井上わたるの和光ブログ

和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。

2024.07.23
既にテレビなどでは報道されていますが、共学化に反対する高校生が埼玉県庁を訪れ、3万人余りの署名ととともに生徒との対話を求める要望書を提出しました。









(※写真はテレ玉のニュースより。)



私は、これまでにもSNS等で発信してきたように、別学維持を求める議員の一人です。事前に、埼玉県内高等学校連携有志の方からご連絡をいただき、この署名提出の現場に立ち会わせていただきました。


県教育委員会は、その提出の際、私を含め提出に立ち会った県議に挨拶(=発言)を、とシナリオを考えてくれたようなのですが、その場にいた私たち県議は総意で「その時間が有ったら、生徒たちの声を聞いてあげてください」とお断りしました。


提出の代表者はもちろん、今日の場に集った約50名の高校生たち。とっても立派だったと思います。



要望書提出の前の控室の光景で、私が心を打たれた場面がありました。


それは、当日の段取りを進めてくれた有志代表の方が次のようにアナウンスしたときのことです。


(有志代表)「今日は多くのマスコミも来ています。写真や映像に映りたくない人が居たら、今、申し出てくれますか?」

(高校生たち)「・・・・」

誰も、そのような配慮を求める高校生はいませんでした



県議会では、自民党議員団が、埼玉県内高等学校連携有志からのアンケートに「回答しない(=賛否を明らかにしない)」という態度をとったばかりです。


それに対して、今日見せてくれた高校生たちの強い決意。

目頭が熱くなるような思いでした。


今回の共学化勧告は、県内在住の“当事者ではない方”の「郵送」による苦情が発端になっています。(※しかも、その内容には事実誤認も含まれている。)


それに対して、ニュース映像でも流れましたが、高校生や卒業生、保護者らが、この暑い中で呼び掛け、集めた署名、その束の重み。


政治家として、「声なき声」や「少数者の声」も大事にしなければなりませんが、今回の件については、どちらのほうに重みがあるか?と問われれば今日、これだけの猛暑の中、直に高校生が届けた署名の重みを、私は大切にしたいと思いますし、県教育委員会にも、その重みを十分に感じてもらいたいです。


署名提出を終えた高校生たちは、今日、初めて会った複数の学校の生徒たちですが、ホッとしたのか、皆、男子校・女子校といった学校の垣根を越えて、仲良く話していました。


共学推進派の方はよく

「共学の環境でなければリーダーが育たない」

「異性が居ることが社会の当たり前なのに、一方の性しかいない環境で育つのは良くない」

という主張をされることがありますが、今日の彼ら彼女らの姿を見ていると、そんな心配は無用と断言できます。


今日、署名を受け取ったのは、教育委員会の高校改革統括監という責任ある職の方です。



是非、教育長や知事にしっかりと高校生=当事者の声を届けてもらいたいと思います。



2024.07.21
定例会が開会されていなくても、私たち県議会議員は浦和の県庁に登庁する機会が度々あります。


6月定例会が開会される前、いつものように和光市駅から朝霞台駅で武蔵野線に乗り換えようと思ったとき、ふと目に留まった大きな広告がありました。


中央に「となりの青春は、青い」というキャッチコピーが掲げられて、左右に「男子校に通う生徒」と「共学校に通う生徒」と思われるそれぞれのグループが居て、中央寄りの男子生徒が相手方のグループをじぃぃぃっと眺めている…という構図です。









一目見た時、


「きっと、共学の生徒は男子校を、男子校の生徒は共学の生徒を見て『もし、違う進路を選んでたら、ああいう青春もあったのかもしれないなぁ』と考えているんだろうなぁ。」


「もちろん、たった一度の進路選択なので、基本はどちらかしか選べないけど、「もう一方を選んでたらどうなってただろう?」と羨ましく見えるのも、わかるなぁ」


「うまい広告だなぁ」


「埼玉県立学校の共学化議論が起きているのを測ったようなドンピシャなタイミングだなぁ」


と思いました。


その日は、その感想を持って県庁へ行き、今度見たら写真に撮ろう…と気軽に考えていましたが、掲載期間が短かったせいか、次に通りかかった時には、この広告は無くなっていました。


気になって、調べていると、この広告は、私も学生時代の頃に飲んだこともある


ビタミン炭酸MATCHという炭酸飲料の「となりの青春は、青い」という広告シリーズでした




驚いたのは、真ん中の男子学生は、どちらも子役で有名になった俳優の 寺田 心(こころ)君だということです。

2人の心君? 一体どういうことか?


