井上わたるの和光ブログ
和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。
こんばんは。
今日は昨日に引き続き、
教育委員会 3月定例会の報告をしたいと思います。
この日は、10名近くの傍聴者がいらっしゃいました。
皆さんの目的は、「新倉・下新倉地区への新設校検討」の議論を見守ること
だったと思います。
ざっくりと、ここまでの経緯をおはなしすると・・・
・昨年6月議会に、陳情が提出され、議会と教育委員会でも採択。
・それを受け、教育委員会でも審議開始。
・昨年12月の教育委員会に議論に
必要性の判断のための資料が事務局から提出される。
※各校の空き教室状況、今後の人口分析、通学距離統計 等々・・・
・教育委員会での結論を出すのではなく、
別の「検討委員会」を立ち上げることを決定
・その「検討委員会」に何を審議してもらうかを、教育委員会で検討しましょう。
というのが、ここまでの流れです。
今まで、十分な審議がなされてきた、ということで
事務局が作った「何を審議してもらうか?」(=諮問内容)の『案』が示されました。
その内容は
です。
悪くはないんです・・・。
有識者や地域の方、市民などを交えて広く聞くことはとても良いことなんですけど・・・
ここ数回を全て傍聴していた身としては、
“ 丸投げ感 ” がぬぐえなくて・・・(-_-;)
おそらく傍聴にいらしてた方も
「3ヶ月掛かって出た結論が・・・それ!?」 と思ったんじゃないでしょうか?
また・・
もともとの案では組織の名前は
「小・中学校建設検討委員会」でした。
しかし、教育長の発案で、
「このままだと建設ありきになってしまう。適正化を考えるところからやらねば」 と
いう意見を受けて、名称も
「小・中学校 適正規模・適正配置検討委員会」になりました。
悪いことではないんです・・・。
慎重な議論を行なうことは悪いことではないんですが・・・
でも、この組織に根本的なことから諮問する・・・ということは
「今までの3ヶ月間の教育委員会の議論はなんだったの?」 と思っていまいました。
(教育における最高意思決定機関のはずなのに・・・と。)
徐々に議論が進んでいるのは確かなのですが、
昨日もお話ししたように、新設校の方向性は、今後の様々な課題にも関わります。
あらゆる角度・可能性を探る審議を通して
新設校の必要性が議論されることを、心から願っております。
先週は、『会派チラシ 第5号』の作成を中心に
PC作業中心の一週間でした。
完成はもうじき。
4月に入って間もなく配り始められると思います。
さて、金曜日(3/27)に、教育委員会が開かれたので、
傍聴してきました。
※【今回】と【次回】はその報告の記事です。
12月議会で「見直しせよ!」と議案修正を行なった
大和中学校体育館の学社共用として、全面建て替えをする案。
※昼間でも授業のない時、有料で一般開放する。
当初、「ニーズがある」といっていたが、私たちの「見直しせよ!」の声を受け、
この3ヶ月、保護者・夜間開放利用者・体育協会にアンケートを
実施してきました。
その結果、「ニーズがない」ことが判明しました。
(ほとんどが反対!)
学社共用は止めて学校施設優先の方向で進めます。
これが判明するまで、3ヶ月掛かりました。。。
もし、あの12月議会でSTOPを掛けなければ、誰も喜ばない計画が
進んでいることでした。
この結果に「ホッとした」というのは本音ですが、これを通そうとしていた
市役所の事業決定のあり方に、改めて疑問を感じてしまいます。
12月議会の見直し要請の時も、
今回の予算否決の時も指摘したのですが
この大和中学校体育館の整備計画は、新設校の議論と密接に関わります。
それはそうですよね?
もし、新倉・下新倉に中学校機能が出来たら、生徒数は大幅に変わります。
そうすれば、当然、体育館の規模・機能は変わってきます。
でも、実は・・・ここまでの教育委員会では、
この2つを絡めて考える意見が全然出てこなかったんです。
「大和中は大和中、新設校は新設校。」といった具合です。
さすがにそのような財力は、今後の和光市にはないでしょう・・・。
今回、ようやく、初めて委員の中から
合わせて考えるべきだ」という意見が出てきました。
この発言が出てくるまでにも、3ヶ月掛かりました。。。
教育委員会は、予算を持っていません。
だから、予算に縛られない理念的なことを話せるわけです。
・・・ですが、さすがに、今回のような重要&大きな財源が絡む課題
(=体育館改築であれば、少なくとも8億円以上掛かる)については
・議会が何を問題視してきたか?
