井上わたるの和光ブログ

和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。

2011.11.12
こんにちは。

先日の福祉保健医療常任委員会の
県内視察
の報告を行いたいと思います。

午前中に伺ったのは 「国立 武蔵野学院」

ここは、不良行為を行った、または行う(=再犯含む)恐れのある
児童の自立支援施設、です。


平均で30~40人の児童が
この施設で生活、学業をしています。


12~15歳の児童が中心。
この施設は男子のみで、
同様の施設の女子版が鬼怒川にあるそうです。






この写真が、「寮」です。

ここで、8人くらいを1グループとして
児童たちが暮らしています。

驚いたのは、この寮を切り盛りしているのは
寮長と副寮長の2名で、
この2人は夫婦だ、ということです。


現在、6組の夫婦が職員として、
それぞれの寮で働いています。

そして、その夫婦にとって
他に家があるわけではなく、その寮こそが
自宅なのです。

そこで、施設の児童と共に
自分の子の子育てをしている夫婦もいらっしゃるそうです。


なぜ、夫婦なのか?

それは、家庭的な雰囲気を入所児童に
感じてもらうために必要なことなんだそうです。

プライベートや自由な時間もなかなか取れないため、
夫婦の休日には、代わりの別の寮長夫婦が
務めに来たり、または、入所している児童が
別の空いている寮(=「交代寮」というそのための寮がある)に
移動するそうです。


児童の状況に触れるより先に
寮職員のことを綴りましたが
それだけ、すごい仕事だな・・・という想いと衝撃が
強かったからです。


そして、実際の児童の状況について
お話ししたいと思います。


やはり、8割が虐待の経験がある・・・とのこと。

また、発達障害をもつ児童が多い・・・というのも
特徴だとおっしゃってました。



また、
施設を出た後の再犯は3分の1~4分の1程度。

この再犯率が高いのか低いのかは
意見が分かれるかもしれませんが、
でも、それ以外の児童たちはこの施設での生活を経て
更生をしている、とのことです。

また、何よりも、この施設は
他の厚生施設では対応できなかったケースの児童が
来ることも多いので、その状況での
更生率、としてとらえるべきだと思いました。



最後に。

この視察でいただいた資料の中に
「初発非行年齢」という数字がありました。

それを紹介したいと思います。

5歳以下 4.5%
6~7歳 9.1%
8~9歳 27.3%
10~11歳 22.7%
12~13歳 36.4%
14~15歳 0.0%
不明 0.0%

この数字が示すのは、中学生ぐらいが初犯って
児童はいない、ってことです。


質疑では、「この5歳以下、4.5%ってのはどういうことですか?」
と他の議員が質問しました。

「それは、自宅のお金を持ち出したり、
あと多いのは、親に万引きをさせられたり・・・、という事例です」
とのことでした。


家庭環境、家庭教育、学校・・・
様々な要因はあれど、このような状況は
正していかなければならないと強く思いました。


また、後日、視察報告②を綴ります。


2010.12.05
こんにちは。

11月28日のブログで

「志木市地域医療フォーラムへ行ってきた」と書きました。







このフォーラムは

【第1部:講演】 『子宮頸がんは検診とワクチンで予防できる』

【第2部:パネルディスカッション】

で構成されていました。


この場で私がとったメモをこのブログに
アップしたいと思います。


私にとってもブログとは
皆さまにも知ってほしい、と思うことを書いていますが、
私にとっても、
あとでその時のことを思い返す時に利用できるので
個人的な政策アーカイブみたいなものです。


※ただ、あくまでメモなので、
聞き違いなどもあるかも知れないので
ご了承ください。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

がんの種類別の死亡は・・・肺がん⇒胃がんの順番で多い

志木市では、大腸がん検診を除き、他市より受診率が低い。

子宮頸がんの検診率は志木市が高いが、
全体では朝霞と和光市が高い。

予算も多く掛かる。
子宮頸がんワクチンに当初840万円だったのが、4,000万円に。

==

子宮頸がんには「検診」が大事。
ワクチンはその上に乗っかるもうひとつの予防策。

年間3500人が子宮頸がんで亡くなっている。(1日10人の計算。)

子宮頸がんには自覚症状がほとんど現れない。

検診で70%は防ぐことができる。

日本の受診率は20%。他の先進国では70%を越えている。

どうして少ないか? 
・周りに受けてる人が少ないから。
・正しい検診の情報が伝わっていない。

どういう人がなりやすい?
・検診を受けていない人
・喫煙する人
・もともと体に何らかの要素がある人

ワクチンは11~14歳が最も効果的

あくまで、こうして「予防」できるのは子宮頸がん。
他のがんはそうはいかない。

一般的な先進国は、検診やワクチンは「国負担」
※地方自治体間での差が生じないように。

受けやすくするために、良い工夫はないか?
例えば 
・ホリデー検診
・トワイライト検診
・保育付き検診  など

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
全部は書ききれませんが、
とても参考になるフォーラムでした。

