井上わたるの和光ブログ
和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。
これが「組織改正に関する報告」の3部作の最後です。
私は一般質問の原稿を作ったり
討論の原稿を作っているうちに、所有時間をオーバーした
原稿が出来上がることが多々あります。
「この話題を入れたい!」「この切り口はいいのでは?」
「この例えはわかりいいかも。」という感じです。
が、時間の都合など
諸事情により、仕方なくカットすることも少なくありません。
いわゆる、お蔵入りが結構あるのです

今回の組織改正に関する討論でも、お蔵入りになった
原稿があります。
結構、勢いよく書き進めたのですが、「今一歩」と思い、引っ込めました。
このままだと、日の目を見ないので、
ここでちょっとブログ用にアレンジ加えて、紹介しようと思います。
※言うべきことは、議場でキチンと全部言いました。
その補完くらいに聞いてもらえると幸いです。
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との一般質問に対し、市長と議会の関係を「車の両輪」に例える
というやり取りがありました。
そこで、私もこの組織改正を車に例えて、
お話ししたいと思います。
ただ、今、その車は
長く暗いトンネルの入り口(=財政危機の例え、です)に
差し掛かりました。
市役所という車に、より良いチューニングを施し、
この長いトンネルを早く抜け出すことが必要です。
アクセルを目一杯踏んで、施策を実行し、前へ進もうという時に、
ブレーキを踏むようなこと(=組織改正案への反対)は、私はしません。
つまり、政策決定の機会が現れると思います。
その中には、従来の事業の継続・廃止の判断や、
マニフェストに載った政策に対しても、優先度を図る必要性もあると思います。
先に述べたように、私はマニフェストの議論には正面から望みたいと思っています。
マニフェストを含め、
Q、どの事業の項目を優先して実行すべきか、
Q、厳しい状況の中、何を先送りすべきか?
それを、この議場で、徹底的に、
是々非々でやり合えばいいと思っています。
マニフェスト自体を封じ込めるのではなく、
ひとつひとつの「政策という分岐点」で、どっちに「ハンドル」を切るか・・・
それを議論し合って、より良い道を選択することが、
市民のためになると思っています。
「スポーツ青少年課」を
今、市長部局にあるスポーツ青少年課を本来あるべき教育委員会に戻す…ことは
さしずめ、前輪と後輪のタイヤ交換でしょうか。
私も経験が有りますが、、
バランスの悪い前後のタイヤを入れ替え、適切な位置を変える。
それだけで車がスムーズに走ります。
・・・これは、市民という乗客に、和光市という車に、今起きている状況を示すことです。
言ってみれば速度計でしょうか。
そして、合わせて例えるなら、
「税金」という燃料の残量を示す「メーター」のようなものではないしょうか。
これらの速度計やメーターは、大雑把なものより、
詳細に示されていればいるほど、乗っている市民は、
その車の状況を把握することができるので、安心できます。
② 政策法務の設置は、様々な状況に応じ、情報を集め、
進むべき道の判断がしやすいよう、
情報を示す「カーナビ」といったところでしょうか?
カーナビも運転席から離れた位置にあっては、情報が得にくいです。
やはり、運転席のそば、つまり市長の近くにあるのが、
もっとも効果的だと思います。
(※これは、「秘書課の強化だ」という意見に対して、
「近くにあることで、効果がある」というための例え、です。)
PDCAサイクルの実現のため、という説明がありました。
(※今は、「財政課」は、総務部にある。)
計画と予算に整合性を持たせるために、
これまで所管が分離していた計画策定、行政評価、予算編成の業務を
一体的に管理する、ということが今回の改正内容です。
これは、ギアをしっかりかみ合わせ、税金という燃料の無駄をなくし、
燃費のいい車にすることです。
私は今回の組織改正の中で、最も大切なことだと考えています。
・・・こうして改めて、文章にしてみると
結構、無理な例えもあったように思います。(中盤はグダグダですし

ただ、言いたかったことは、
市民はどんな車を選ぶでしょうか? ということです。
逆に、市役所・議会は、
市民という大切な乗客を乗せて走るために、、
どのように、和光市役所という車にチューニングを施してしていくべきか?
ということです。
この先も、状況に応じて、組織を見直していかなければなりません。
ただ、現時点において、今回の提案は
政策的課題の実現、あるいは将来の問題点を解消、
そして、財政の維持という安全運転を続けるために
必要な組織改正の第一歩だと、私は考えます。
そんな厳しい状況の中でも、
豊かな市民生活を実現するものと考えるから、私は賛成しました。
・・・もちろん、反対する議員の意見の中には、
「市民のために反対します。」
「職員のためにも反対します。」という言葉が出てきます。
どっちが、市民のための判断か? なんてことは
私が述べることも出来ません。
代わりに言いたいことがあるとすれば・・・
議会を見に来て欲しいのです!