・・・ネタバレしない範囲で説明すると、男子校に通う心くんが「異世界=共学の高校」に転生してしまう、という設定で、その2つの世界を経験した心君が、「共学も別学も、どっちもいいよな」と思ったシーンを描いているのです。


詳しくは下記からご覧ください。第一話がこちらです↓


ただ単に、2人の男子生徒が互いの境遇を羨んでいるのかと思ったら、2つの世界を経験した心君が「もう1つの世界の自分を羨ましそうに眺めている」と私の想像以上に、甘酸っぱい青春の様子を描いています。


動画は全部で8話あり、1話ごとに「男子校あるある」が紹介されます。



最終話の「あるある」は

「なんだかんだ、生まれ変わっても男子校がいい。」

です。



埼玉県の12の男子校・女子校(=別学)を、全て共学化するより、やはりお互いを「いいなぁ」と思いつつも、「そこにしかない青春を味わう」…。そんな埼玉県立高校での青春を残してあげたいと強くいます。




2024.07.18
これまで、このシリーズでは多くの論点や実情をお話ししてきました。


それでも、それはあくまで一部でしかなく、全ての論点を語ろうと思うとシリーズ「30」とか「40」くらい必要になりそうです。でも、そういうワケにもいきません。


そこで、皆様に是非見ていただきたいのが、これまでも私の投稿で紹介してきた

「埼玉県議会 6月定例会 八子朋弘(やこ・ともひろ)議員の一般質問」

です。






先日、会派「無所属県民会議」のHPに質疑だけでなく、答弁も含めて掲載する作業が完成しました。


下記URLからご覧ください。


※共学化以外のテーマも取り上げているので、その質問も載っています。よければそちらも合わせてご覧ください。


さて、見ていただくと分かるのですが、答弁者の「教育長」の答弁が、結構“淡白”です。


元々、日吉教育長さんは、熱い口調で語るタイプではありませんし、8月末までに勧告への回答を控えたタイミングでの一般質問なので、多くを語れない…というのも分かっているので淡白なのは致し方ない部分ではあります。


ただ、例えば
「Q、別学の歴史や伝統をどう評価するか?」という問いに対して、
「A、全ての県立高校が築き上げてきた歴史や伝統は、大切なものの1つであると認識をしております。」


のように、「別学ならでは」のことを聞いているのに、「全ての県立高校は…云々」のような答弁で終わったやりとりもいくつかありました。


共学を求める方々が居ることを鑑みて、「別学の良さ」を語るのを控えた、というのが実際のところだと思います。


おそらく再質問で追及しても、きっと答えは変わらなかったと思います。

ただ、八子議員や私は、共学が駄目だなんて思っているワケではありませんし、別学の良さと共学の良さはそれぞれにあると思っているので、別に「別学の良さを語ったのだから、全ての県立高校を別学にせよ!」…なんて、飛躍した議論をするつもりもありません。


頑なに別学の評価に関する答弁を拒むより、良いところは良いと、スッと答えてくれたほうが、傍聴に来ていた方にとってもモヤモヤしないで済んだと思います。


いずれにしても、この一般質問は、かつて20数年前の勧告の際には、複数の議員が何度かに分けて行なった質問をたった一人でまとめ上げた、大変意義深い一般質問だと思っております。






2024.07.16
昨日の投稿では「次回のシリーズ⑦は情報収集について」と予告しました。

その予告どおり、県教委の情報収集にまつわる話をしたいと思います。


県教育委員会が、先日7月11日に結果公表した「埼玉県立の男女別学校に関するアンケート」の回答対象者は
「県内に在住又は在学の中学生及び高校生とその保護者」となっています。
(実施期間:令和6年4月17日から5月17日)


この他にも「県立高校の特色化に向けたアンケート」も行いました。

このアンケートの回答対象者は
「県内の小学5・6年生、中学生及び高校生並びにその保護者」となっています。
(実施期間:令和5年12月19日から令和6年1月26日)


その意味でいえば、いずれのアンケートも、生徒か保護者で、且つ今回の共学化を巡る議論に関心のある方が自主的に回答する仕組みとなっています。


なので、賛成・反対問わず、この問題に積極的に意見の言いたい方の声は集まってきていると言えます。


一方で、上記の2つのアンケートでは、「別学に残ってほしい」という想いが強いであろうOBやOGは(子供が対象年齢出ない限り)声を発することが出来ません

(※そのため、別途で意見交換会などの機会が設けられているワケです。)


