井上わたるの和光ブログ
和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。
2024.03.10
前回、議員の責任の重さを表す意味で「With great power comes great responsibility.=大いなる力には、大いなる責任が伴う」という言葉を紹介しましたが、今回はこの言葉です。
ひとつ現場の事例を交えつつ、新たな私が自分に言い聞かせている「議員の矜持」をお話ししたいと思います。
実はこの箇所、車道のアスファルトが波打ち、特に歩道寄りの部分はアスファルトが流れ出たように凸凹になっています。
先日、地域の方から「この箇所を自転車やバイクで走ると、デコボコしてて危ない。なんとか対応を出来ないか?」と相談をいただきました。
この相談を受けて、和光市役所と調整に動きました。その結果、市が「注意喚起の三角コーンを設置する」というように動いてくれたわけですが、私からの相談まで、市役所の都市整備部がこの状況を独自に発見できた訳ではありません。
市役所も独自に道路パトロールや相談対応をしてくれていますが、なかなか市役所に連絡しずらい…という市民の声を、場合によっては職員より先に把握するような=「職員」よりも詳しい「議員」になれ。と自分に言い聞かせています。
また、この道路には構造上に課題があります。
端的に言えば、交通量・通行する車の荷重に比べて、道路路面構造が弱い…ということです。
このことを詳しく私に教えてくれたのが、市議会議員時代の同じ会派の先輩議員です。
その方は、市内の特徴ある市道の断面図を把握していて、この越後山通りの断面図を示して、交通量に対して、構造が弱い現実を教えてくれました。
市役所の職員は、その分野についてそれぞれ専門性を誇りますが、それにも勝る知識を、積極的な調査・勉強・研究で身につけていました。
「職員」よりも詳しい「議員」になれ。
私が先輩から教わった「議員の矜持」です。
ちなみに、この先輩は道路だけでなく、福祉・財政・環境・ゴミ問題・教育など幅広い分野の知識を持っていて、多くのことを教えていただきました。(その方は政治家は引退していますが、今もお元気です。)
議員にとっては(議員に限ったことではないですが)
・良い先輩、勉強熱心な先輩に巡り会えるか?
・どの先輩についていくか?
も大切なことだなぁと…と、最近、とてもよく考えさせられます。
なお、冒頭の越後山通りですが、現在、令和5年度予算で、その付近のところまで路面補修工事が行われています。
肝心の箇所は、令和6年度予算が成立したら、補修工事が実施できるかも、と伺っています。
和光市議会の空転で予算審査が止まっていました。
こうした危険箇所の改善のためにも(限られた審議時間になることとは思いますが)、慎重審査の上で予算成立することを願っています。
付け加えるなら、なぜ工事からそんなに時間が経っていないにも関わらず、あんなに波打っているのか、その工事施工は責任をしっかり果たしたのか、を議会にはしっかり検証してほしいと思います。
今日紹介した私の先輩なら……きっと徹底的に追求したと思います
2024.03.08
埼玉県議会は本日、各特別委員会が開催され、私は所属の『経済雇用対策特別委員会』での質疑に参加しました。今日のテーマは雇用情勢の現状です。
「単なる現状確認の質問で終わらず、そこから課題を指摘し、改善に繋がる提言が出来るか?」 それが議員の腕の見せ所であり、それを実現するべく調査を行うこと― それが私が議員として心がけていることの1つです。
行政により差はあれど「議会に対応する」とは、これくらいのことを指します。
だから今回の退席騒動で和光市議会が「空転した」…と言いますが、和光市の市長や答弁者として名を連ねる各部長さんは「議会がある」という前提で毎朝を迎え、始まってみたら退席で延会…を繰り返した…ということになります。
部長さん以外にも、答弁で助言が必要になったとき用に職員が裏でスタンバイしています。
議会が進み出したされたとはいえ、それくらい準備が大がかりなものが、一部の議員のアクションにより数日流れたんだ…いうことを市民もしっかり知ってもらえたら…と思います。
「With great power comes great responsibility.」
(大いなる力には、大いなる責任が伴う)
この言葉は、映画「スパイダーマン」(一番最初に作られた「スパイダーマン」の第一作目)に出てくる名言です。
驚異的な力を手にした主人公ピーター=パーカー(スパイダーマン)に、育ての親である叔父のベン=パーカーが主人公に語るセリフです。
私は、これを議員である自分に言い聞かせています。
議員の行動・発言・質疑・判断・議決にはとても重みがあります。
政治は、人の人生を救うことが出来る反面、人の人生も大きく変える影響を持っている。
また、数さえ集まれば、議会において、より大きな行動・発言・質疑・判断・議決ができます。
あくまで私が自分に言い聞かせている言葉ですが、現在、国政・県政・市政を問わず、市民に胸を張れない政治の話題が多い中なので、こうした認識がもっと共有されていけばと願うばかりです。
そういう意味では、添付のURLを見てほしいのです。
和光市のHPには日々、和光市議会の動きが報告されているのですが『本会議(3月11日)の開催予定及び進捗状況について(3月7日)』というタイトルで
・誰がいつまで退席しているか?
(=誰がいつから出席しているか?)