そして、市民の皆さま一人ひとりの感覚で、
今、議会で起きていることに触れてほしい、そう願っています。
追記:
今、「議会を見に来てほしい!」と話しましたが、
次のブログでは、まさにそれを実行している「議会ウォッチャー」の
シンポジウムを取り上げたいと思います。
シンポジウムのタイトルは、
「賢い市民が議会を救う
落とせ!ダメ議員 ~まずは “議員仕分け” をしよう~」 です。
先日お伝えした「部設置条例」の否決については、
毎日新聞や東京新聞で記事になっていたようです。
今回、議会内で賛否が分かれた最大のポイントは、
マニフェストに対する考え方の違い、でしょう。
私は自分の討論の中で述べましたが、
(参照:http://inouewataru.blog.shinobi.jp/Entry/611/)
「(マニフェストに対しては)
全力で進める体制をまずは作ってもらい、
その上で、堂々と、是々非々で議論をする。
良いものは推進し、
状況を見て優先度が低いものには警鐘を鳴らす、
そういう関係を築くべきだ」
と考えています。
これは、私個人の考え方であると共に、
この夏、私がインターンの学生と共に参加した
「マニフェストサミット 2009
~マニフェスト型議員はこう質問する~」
の中でも、今後の議員の取るべきスタンスとして語られたものです。
つまり、市長のマニフェストから逃げるな!。
ということでした。
議論そのものを封じ込めるのではなく、
そのマニフェストに載っている政策の内容について
・推進したい政策には・・・さらなるアイディア を
・優先度を下げるべきという政策には・・・修正案やツッコミ を
・マニフェストに載っていない政策には・・・その政策実現のための提案 を
していくべき、ということです。
これを議場という公の場で、やり取することが、
マニフェスト議員(=マニフェストを提案した市長のいる自治体の議員)の
戦い方だということでした。
今、和光市で起きていることを語る、ということは
「今、議会で起きていること」を語ることでもあります。
今、議会で起きていること、それは
ここで述べてきた「マニフェスト型議員」とは・・・残念ながら、
真逆の方向へ進んでいる、ということです。
11月26日からはじまった12月議会が昨日、終わりました。
期間としては、9月議会に比べれば、ずっと短いはずなのに
それでも非常に長く感じました。
さて。今回、ひとつ成立を見なかった議案があります。
それが、部設置条例の一部改正、
つまり組織改編です。
本当は色々お話ししなければいけないのですが、
この件が、記事として載っている新聞もあるそうなので、
こちらを優先的にお話しします。
「人事・組織」については私の所属している
総務委員会の管轄です。
先週行なわれた総務委員会でも、私以外は反対する・・・という
状況だったので、この結果は想像はついていましたが。
今回、提案された組織改正案の大まかなポイントは、
・「財政課」を総務部から企画部へ移管
・秘書課に「報道担当」と「政策立案機能(=マニフェストの進行管理含む)」を
・スポーツ青少年課を教育委員会に
・消費生活担当を市民相談室に
などの再編です。
反対した議員の主な主張は、
「検討期間が短い」、「マニフェスト絶対主義になるのでは?」
「市長と企画部に権限が集中しすぎでは?」と言ったところでしょうか?
私の考えは、違います。
今回の提案は、今の和光市の財政の危機的状況を乗り越えるには、
必要な組織改正だ、という考えです。
最終日は「採決」(=賛成か反対かを、起立するか否かで判断)を
行なう前に、“討論”と言って、なぜ賛成するか? なぜ反対するか?を
述べる機会があります。
私が、討論で、述べた内容を、下記の「===」以降に載せました。
・・・残念ながら、議会で言うところの討論は「意思表明」であって
討論を通して、反対派の考えを変えさせる・・・ということはできません。
※なぜなら、賛成討論か、反対討論かの“通告”を行った上での「討論」なので、
他の議員の討論を聞いて、いくら説得力があった…としても、
考えを変えることはできないのです。
結果、私を含む 会派 新しい風 の3名が賛成、
残りは反対で、賛成少数、否決 となりました。
和光が勢いを持って現状に立ち望むチャンスのひとつを
失ったと思います。
ただ私としては、悲観論を言って、終わりたくないのです。
これが、今の議会メンバーにおける結論となるならば、
それならそれで、今の体制下でも、職員の方に力を合わせてもらい、
頑張っていただきたいと思っています。
===
議案 第60号 “和光市部設置条例の一部を改正する条例を定めることについて”は、委員長報告は否決であります。
しかし、私は、その委員長報告に「反対」し、今回の組織改正の提案に「賛成」の立場で討論します。
私が、まず申し上げたいのは、市長が変われば、組織運営の考え方が変わるのは当然であるということです。例えば、前市長は、スポーツ青少年課を市長部局に置くのが効果的と思って、そのような組織改正を行った。しかし、それが、この3年間を振り返ると、現場にとっては、やりづらい組織運営だった。だから改める、ということです。