・何を指摘してきたか?
を共有できていないと、和光の教育行政が
良くない方向に向かうような気がしてなりません。。。
今朝、成増駅で予定していた「駅頭活動」ですが
強風のため、中止しました。
(※立て看板もチラシも飛ばされそうなため。)
予定では、25日(水)に再度行いたいと考えています。
なお、私のHPに「配るホームページ 第15号」を
アップすることができました。
下記URLからご覧ください。
トップページ http://inouewataru.com/
配るホームページコーナー http://inouewataru.com/homepage.html#no15
===
さて、副題に綴った
「議員・議会・市役所にとって“市民”とは?」について、
少し触れたいと思います。
今回の一般会計予算の「否決」については、
【反対】の立場の議員は、【反対討論】を行い、
【賛成】の立場の議員は、【賛成討論】を行いました。
その中では、双方の立場から
「こっちの判断こそ、市民のためになる。」という信念で述べることとなりました。
私もその想いで反対討論を行いました。
賛成派の議員の討論の中で
「(否決をすると、新規の事業が止まり) 市民生活に影響が出かねません。」
という言葉がありました。
これが今回、私自身も最も懸案したところです。
なぜなら、「影響が出ません」とは言えないからです。
これから、市が行なう作業というのは「予算の組み直し」です。
この時、毎年予算化されていた「経常的な予算」や
「どうしても必要になる人件費(=義務的経費)」などに絞って
予算を組むことが想定されます。
すると、新たな工事や修繕は予算化出来ない・・・
ということが、現実的な影響として考えられます。
ただし、法的には、暫定予算に○○を計上してはいけない、
という決まりはないため、
何を組み込むか?・・・ 言い替えると 何を外すか?
という判断は、一旦議会の手を離れ
市役所側(=市長の判断)に委ねられています。
確かに、私の討論に込めたメッセージというのは、
「葬祭場、区画整理、大和中学校体育館などの大型投資事業は
一度、原点に返ってゼロベースで考えよう」というもので、
極力身軽な暫定予算が組まれることは私の考えとも一致します。
・・・しかし、これから先、市役所側の予算編成が
「(議会に)否決されたから何も計上しません。
どうですか!? “否決される”こと・・・って、皆さん困るでしょ?」
といったアピールにならないことを、切に願います。
もし、そうならば、市民は不在になってしまいます。
「身軽な予算計上が可能になる機会を得た。」
その考えで、調査や利用予測、効果が十分に検証されていない事業を
一旦見直すキッカケになることが、将来の市民負担を軽減することだと
信じています。
最後に。
賛成討論の中に、こんな言葉がありました。
「区画整理や新規事業が滞ると、市民、とりわけ市内建設業者が困る」
という内容です。
確かに、この不況下、ひとつでも市の事業の開始が遅れることは
市内の業者にとって仕事の受注、ひいては会社の存続にさえ影響が出るかもしれない・・・
そのことについての認識は持っています。
でも、改めて思うことは、
私が「守りたい市民」は、
駅でチラシを受け取ってくる、普通のOL・サラリーマンの方 であり
元気に遊びまわる子供たち であり、高齢者の方々 です。
その市民に対し、ツケを残さない!ということが
議員としての判断基準だ、と考えて、今回の行動をとっています。
議員にとって「市民とは誰か?」
そして、「何を優先して守るべきか?」という議論が今、和光市で起きています。
17日に、予算案否決で一度、幕を閉じた3月議会。
その後の活動報告と、予算について、さらにお話したいと思います。
=18日(水)&19日(木)=
この2日間は、駅頭活動を行ないました。
配っていたのは、『配るホームページ 第15号』です。
※本当は、予算否決の速報を配れればいいのですが、
印刷の関係と、その後の市の対応を見極めてご報告するのが
良いと思いますので、来週の配布を目指して、現在、編集&印刷中です。
第15号のテーマ は
・速報!和光市の定額給付金はこうなる!