運よく、担当の職員の方とも
ご縁ができたので、次回3月議会に向けて
より詳しくお話を聞きに行こうと思っています。


命を守る政治を実現したい―

そう考えています。







 



2010.06.22
こんばんは。

「プロローグ」で2話引っ張ってしまいましたが、
おうち保育園の視察報告をしたいと思います。
http://www.ouchi-hoikuen.jp/index.html


結論から言うと・・・

私は、このおうち保育園に
大きな可能性を感じました!



是非、和光市でも「新しい保育の選択肢のひとつ」として
考えていけたらいいのでは・・・と思います。



まず、ポイントは
●保育園の足りない地域にピンポイントで開設できる
ということです。

和光市もマンションや戸建て建設の進むエリアに
集中的に保育ニーズがあります。

この、おうち保育園は、大規模な土地取得が必要ないので
求められているエリアに空き部屋をうまく見つけることができれば、
そこに開設することができます。


次に、
●保育ママ制度の弱点を補うことが出来る、という点です。

「保育ママ」というのは、
保育が必要なお子さんを、保育資格をもつ方が
その人の自宅でお預かりする制度、です。

日本に約1000人います。
和光市はこの制度はありません。

なぜ、和光にないか・・・というと
密室性が高く、保育の質の確保や均等化が難しく、
事故も起きやすいとされているからです。

また、保育ママさんにとっても、
風邪をひけない、休みが取れない・・・という状況になるので
良好な就業環境が確保しにくいのです。


それに対し、
おうち保育園は、イメージとして、
この保育ママを合同で行なっているイメージなのです。

複数のママさんがいるため、
お互いに仕事をカバーできます。
(=保育ママの組織化)

しかも、
今までの保育ママが自治体から、
責任も含め、「丸投げ」されていたのに対し、
法人が “中間組織” として管理するため、
保育ママの責任も軽減されるほか、
シフト調整によって、勤務負担も軽くなります。


そして、次のポイントが
私は「これが一番、有益だな」、と思ったものです。


おうち保育園の名の通り、施設そのものは
本当に「おうち」であって、URマンションの一室を
そのまま使っていました。

でも、それは、
●「撤収」のことまでを考えての設計だそうです。


いつか、そのエリアに
保育ニーズがなくなる時がくるかもしれません。


その時に、マンションの一室を大きな改修を
加えずに利用しているから、撤去コストが掛からないのです。

実際、通常の保育園だと
可愛らしい子供用トイレがあることが多いですが、
おうち保育園では、通常のトイレに、
子供が使う時にカバーをかぶせる、といった形で
使っていました。


こうした、この先の「少子化」にも目を向けないと
今後の保育の在り方を捉えていくのが難しいのだと感じました。



まだ全国でも、ここしか事例はありませんが、
今後、展開していく計画があるそうです。

保育に
「おうち保育園」という新しいカテゴリが生まれた
という、この新たな流れを今後、是非、各自治体に
研究を進めていってもらいたいと思います。





2010.06.20
こんにちは。

「おうち保育園」の本論に入る前に
プロローグ=序章として、もうひとつ話させてください。

実は、今回のような個人的な視察・・・とは別に、
議会では「委員会ごと」に毎年、1泊2日で
全国の優良事例を行なっている自治体に
視察
に行っていました。


それが、今年度、私の所属している
総務委員会では「自粛」となりました。

財政状況が悪化しているということでの「自粛」です。

・・・確かに、私も遠方への視察については
その判断もあり得るかも、と、近場の先進事例の視察を提案したが、
それすらも自粛すべしと、却下されました。

お金に換えられない価値ある視察ならば、
私は積極的でありたい、と思っています。

今回、近場の視察として提案したのは、
和光市で近々に進めようとしている
財政白書市民提案型公共事業委託制度の視察でした。

いずれも、電車で1時間程度で範囲です。
しかも、市民と共に取り組む課題でもあるので、
HPや資料を見ただけでは、良い制度に出来ない・・・と
思っているのです。


議会として、委員会として行かないならば、
個人的に行くまでなのですが、
最近では、政務調査費も同じ理由で自粛すべし、
という意見の議員
もいます。。。

それが「財政を考えている議員」として市民に受けとめられるか、
「視察や勉強、もっとしろ!」と言われるのか、
その判断は市民の皆様に託したいと思います。

ただ、私は学び続けて、
それを市政に反映出来る議員でありたい、と考えております。



では、明日は、いよいよ
「おうち保育園」の本論をお届けします。




2010.05.24
こんにちは。

先週の土曜日、若手政治家養成塾でも
一緒に事務局をやっている
文京区議会議員 上田由紀子 区議の所属する会派、
“新風会”の主催する区政セミナーにゲスト参加してきました。