が分かるように議長名で報告されるようになりました。
議員が「大いなる責任」をどのように果たしているか? を 市民が知る意味でとても良いことだと思います。
※この「議員の矜持」シリーズは、少なくともあと1回、続きます。
2024.03.06
先日、少年野球の開会式で市議会議長さんと始球式を行った、という話をしましたが、現在、大きな注目を集めている和光市議会の空転問題のボール(=判断を下すべき人)も、今は議長さんにある、ということになります。
新聞記事にあるように、市長はこれまでも「催告」を議長に要請していました。
議長がこの「催告」を発令すれば、例え欠席者(ボイコット者)が居ても、来た人だけで議会が開けるのです。
でも、口頭での要請では議長は動き(動け)ませんでした。この方法を使わずに事態を収拾することを望まれたのだと思います。
それでも、動きは置きませんでした。議員が催告に従わなかった…のではなく、そもそも議長が催告を実施しませんでした。
そこで、市は、しっかりと文書で要請する形をとりました。
既にその文書は議長に渡ったにも関わらず、それでも、まだ「催告」は発動してません。
発動できるのは議長だけです。なので、ボールは議長にあります。もちろん勝手にボールを投げることはしないでしょうから、欠席をしている方々に「投げていい?」と確認することになるでしょう。
今日ボールが投げられなかった…ということは「投げられては困る」…という声が大きかった、という証左だと思います。
明日(3月7日)はこのボールが投げられるのか?
はたまたボールを投げる以外の方法で動きがあるのか?
現状はこのような状態です。
2024.03.06
今日は県議会では各常任委員会が開催され、私は県土都市整備常任委員会での審査に臨みました。その様子はまた追ってお話しできればと思います。
さて、今日ご紹介するのは、総合福祉会館(ゆめあい和光)のそばの「司法研修所前」交差点の歩行者用信号がLED化された事例です。
しかし、歩行者用信号は旧型のままでした。
この点を市議のある方が私に連絡をくれました。地域から聞いた「歩行者用信号も是非、LED化してほしい」という声を届けてくれました。
こうした後押しがあって、県警と交渉・調整を行った結果、先日、LED化が実現しました。
県との相談役として私を使ってくれることも有難いと思うし、県警のLED化の方針を聞いたとき、それをその市議さんにお伝え出来た時も、一緒になって嬉しい気持ちになりました。
今、その市議さんも残念ながら、現在進行中の議会ボイコットの一員だそうです。
私の想いとしては、それよりも、この相談の時のように市民の声に耳を傾けること、そしてそれを実現するために市役所などとの交渉に力を注いでほしいと願っています。
2024.03.05
議案は、通常はその定例会の最終日にまとめて賛否を問う「採決」を行います。
しかし、ごく一部、それよりも先に審査・採決を行う「急施議案(きゅうしぎあん)」と呼ばれるケースがあります。
あとは、例えば給与改定議案が、次の給与の支払い日の前までに成立させる必要がある場合なども急施議案で行われます。
今回はその他に「訴えの提起」という急施議案がありました。
個人情報に関することもあるので、ざっくりお話ししますが…
〇県立リハビリテーションセンターでの補装具申請の対応を巡って、県民から県が訴えられた
〇基本的には県の主張が通ったが、補装具の必要性の判定については、一部、県の主張が認められない箇所があった
というものです。
県はこれについて、「不服である」として控訴することとしました。
(※県が控訴を行う時は、県議会の同意を得る必要があります。)
実際に今の判決でも、ざっくり言えば県は数万円程度払えば、それで決着です。
逆に控訴するにも数十万円掛かります。
それでも、県は一審を認めるワケにはいきません。
控訴しないワケにはいかないのです。
それは、もし今回の判決を認めると、今後の補装具の判定のハードルを下げるという前例を作ることになり兼ねないからです。
その基準を崩すことは出来ない…県にとっては「絶対に引けない一線」なのです。
行政には、多かれ少なかれ「変な前例を作るわけにはいかない」という絶対に引けない一線はあると思っています。
今、市民の注目を集めている和光市議会の空転も、その一線を議会側が踏み越えて主張しているからだろう…と、私は考えます。
今回で言うところの一線は、「市として辞職勧告決議は事実誤認であり容認できない。だから副市長は本日の本会議へ欠席する理由はない」という点です。
事実誤認に基づく決議に一度でも従うと、今後も事実誤認を含む内容であっても賛成多数で成立さえさせてしまえば、行政はそれに従わなくてはならない…という前例を生むことになります。
ここまで来ると、「市議会の主張に話を合わせて、とりあえず副市長が欠席すれば解決するじゃん」という考えも分からなくもないのですが、もしそうなれば、もう多数がどうとか民主主義がどう…とかいうレベルの話ではなくなります。
議員という行政に関わる職である以上、その一線を知ることもまた重要だと思っております。
市は現状打開のため、市議会議長に「催告」という手段を要請しています。
「催告」は「議会に出席してください」と要請する行為で、仮にその上でも欠席するなら、出たメンバーだけで議会を進めることが出来ます。
この「催告」は、先日から議長に要請しているが、議長が正式にはその「催告」を実施しないまま数日が経過した・・・という状況にあります。
どこかで腹を決めて「催告」の発出や議会への出席が実現することを願いたいと思います。
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