このように、市長が都度、効率的な組織を築き上げていく、それは当り前のことだ、という認識の下、討論を行なってまいります。
先に、私の判断基準を申し上げます。それはこの組織改正が市民にとって必要性かどうか、です。
そして、その上での結論を申し上げます。私の最大の主張は、今回の提案は、今のこの財政の危機的状況を乗り切るために必要な組織改正だと考えている、ということです。
さて、ここから先は、総務常任委員会の中で出た指摘に対し、個別に考えを述べたいと思います。
組織改正案が出来上がるまでの「審議が短い」という話がありました。
でも、例えば、先ほど例に挙げたスポーツ青少年課を教育委員会へ戻すこと。これは、かねてから要望されていたことです。政策会議での審議過程だけでなく、この組織改正では、こうした各課の従来からの意見の積み重ねがあったことを、私は重視すべきだと考えます。
「報道担当」の設置には消極的な意見がありました。しかし、これから、この和光市の財政状況を考えれば、市民生活に関する様々な方針決定が行われるのは、誰も察しがつくと思います。
これから先は、市民との情報共有が、行財政改革を進める上で欠かすことができません。市の広報は発行するにしても、毎月月初に1回だけで、即時性は弱く、2か月前の月末までの情報しか載せられません。また、発行には1部約40円かかります。もちろん、今回の一部借り入れの件を教訓として、情報共有・提供する情報の統一性を図るなどの課題克服は必須ですが、その上で報道機関の活用は、市民にとって有意義な情報を発信していける可能性が広がると思います。
市の状況を市民がつぶさに知る機会を得られるよう、有効的に活用していくシステムにするべきだと考えます。
今回議会では、総務委員会だけでなく、一般質問を通しても、今回の組織編成の議論において、市長の「直近」「直轄」という言葉に、抵抗を感じている方が多いようでした。
この組織改正案が形になることで、市長が…と言うよりも、この各部の部長さんをはじめとした市役所職員全体が、本当に安易な「マニフェスト絶対主義」になると思いますか? 私は、そうは思いません!
何よりも、首長マニフェストに対し、推進体制そのものの封じていくことが、マニフェストに対する議員の取るべき対応だと、私は思わないのです。
もちろん、この厳しい財政状況の中、マニフェストに綴られた政策、及び既存の事業や従来からの計画事業を含めて、すぐ実現すべき政策と、財政状況・時期を見て、優先度を下げざるを得ない政策とを、仕分けていかなければならないのは事実でしょう。それらを「議論を通しての賛成・反対、そして修正」を経て、市民のために必要な政策を実現していくことが求められる、と考えています。
新しい市長の誕生で、和光市にマニフェストという「議論の基軸」が生まれました。
私はそれに対し、全力で進める体制をまずは作ってもらい、その上で、堂々と、是々非々で議論をする。良いものは推進し、状況を見て優先度が低いものには警鐘を鳴らす、そういう関係を築くべきだと考えています。
今、和光市の財政はかつてないほど、ひっ迫しています。
本当に、市役所と議会と、そして市民が力を合わせなければ乗り越えられない難局にいると思っています。
だからこそ、行政管理手法の実効性確保、有効的な報道の使い方、市民協働の推進、市民にわかりやすい組織体制を骨子とした、この部設置条例の一部を改正することが、市民にとって必要性が高いと考えます。そのように申し上げて、私の委員長報告(=「この議案は否決」)に対しての反対討論と致します。
5日間に渡る一般質問が本日終わりました。
(質問に立ったのは、18人でした。)
私の一般質問も、40分の持ち時間に関わらず、
60分の原稿が出来てしまったため
どの質問を取り上げて、どれは見送るかは
やってる最中もギリギリまで調整をして、
なんとか時間に収めることができました。
今回は私としても、実り多い一般質問だったと思います。
個別のテーマについては、また改めてご報告します。
今回は最後の最後、最終日で閉会するまで
気が抜けません。
私は今回、議会の中の“多数”とは違う判断をしていきます。
でも、おそらく私を議会の場に送ってくださった方、
そして、このブログを見てくださっている方の考えに立った時、
私の判断は間違いではない、そう信じて、前へ進ませてください。
12月議会での問題
議会の中の問題、
そして、今、和光市に起きている問題 (プラス一般質問の報告)を
“今、和光市で起きていること” と題して、
年末まで掛けてシリーズで報告してまいります。
毎度のことですが、ギリギリのギリまで
一般質問の準備に追われております。
昨日の時点で、8割完成したのですが、
40分の持ち時間に関わらず、60分の原稿が出来てしまいました・・・。
ここから20分減らすという作業を今夜行います。
一般質問以外にも、言いたいこと、
皆さまに伝えたいことは山ほどあるのですが、
まずは、明日に集中させてもらいます。
お時間ある方は、傍聴にお越しください。
一般質問は、明日
12月8日(火)の午前11時頃から
始まります。(予定。前任者の所要時間によって、開始時間は前後します。)
テーマは下記の通り、行ないます。
雇用制度