井上わたるの和光ブログ

和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。

2026.09.21
条例は県民生活に新たなルールを強いるだけでなく、県の制度・運用も大きく変わる場合があります。

自民党議員団の議員提案条例のなかには、制度の「改“正”」ではなくて、むしろ悪手だ…と感じている事例もあります。

それが「彩の国功労賞」の授与に議員同意が必要、としたケースです。

埼玉県の「彩の国功労賞」などを贈る際、これまでは知事(特に、県民生活部)の判断のみで決定していました。

しかし、前の知事である、上田清司 前 知事と自民党議員団の対立が激化し出したころ、「彩の国功労賞が知事の独断で決められると、政治利用(パフォーマンス)に使われかねない。議会にも同意を得るべきだ」という理由で、改正案が提案されました。


平成30年(2018年)3月27日に成立・公布された 埼玉県民栄誉章等について議会の議決事件と定める条例の議決です。


これまでであれば、県民の関心・盛り上がりがある最中に贈呈が決定出来て、且つ贈呈式も県民の熱のあるうちに実施出来ました。


もちろん、条例改正前も県としての基準を持っていて、それに基づいて判断されていたので、知事の独断…とか、知事の政治利用…といった指摘は当たらないと思っております。

しかし、この改正により3か月に1回の定例会の閉会日で「同意」と議決されるのを待たなければならなくなりました。


分かりやすいケースとしては、冬季オリンピックで2月に金メダルを獲ったとして、早くても最初の定例会である「2月定例会」の終わる3月末日に授与が決定。メダル獲得者との調整に時間が掛かると、彩の国功労賞の贈呈の決定が6月定例会にまで持ち越され、正式な決定は7月に入ることもあります。


しかも、その後、この表彰自体を「埼玉県民の日」に一括で行うこととしたため(これは議案とは関係なく、県民生活部の判断。)、彩の国功労賞の授与は毎年11月14日となり、場合によっては1年近く経っているケースも有り得ます。


「鉄は熱いうちに打て」という言葉もありますが、県民の熱気のある最中の受賞のほうが、県民の関心も、マスコミへの波及効果も高いと思っています。


他の条例ほど、県民生活に直結してはいませんが、私はこの改正が、県民のため…や効率性のため…とかでなく、「(前)知事が気に食わない」という感情論から起きた、ということは忘れてはいけないと思っています。


既にこの運用は8年くらい経つので、皆もう慣れていますが、県民の中でこういう経緯があったことをご存じの方も少ないと思いますので、この機に綴らせていただきました。
2026.09.21
昨晩から時折、大きな雨粒が窓ガラスを打ち付ける音が聞こえてきます。

予報によると、和光市をはじめとする関東地方は
ここからが台風が最接近する予報です。

どの地域にも大きな影響が出ないことを心から願っております。


また、昨日は予告していた通り、
新聞各紙に『配るホームページ第90号』の折込を行いました。












新聞取っていないという方は是非、以下のリンクからご覧ください。



【PCサイト】
■配るホームページ



【スマホサイト】



是非ご覧いただけると幸いです。



2026.09.16
条例(案)を提案するとなると、その事前情報や委員会審査結果などが報道されます。

但し、たまに条例の規定を正しく理解されずに報じられることもあります。

その一例が、「エスカレーター条例」の報道です。

見出しを見ると「埼玉でエスカレーター条例成立へ 歩かず利用、努力義務に(2021/3/8 )」と書かれています。



でも、条例趣旨は「努力義務」ではなく「義務」です。

条例は県民生活に直結します。

例えば、いわゆる「留守番禁止条例」の審議にあたっては、報道によって条例の内容を県民が知ることが出来ました。


是非今後も、条例を巡る報道は、是非、誤解がなく、客観的な報道を期待したいと思います。
2026.09.16
シリーズ②の投稿でも触れましたが、

「自民党議員団が条例を頻繁に提案するのは、条例に『財政上の措置』という文言を入れて政策を強力に進めようとしているためでは?」

というなかなか鋭いお声を耳にします。


そこで、この件も先述の「拉致問題条例」の審査の際に、調査を行いました。

調査した事例のひとつは「主要農作物種子に関連する事業の予算額推移」です。(写真参照)




この場合は、財政上の措置=増額というような方程式にはなっておりません。

一方で「性の多様性尊重に係る事業の予算額推移」を見ると、条例制定後に予算が大きく伸びています。





やはり「財政上の措置」の文言は効果があると言えそうです。



予算提案権は議会にはありません。

しかし、条例提案権は県議会では8名以上いれば可能です。

そして過半数を超える会派であれば絶対に条例可決出来ます。


だからこそ条例の多数制定、そして「財政上の措置」を盛り込むことに注力しているのでしょう。


必ずしも「盛り込む=予算増額」とは限りませんが、それでも、あらゆる条例制定は県民に説明可能で、且つ丁寧な作業であるべき、と考えています。





2026.09.16
自民党議員団が提案する条例案には

・「県民の責務」となる場合 と
・「県民の役割」

と表記する二つのパターンがあります。


この点についても質疑したことがあります。

その際の答弁は

A、本条例では「役割」にした。これは努力義務とはしているものの、色々な立場の方もいる。最終的に拉致問題を風化しない、且つ、解決に向けて県民の努力義務であるので「役割」という表現にした。」

・・・よく分からない説明だったのですが、時間がなくこれ以上は追及は出来ませんでした。


ただ、私が言いたいことは

努力義務規定=役割
義務規定=責務

のように運用している、のかな?ということです。


すると、私はやはり「エスカレーターの安全な利用の促進に関する条例」で「立ち止まることを義務」としたことには今でも反対なんです。


立ち止まるほうがよい、という点については
私も同意ですし、むしろそのことを推進してきた経緯もあります。

ただ、「条例になんと謳うか?」は別問題です。

「義務」とすれば、それを守らない場合は「条例違反」となります。

条例制定前はもちろん、施行後も朝の通勤・通学時を見れば、まだまだ立ち止まらず、歩行している人が居ます。

この条例は、毎日何万人という「条例違反者」、何万ケースという「条例違反状態」を生んでいます。

他の条例での「条例違反」が社会的に多大な迷惑を掛ける行為である場合がある一方で、エスカレーター条例では多くの県民が「条例違反者」になっています。

罰則の有無に関わらず、「条例を破っている」という状態を安易に作るべきではない、と考えております。

そのため当時、我が会派は「せめて努力義務にすべき」と修正案を提出しましたが、自民党議員団他では「義務でよし」となり否決されました。


私たちは「それであれば賛成しかねる」と考え、この条例には反対したのでした。


「役割」、「義務」、「責務」・・・


今後も、言葉一つ一つにこだわって議論を行うべきと考えています。
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