井上わたるの和光ブログ

和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。

2011.06.09

それでは、

下水処理場の汚泥の取り扱いについて ~概要~

の続きです。


まず、荒川右岸流域下水道、
「新河岸川水循環センター」が どこにあるのか?
からお話しします。


住所で言えば、「和光市新倉6-1-1」 
・・・これだけでは、ピンとこない方が多いと思います。


言い換えると、
外環道路「和光北インター入口」近くにある
蓋掛けされている部分です。

戸田方面に向かって走った時に
左側に見えてくる広大な施設です。


5月13日に採取した汚泥を調査した結果、
 

<汚 泥>の結果:
放射性ヨウ素 不検出
放射性セシウム 238      ※措置を要する値10万(単位:Bq/kg)
 

<焼却灰>の結果:
放射性ヨウ素 不検出     
放射性セシウム 5,700    ※ 措置を要する値10万(単位:Bq/kg)

という値が出ました。


焼却灰のほうが濃度が高いのは
燃やして水分が抜けるため、濃縮されるからです。


さて。

ここまでの話から、上記に記したように、
「措置を要する値10万(単位:Bq/kg)」には
到達していない、
ということで
その点においては安心をしていただけるかと思います。


ただ、一方で、前のブログの「~概要~」で記した
汚泥(=焼却灰)を持ち出せない、というのは
この新河岸川水循環センターでも同じように発生しています。


飛散しないようにしっかりシートを重ねて被せて
施設の敷地内で保管している状況です。


和光の新河岸川水循環センターの場合は
近隣には民家はなく、
近くを通る場合もほとんどが自動車利用であることは
不幸中の幸いかもしれません。


ただ、自転車やランニングで
近くにある幸魂大橋を利用する人などもいらっしゃいます。

今の県の広報体制や、マスコミによる取り上げの少なさを受けて
「もっと広く認識される必要がある」と思い、
改めてお知らせしている次第です。


改めて申し上げますが、この水循環センターは県の施設です。

県も、「水汚泥等の放射性物質の測定結果」としてHPに
コーナーを設け、情報を公開はしています。

http://www.pref.saitama.lg.jp/site/mottogesuido/gesuiodei-housyaseibussitu-sokuteikekka-1.html#shingashi

ただし、数値の報告はありますが
汚泥の取り扱いの現状など、より現状に即した内容も
綴っていく必要があるのだと思います。


ただ、セメント会社が
「焼却灰の受け入れは行わない!」としている現状では、
この焼却灰を「施設で保管」せざるを得ない状況です。

その点も含め、市民の皆さまに
今の状況をご理解いただければと思います。





私も、所属する会派「刷新の会」のメンバーと
この下水処理場の汚泥の対応についても、
先日、県へ要望を出しました。


次のブログで、その件を触れて
今回の記事を閉じたいと思います。


~つづく~
 

2011.06.09
こんにちは。

只今、朝の駅立ちを終えました。

今日(6/9・木)は和光市駅南口 交番方面で行いました。
240名くらいの方に受け取っていただきました。

※先日の雑貨屋さん方面350名の方に受け取って
いただきました。


さて、駅立ちの時に
「下水処理施設の汚泥」の件について聞かれました。

その方は私のブログもご覧になってくれていて
また、新聞・TVなどでも、この件を大変注視している、と
おっしゃっていました。


和光市も、埼玉県も関わる課題でありますので
重きを置いてお話しします。


まず、“下水処理場の汚泥”とは何か?というところから
お話しします。

① 各家庭で出た排水や、雨水などが流れ込む形で
下水道を通って、下水処理場に流れていきます。

② そこで、水処理されて、「水」と「汚泥」に分けられます。

これが下水処理場で行われていることです。


この過程が「汚泥」が誕生するメカニズムなのです。


そして、

③ 「水」はキレイになったので川へ流されます。

④ 一方、「汚泥」は水を含んだままだと量が増えてしまうので、
焼却し、水分を飛ばし、「焼却灰」にします。


この「焼却灰」は通常、セメント会社に持ち込まれ
そこでセメントの材料に再利用されています。


これが、通常の流れです。


ただ、これが東日本大震災の「原発事故」を受けて
状況が変わりました。

汚泥から放射性物質が検出された、のです。

その結果、セメント会社が
放射性物質を含む汚泥の焼却灰を
セメントに利用することを控えるようになりました。

その結果、何が起きたか?

