井上わたるの和光ブログ

和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。

2024.03.03
最近、全国ニュースにも取り上げられ始めた副市長の「辞職勧告決議」を巡る和光市議会の空転。







      (中略)




以上のような記事でした。


市民生活に直結した予算の審査が止まっているので正常化を願うばかりですが、和光市議会の今後を占うにあたり、埼玉県議会でのかつての光景が思い浮かびます。


実はこの状態は、平成30年の埼玉県議会の混乱に似ている…という話を先の投稿で触れました。


説明は端折りますが、端的に言うと、


〇自民党議員団が、当時の上田清司知事に問責決議を出したけど、上田知事は指摘通りにしなかった。

〇業を煮やした自民党議員団は「議会の決議を遵守することを求める決議」を被せた。

〇でも、特段事情は変わらず。


という顛末でした。



この「議会の決議を遵守することを求める決議」には「全員賛成の場合でも、賛成者多数の場合でも、議会の意思決定としての効力には変わりなく、議会の機関意思となるものである。」と書かれており、「多数をもって可決すれば、それが議会の決定であり、民主主義だ」…という趣旨が含まれています。


自民党は単独で過半数を持っているので、私の所属会派や他会派の反対があっても成立してしまいます。

冒頭に紹介した記事には、次のような記載がありました。
(添付の写真参照。)

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副市長の欠席を求めてボイコットすることには、市民の理解が得られないのではないかとの報道陣の質問に対し、議員側は「(副市長への辞職勧告決議など)議会の意思を無視し続けるのは本来の民主主義ではない」などと述べた。
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このように「多数こそ民主主義」というニュアンスのフレーズが出てきます。


議決や多数決の重要性は当然重視されるべきですが、一方で「多数をもっていれば、どんな議案・決議でも成立出来る。」という驕りにも繋がります。


それが表に現れたのが、昨年9月定例会で全国的な話題となった “留守番禁止条例”とも揶揄された「虐待禁止条例改正案」のような事態 を招いたのではないか…そう思えてなりません。


今日、公務で議長とお会いし、決議を提出した議員達は、日曜日の今日も週明けからの対応を協議していると伺いました。


「議会の多数派の意見を聞かないのは民主主義に反する」という発想に囚われ、“悪手”とも言える「議会の決議を遵守することを求める決議」のような手法に出ないことを願います。


埼玉県議会は、週明け、明日で一般質問が終わり、その後、議案の委員会審査へと進みます。




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