少し話は逸れますが、私が、昨年の県議会自民党議員団が提出した“留守番禁止条例”と揶揄された「虐待禁止条例改正案」を巡る騒動の際に痛感したことなのですが、例えば『ヤフコメ』や『リアルタイム検索』のような、全国的・全世代的に“この問題をどう感じている方が多いか”という「世論」のような意見・声も、政策を判断する上での参考になる、ということです。

(もちろん、政治家といて大勢が反対(もしくは賛成)していても、それと異なる決断をしなければならない場面はあると思っておりますが、少なくとも、この共学化を巡る議論については、世論の動向を大切すべきと思っております。)


この本県の共学化を巡る議論は何か動きが有る度に報道され、最近ではそれがネットニュースとして取り上げられることも、注目も高くなり、発信・書き込みも非常に多くなりました。


実際に目を通してみても、「私もOBです。」といった方のコメントも読むことも出来ましたし、他県の共学化を経験した人の経験談も読み事が出来ました。


私が読み解く限り(←最近は、AIが意見の要点や傾向を分析してくれる機能もあり、そことも共通して)、コメントは以下のような状況でした

・圧倒的多数が「別学維持」を支持している

・別学という選択肢を残すことが多様性に応えている

・少子化に伴う統廃合は仕方ないかもしれないが、今回の苦情のような理由での共学は多様化が進む中で逆行している

というものでした。








こうした声を県教委は目を通しているのでしょうか?


この疑問を、6月定例会の八子議員が質問に盛り込んでくれました。


======

(八子議員質問)
Q、教育長個人、もしくは教育委員会として、こうしたネットのコメントやその傾向から得られる世論をどう受け止めるのか。

(教育長答弁)
A、 報道等については、県教育委員会としては、全てを把握しているワケではありませんが、出来る限り情報取集には努めており、私自身もそれらに目を通すようにしているところでございます。

======

…実は、ここまで教育長が答えるとは思っていませんでした。


でも、こうして答えてくれた以上、様々な場(SNSやヤフコメなど)での発信も無駄ではないと思っております


ただ、県教委主導のアンケート、そしてヤフコメやSNSで「別学維持」が大勢を占めていてもなお、私はまだ県教委から「別学維持」の判断を引き出すには足りない…と思っています。



なぜなら、埼玉県議会で絶対的な過半数を占める自民党議員団の団長が『代表質問』及び、『その後の報道』で次のように述べています。


~~~~~~~

県議会の最大会派、自民党県議団の田村琢実団長は「個人の意見」としたうえで、「例えば、女子中学生が浦和高に進学したいと思っても、受験できないのはジェンダー平等が達成されていない状況といえる」と指摘。さらに、進路選択の多様性についても、「私学には建学の精神もあるだろうが、国公立が別学という選択肢を持つこと自体がおかしい」と話す。」

(産経新聞2024/3/21 12:34配信記事より抜粋)

~~~~~~



この発言を含む自民党団長の「共学化推進すべき!」という意向が、教育委員会に重く圧し掛かっている、と(私の県議10数年をやった経験から)そのように思うからです。


(教育に対しては「こうあるべき!」という想いがあると、それを実現すべく徹底的に行動が行われます。例えば、県立高校のタイムカードの導入を県教委が提案した際、それを阻止すべく自民党議員団は「予算執行停止の付帯決議」を可決し、導入を遅らせました。)


虐待禁止条例の改正案の時も、こうした一部の議員の強い想いで突き進みましたが、全国から寄せられた疑問の声が、マスコミにも多く取り上げられ、最終的には取り下げにまで繋がりました。


今回は、前回の虐待禁止条例の時のように議案の賛否を問うワケではない、ということは勘案しないといけないため、全くの同列で語ることはできません。


加えて、マスコミ等で度々取り上げられてはいるものの、教育委員会が「やはり別学維持が県民世論か…」と考えるまでには、さらに多くの声が県教委に届く必要があると思っています。


県主導のアンケートで声を上げることが出来なかった人もこの問題に関心を持ってくださる方がいれば、ネット記事への書き込みやSNSでの発信、またはネット署名など、関わる方法はある!ということを、改めて伝えさせてもらえればと思います。





2024.07.16
6月定例会が終わり、9月定例会が始まるまでの夏の期間は、毎年、多くの団体の皆さんと意見交換をさせていただいています。


埼玉県生協連(=埼玉県生活協同組合連合会 <略称:埼玉県生協連>)が定期的に発行されているレポートには、そんな私たち「無所属県民会議」との意見交換の様子が掲載されてました。








ちなみに、その次の9月~12月定例会の間は、今年度は決算委員会に配属予定なので、これまた慌ただしくなりそうです。
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