その汚泥を搬出をすることが出来ず、
施設の敷地内に保管する・・・ということしか
出来なくなっている、ということです。


6月6日(月曜)の朝日新聞・夕刊で
この特集記事が掲載されていました。

http://www.asahi.com/national/update/0606/TKY201106060254.html


これと同じ状況が埼玉県の管理する下水処理でも起きています、
そして、
そのうちの1か所が和光市にあります。


荒川右岸流域下水道、
「新河岸川水循環センター」が それです。



概要はここまでとして
次に、詳細をお話しします。


~つづく~

2011.06.07
さて。

3回に分けてお伝えしてきましたが、

東日本大震災における要望について

の会派「刷新の会」の要望書の全文を
お知らせします。


==============


平成2361

埼玉県知事 上田清司 様


刷 新 の 会 
代 表 鈴木 正人


東日本大震災における要望について

 

本年311日に発生した巨大地震及び津波は、我が国に未曾有の被害をもたらし、多くの尊い命と国民財産を奪いました。また、東京電力福島第一発電所の事故に伴う電力不足と、放射性物質の拡散は、国民生活に大きな影響と不安を与え、未だ予断を許さない状況が続いています。

本県は、双葉町をはじめとする被災者の受入れや、被災地への人的、物的支援など、様々な施策を矢継ぎ早に行っており、上田知事の強力なリーダーシップによるこれまでの活動は、県民にとっても、大変心強いものと評価するものであります。

しかしながら、未だ目途がたたない被災者の生活再建と自立、二転三転する国や東電の原発対応に伴う県民不安の解消、地域経済への影響、防災対策の見直し、県内電力消費の大幅抑制対策など、中長期的な課題も含め、対策が山積しており、本県が更に一丸となり一層の努力を行わなければ、この震災を乗り越える事はできません。

このような状況を鑑み、刷新の会としては、本県がより的確に、充実した対策を行えるよう、下記の通り強く要望します。

 


 

放 射 線 対 策

●大気中の放射線計測において、県内各市町村が独自に行う放射線対策について、財政面や機器の貸し出しを含めた積極的な支援を行うこと

●県内100ヵ所の放射線量の測定については、幼児や小学校低学年の子供の背丈を考慮し地上50cmでの測定で統一する事とし、一刻も早く測定を開始するとともに、定期的な実施と県民への正しい情報提供に努めること

●県産農作物の放射線による風評被害を最小限に食い止めるとともに、県内消費の拡大を促すこと

●県有下水処理施設の汚泥などの放射線量の監視体制を強化し、放射性物質を含む焼却灰の飛散、放射能の拡散を防止し、一刻も早い最終処分体制の再構築を図ること

●放射線量に関する規定がない汚泥と焼却灰に対し早急な処理方法の策定を国に要望すること

 

被 災 者 支 援

●各市町村や関係機関と連携を図り、避難者の意向を踏まえた就業支援に努めること

●介護が必要な避難者や、生活に困窮している避難者などに対して必要な福祉サービスを提供すること

●避難者への公営住宅の提供等について、中・長期的な支援に努めること

 

防 災 対 策

●震災後、携帯電話通信網が混乱した事を鑑み、現在学校や病院に配備されている地域防災無線網を各町内会の自主防災組織等への拡大を検討すること。

●大規模災害や特殊災害発生時における緊急消防援助隊の長時間にわたる活動を支援するため、食事や仮眠等のできる、支援車Ⅰ型を各消防本部への配備をすすめること

●今回、県内市町村が行った帰宅困難者対策の実績を集約し、今後に活かすこと。また、各市町村や他都県、企業等との連携を強化し、より円滑な支援を行う体制を整えること

 