※うちの会派名が “ 新しい風 ”
これも何かの縁だと思っているのです。


区政セミナーは2部構成で

「第1部」は、議会のなんでもQ&A
「第2部」は、“模擬” 事業仕分け です。

主に、後半第2部の模擬事業仕分けの
コーディネーター(司会進行・議題整理など)を担当しました。



私はこれまで、2回の模擬事業仕分けに参加してきました。



・世田谷区の中塚さちよ区議が行った 模擬事業仕分け

⇒テーマは「コンピューター活用教育」


・会派 新しい風 の模擬事業仕分け
⇒テーマは「議会費について、なんでもQ&A」


なので、今回が3回目です。




今回、仕分け対象となったのは、
「ふるさと歴史館」




(参考) http://www.city.bunkyo.lg.jp/rekishikan/

3回目にして、初のハコモノを仕分けることになりました。


※私は、先週、都内に行く用事があったので
その帰り道に、立ち寄ってみました。



新風会の3人の区議には、
所管するアカデミー推進課の職員
または、ふるさと歴史館の館長になったつもりで臨んでもらい、

区民代表者1名と 
区外の議員さん
なかまえ 由紀 港区議
上田 令子 江戸川区議



の3名が「プロ仕分け人」になって、仕分け作業を進めていきました。

そして、その後、セミナー参加者からも
意見を言ってもらい、実際に「評価」もしてもらいます。



ちなみに、この施設来場者は、
昨年実績は、15,000人。

その半分以上は、無料対象の
・小学生
・高齢者、身障者
・友の会(会費は取っている)
です。


こうした基礎データの説明ののち、

「来場者の推移」や「展示内容の充実状況」など
様々な視点から、意見がでます。

区議の3名も、「文京の文化を大切にしたい」・・・という想いから
まるで本当の職員のような回答(←誉め言葉かな?)がされ、
テンポよく仕分け⇒答弁のやりとりが進められていきます。



そういう意味では、事業の『継続』にむけた期待も
出来るかな・・・という雰囲気もあったかも・・・と思いました。



しかし、私の進行で、セミナー参加者の方に
「実際に行ったことがある人、挙手をお願いします。」と尋ねた時、
手が挙がったのは、3割以下にとどまっていました。

※単なる3割以下ではなく、区政セミナーに参加するくらい
区政に興味ある人の中で、3割もいない・・・
ということでしょう。



ちょっとこの実態は、職員役を務めた区議3名にも
堪えたようですね・・・。


その後、評価をお願いしました。



プロ仕分け人3名の“評価”は、3名とも「廃止」。

その「理由」は


文化を区民に伝えることは大いに進めてほしいが、

待機児童や高齢者施設等の他のニーズが切迫してい行く中、
現行のように、施設を維持して、展示を行うのは事業として厳しい。


というものでした。




区民の意見も、

・拡充        1名
・継続        0名
・見直し&改善  7名
・廃止        8名

となりました。






あくまで、これらは“模擬”ですが、
ここで出た意見は、とても貴重なものばかりだったと思います。

会派の3名には、是非こうした生の声を
区議会の場で活かしてほしいと思っています。


私もまた、今回も大変勉強になりました。

「仕分けをする」っていう気持ちで
「他自治体のハコモノを見る」という機会は
そうないですからね。

ただ、その視点で見ると、不足している要素なども
目立って見えたのかもしれません。

外部の視点で見る・・・というのは、やはり意義があると思います。

一例をあげると・・・・
 
 
○ “誰”に見てほしい展示なのか?
 
仕分けの中でも、小学生や中高年の入館者が
多い旨が述べられたが、実際に展示を見てみると・・・
 
・展示解説に振り仮名がない⇒子どもは読めない
・展示解説の文字が小さい⇒お年寄りは見えない
 
といった現状だった。
 
「中学生以下 及び 65歳以上無料」にしているということは
こういう人たちに来場しやすい状況を作っておきながら
実際には、その人たち向けの展示になってない…というのは
やはり問題かと思いました。


以上が感想です。


和光の施設や事業、サービスにも
同様のこと(=利用者視点に立ててない)がないか、
再点検する必要性 
を感じました。
 

 
 
 
 
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