲罰を出し、自民党議員団が単独過半数のみをもって可決させ、陳謝させたこと。
○県議会のこうした実態を、一人でも多くの県民の皆さまに知っていただきたいと思っております。
○以上、私の考えを発信させていただきました。
○私は、これからも会派のスローガン「たたかう政策集団」として、真に県民本位で活動してまいります。
以上
令和8年10月18日
埼玉県議会議員
無所属県民会議 井上 航
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