======== 

以上です。

この要請内容の中には
和光市に深く関する事柄もあります。

また追ってご報告いたします。





2011.06.07
早速、引き続いて、
「和光市の放射能量測定+県に出来ること」のPart 2 です。


今回提出した要望書の中には

「大気中の放射線計測において、県内各市町村が独自に行う放射線対策について、財政面や機器の貸し出しを含めた積極的な支援を行うこと」

という要請事項があります。

(★全文は後ほどお示しします。)


和光市だけでなく、今、県内の各市町村が
独自の測定を始めようとしています。


私は、この状況において
県が果たすべきことは

(1) 市の測定器購入に掛かる費用の補助をする等の「財政的支援」

(2) それと、市町村ごとに測定の方法にバラツキが出ないようにする
「測定方法のルール化」

但し、「最低限、この手法で一度測ってください。
その上で、より細かく測るのは自治体の自由ですよ」
という形で
いいと思います。

そして、統一ルール下での測定結果を
県が集約し、データ化することで、県内の状況把握にも
活かすことができます。

その上で、

(3) 独自測定を行っていない市町村の測定を
県の測定として、ただちに実施する。


これらが必要だと考えます。




今、各市が競うように測定器を購入しようとするため
測定器の品薄状態で
これから動こうとする県や市町村は
一層、測定開始が遅れています。


また、測定の高さや方法に
バラツキが出た場合、先行自治体の独自調査の結果を
集約した場合、全県的な状況の把握に
使うことができません。



こうした状況から、
本来であれば、県が直ちに動いて
「測定事業」を立ち上げ、測定器をストックし
それを市町村に貸し出し、測定を市町村に「委託」する・・・
といった方法が取れればよかったのかも・・・と思います。



ただ、現状は、もう新たな段階に突入しています。


だからこそ、今回の要望書に書いたような、
そして、このブログに綴ったような取り組みが
今こそ必要なのだと思います。


個人的には、
放射線量測定は長い対応が求められることから
大気中の測定に関しては、むしろ市町村に任し、
(※全自治体で測定できる体制が整った上で、ですが)
土壌や農作物の調査を県が担当する
「分担制」も良いかもしれない、そのように思っています。



要望書提出で終わりでなく、
日々刻々と移り変わる状況に合わせて
対応をとれるよう、県と共に状況の打開策を
考えてまいります。



なお。

今回のブログ「和光市の放射能量測定+県に出来ること」
2部構成で、「Part 1」の文章の中で、
このPart 2に全文を載せるとしましたが、
ここに至るまでに随分と長くなりすぎたので
次回 Part 3に全文を掲載します。



~つづく~

2011.06.07
おはようございます。

今朝の埼玉新聞(13ページ・地域版・県西)
和光市の放射能量測定に関する記事が
掲載されていました。

まずは、内容(抜粋)を下記に記します。

=======

和光市は8日午後にも市ホームページで
測定結果を公表する見通し。

◆今回の測定は理化学研究所から
測定器を借りて実施している。

◆対象は全49箇所。

・全小・中学校
・園庭のある保育園
・児童館
・公園 等

◆50センチ または 1mで測定

◆市内の最高値 及び 最低値、
共に問題ない値。

◆今後はさらに2台を購入予定。
納品は6月末になる見通し。


=========

以上です。

ひとまず、この点においては
ご安心いただける結果だと思います。



私も多くの方から
この放射線量測定に関するご意見を
皆さまから いただいています。

上記の和光市の方針は
市長が「総会」などでご一緒すると
この測定に関する話をしていました。


今回、スケジュールも含めて
公表されたので、和光市の対応を
心強く思うところです。


「理研がある」という特徴も活かせた
対応だと思います。


さて、

これに対して、
「県が出来ること・県にしか出来ないこと」を
県に促すことが、県議会・県議の役目だと思っています。


その要請事項を会派で取りまとめ、
6月1日(水)、知事に提出しました。

東日本大震災における要望について

です。






これが、その提出を行った時の様子です。

知事は右から5番目、
井上は右から2番目です。






※その後、改めて、各自から
手渡しで提出させていただきました。


この要望書、全文は
次のブログで掲載します。

(※今回は2部連続構成です。)


~つづく~


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