井上わたるの和光ブログ
和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。
2024.03.17
今、埼玉県議会も和光市議会も、他の自治体も予算審査のための定例会が開催中です。
(早いところは既に終わっています。)
・無駄がないか
・逆に政策目標の達成に対して予算が少ないということはないか
・予算はその金額で妥当だとして、執行体制はそれでよいか
・こういう視点を加えたら、もっと良い成果が得られるんではないかという提案
などを審査します。
その上で、「可決」か「否決」かを決めます。
この予算に対して、議会が取れるアクションは上記の「可決」か「否決」の二択のみ、ではありません。
・賛成はするけど、その中の一部は認められない ⇒ 修正案の提出
・賛成はするけど、その中の一部は改善の提案がなされるまで執行停止を求める ⇒ 執行停止を求める付帯決議
・賛成はするけど、その中の一部は執行にあたって改善を求める ⇒ 付帯決議
このような方法があります。
近年、埼玉県議会では上記の「付帯決議」を自民党県議団が毎年出してきます。
その上で自公の過半数で成立する…というのが、お決まりの流れになってきています。
※その付帯決議も、提案者に対する質疑があり、採決も取ります。
こうした背景に対して、「修正を掛ける」「付帯決議を出す」がどこか目的化している部分も否めないという声もあります。
私が議会に身を置いてひとつ声を大にして言いたいことは、県の執行部は予算審査において筋が通った指摘・提案に対しては、付帯決議などがあろうとなかろうと、しっかりとそれを踏まえた業務をしてくれる、ということです。
事例を踏まえてお話しします
私は2年前(令和4年)2月定例会では、予算特別委員会のメンバーとして、『令和4年度予算』の審査を行いました。
その中で、企画財政部の部局別審査で、交通政策課・鉄道担当が所管する「障碍者の方への安全な鉄道利用」という項目の中で次のような提案を行いました。
≪「声かけ・サポートハンドブック」を発行・配布をしているが、それを手にした人が常に持ち歩くことは考えにくい。それならば、それぞれの場面(例えば階段、例えばホーム、例えば改札etc)に行うべき「声掛け例」を掲示するようにしてはどうか?≫
これに対して、県は「その手法が可能か、事業執行の中で検討してまいります。」といった答弁をしました。
交通政策課の職員さんは、ちょうど令和4年・5年と、自治体や鉄道事業者と合同で行うキャンペーンの幹事県になったことから、鉄道会社側の窓口であるJRと検討を重ねてくれました。
その結果、個別の場面ごとに応じたポスターを作成する…というところには至らなかったけれど、ポスターのレイアウトや掲示方法も見直され、随分と見やすくなりました。
また、令和5年10月の「彩の国だより」の鉄道特集で、大野知事の写真が載っていますが、その手には「声かけ・サポートハンドブック」があります。これも、その時の予算審査での私の発言を踏まえて、より県民向けにPRするために交通政策課が依頼し、実現したもの…という話も伺いました。
大袈裟かもしれませんが、このように自分の委員会での発言を踏まえて一生懸命動いてくださったことに、本当に感謝をしているのです。この出来事はこの先も忘れないでしょう。
冒頭に言いましたが、「修正」や「付帯決議」だけが議員の意思反映の方法じゃありません。
丁寧に発言し、審議を行っていけば、それを踏まえてしっかり動いてくれることがある、ということを是非とも市民や県民の皆さんにも共有できればと思いました。
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