・定額給付金の注意事項
~和光から定額給付金の詐欺被害は出さない!~
でした。
近々ホームページにもアップしたいと思います。
また、23日(月)には成増駅での配布を行ないたいと思います。
・・・実は、今回の15号、とても受け取ってくれる方が多いのです
普段の“3割増し”くらいでしょうか。
皆さんが、
「定額給付金がいつ支給されるのか?」
「配布方法はどうなっているんだ?」 ということを気にされていたことを
肌で感じました。
=19日(木)&20日(金)=
この2日間は、児童センター裏の広場で
「冒険遊び場」が開催されました。
『冒険遊び場』は・・・普通の公園ではなかなかできない遊びを
体験できるスペースで、光が丘などでは常設の遊び場があります。
和光の場合は、常設はないので、2日間限定の開催です。
焼きイモ焼いたり ―
木にハンモックを吊るしたり ―
ダンボールでおうちやトンネル、ロボットつくったり ―
ベーゴマやメンコで遊んだり ―
木工や絵具で工作したり ―
決まった遊びはありません。
ルールは、「自分の責任で遊ぶ」ということだけです。
※ケガも自分の責任だよ、ということです。
子供たちは皆、楽しそうでした!
そして、手伝いをしていた私も楽しかったです。
私は段ボール工作の担当をしていました。
最初、子供たちに興味を持ってもらえるように
3つほどの段ボールを繋げて「トンネル」を作ってみました。
その後、焼き芋の焚き火係りを手伝っていたのですが
段ボール工作ゾーンに戻ってくると、
10個くらいの段ボールが繋がって、
長~いトンネルが出来上がっていました
3月議会でも提案をしたのですが、改めて
こういう常設の場所を市内に作れればいいな、と感じました。
=20日(金)&21日(土)=
タウンミーティング&意見交流会を開催。
議会の報告ととともに、市政への積極的な意見交換をさせていただきました。
最後に。
まちでお会いした方には
今回の予算に対する議会の経緯をお話ししています。
これからも不安に思う方の無いように
きちんとご説明にあがりますので、何なりとご連絡ください。
また、今、全力で編集中のチラシに、詳しく綴りたいと思っています。
どうぞ、もうしばらくお待ちください。
よろしくお願いします。
追記 : 団地の早咲きの桜が、もう開花していました。
こんばんは。
本日の各紙朝刊にも「和光市議会 来年度予算案 否決」という
記事が出ていました。
和光市政70年で初・・・というのですから
それは記事になります。
昨日は、概要をお伝えしました。
これからは、なぜ私が「反対」だったのか?
そして、なぜ「反対」が過半数を超えたのか?
を今後じっくりお伝えしなければ、と思っています。
今回、私は採決の前に、「反対討論」(=なぜ、反対かを述べること)を行いました。
形式上は、会派を代表して・・・となっていますが、
私自身の問題意識を中心に語らせてもらいました。
このブログの後半に綴ってありますので、ご覧ください。
ただし、細か~く論理的に組み立てた内容にはしていません。
いつもそうですが、今回は特に、市民の方に向けて、言葉を発するつもりで
予算に対する考えを述べました。
さて。
選挙で選んでいただいてから、もうすぐ2年経ちます。
この間、一生懸命、議員としての専門性を高めてきたつもりです。
ただ、“普通の市民感覚でいる”ということは変わっていません。
おかげで政治の世界の慣習などに、ドップリつかることはなく過ごすことができました。
そういう意味で、まだまだ私は“政治のプロ”ではないのかもしれません。
ただ、その私が、この来年度予算と向き合った時、
私は「賛成」は出来なかったのです。
なお、今後の予算の流れについては
同会派の松本議員のブログで非常にわかりやすく報告されているので
そちらをご紹介したいと思います。
↓アドレスはこちら↓
http://ameblo.jp/takeyan
それでは、討論は下記をご覧ください。
明日以降、補足もしていきたいと思っています。
=========
◆11番(井上航)
議案 第13号、平成21度和光市 一般会計予算案 について、文教厚生委員会での結果は可決ですが、私はその報告に対して反対、予算案に反対の立場で討論を致します。
反対のポイントを絞って言うならば、
ひとつは、根本的な予算削減に向けた対策が取られていないこと。
ひとつは、財政上の危機意識の薄さ、
そして、より必要な施策に対して、予算のウェイトが少ない という点です。
私は、文教厚生委員会の所属ですから、なるべくその中での審議をもとに、討論を述べていきます。
ですが、共通する課題が内在しているため、市民建設委員会での審議状況を先に示したいと思います。
市民建設委員会では、昨日の委員長報告にもあったように、複数の事業に対し、「事業の進捗によって補正で対応する」との答弁がありました。道路改良、市民斎場、区画整理等々で、新年度が始まり、進捗が確保されれば、補正で財政が拡張する可能性を示唆するものであったと考えられます。
その後、一般質問などで「補正予算の財布のひもは固い」、と市長からも答弁がありました。確かに補正予算とは、年度途中に不足分を補うという、そもそもが、そういう性質のものかも知れませんが、それでは当初予算審議が体をなしません。年度内の実施を前提にしている事業を(あとで補正することを想定し)とりあえず当初予算で省くようにしていること、また、葬祭場建設調査のように、年度内で設計業務へ発展する可能性を見越した事業を入れておきながら「補正は極力行わない」では緊縮財政とは言えないと思います。
ここで、文教厚生委員会に話を戻しますが、大和中学校体育館については、調査委託料が計上されています。
12月補正予算の修正を受けて、一度、計画を見直し、多角的な視点で検討が進むようになったことは、非常に良い方向性だと思います。また、その検討の中に生徒たちの声も取り入れるということで、生徒たちにとって、より良い体育館の方針が示されるのではないかと期待を致します。
ただ、私はさらにもう一歩前の議論に立ち戻る必要性も感じています。それは「建て替えありきなのか」という点です。
専門家に聞いてみたところ、現在、市が実施した調査項目だけでは、「建て替えの必要性がある」という意見も、そして「補強のみで十分」という意見の、いずれを担保する調査とも言い難い、という声もいただきました。
そのことを踏まえて今回の調査を見ると、そうした更なる必要項目を調べるものではなく、「既存施設は取り壊す」「別の建物が建ちあがる」ことが前提に、どこにならば、どれだけのものを建てられるか、という視点になっていることは間違いありません。
大和中学校の体育館は、新倉・下新倉地区の新設校の問題と切り離せない問題です。新設校の結果如何によっては、どの規模の体育館とするべきか大きく左右されるはずです。
今後の和光市に「これはこれ、それはそれ」のように「大和中は大和中、新設校は新設校」と分けて考えるだけの余裕があるのでしょうか? 陳情から間もなく1年。教育委員会の議論はなかなか住むことができません。今こそ、子どもたちの教育、そして限られた予算という視点も含め、総合的な議論を通し、重なり得る施策を防ぐ措置が必要だと考えます。
次に、財政上の危機意識の薄さという点について、小さい話をひとつだけ取り上げたいと思います。
今回、中央公民館・坂下公民館で、地上デジタル放送、いわゆる地デジ対応の液晶テレビをそれぞれ1台ずつ購入する、という予算がありました。
質疑の中で、そのテレビの設置場所は、市民の目には一切触れない、職員の方の活動範囲内に設置する、ということでした。
アナログテレビしかないので、「災害があった際、情報が得られるように」というのが買い替えの理由、阪神大震災を経験し、テレビの情報にも随分と助けられたことがあるので、そう言われると辛いところですが、ただ市民の感覚からすれば、来年度から公民館で使用料を取るようになる背景の中で、設置場所が場所だけに「職員向け?」と勘ぐってしまうことや、今のような少しでも引き締めるべき時に買うのではなく、もう少し我慢できなかったのか?と、思います。
この例は、予算編成中の緊張感が足りないと感じさせられる項目の一例として挙げさせていただきました。
さて、最後により必要な施策に対して、予算のウェイトが少ない という点についてです。
昨日の委員長報告でもありましたが、今回文教厚生委員会には、「交通立哨指導員の予算・施策の拡充を求める陳情」が提出されました。
委員会の審議の結果、趣旨採択となりましたが、その趣旨採択とした時点で文教厚生委員長から、教育長・教育部長に対して
「この趣旨採択の結果を受け、教育委員会として真摯に対応してください。」という趣旨を伝えています。
委員長の言葉を教育委員会もしっかり受け止めてくれると信じていますが、ただ、施策と予算は切っても切り離せないものです。
現状は「他の事業の予算、もしくは不用額を工面して、立哨指導員に回すように」と頼んだことに変わりありません。
この『交通立哨指導員』というひとつの政策をとってみても、指導員さんの給料のほか、指導員自身の安全を守るための保険料や夏、冬の制服など様々な予算が関わってきます。
私はこの2年間の議会活動の中で、いかに行政が予算をもとに運営されていくかを実感しました。
ならば、私が今回の予算に対して向き合うべき姿勢は、この施策の実効性を高めること、ひいては、根本的に予算のウェイトを、こどものための必要な施策に変えることが必要 だと考えました。
また、今、和光市が抱える保育園や学童保育の待機児問題の解決のため、積極的な施策・予算はまだまだ十分とは言えません。「安心子育ての和光」を夢見て、和光で暮らし始めた方に対して、和光市の実情は、もう言い訳できないところに来ていると思います。
以上で、私の、この議案 第13号、平成21度和光市 一般会計予算案について、反対の立場での討論とさせていただきます。
以上
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