井上わたるの和光ブログ

和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。

2024.03.14
前回に続いて、市民の方から直に聞かれた質問です。

その方は、これまでに傍聴にも足を運んだことがある、議会にも詳しい方からの“通”な質問です。


まず『一般質問』とはなんぞや?から少しご説明しますと、議案に関わるか否かに関わらず、より広く市政全般を課題として取り上げて、「質問」や「提案」することが出来る機会です。


市議会や町議会だと毎定例会に出来るので、年4回チャンスがあり、希望すれば毎回質問に立てます。


一方、約90名議員が居る埼玉県議会の場合は、希望者全員がやる…って訳にはいかないので、1定例会ごとに15人と決めています。(代表質問が行われる2月定例会は9名に減ります。)


定例会の無い期間に市民から寄せられた声や視察や調査で得られた見識を活かす場面ですし、議員の力量も大きく出る場面なので、議員は総じて力を入れたいところです。


しかし、それ以上に大事なのは、議案の審査のための本会議や予算審査です。


今回、退席騒動で約2週間空転したため、議案審査でいっぱいいっぱいで委員会審査も、やっと今日(3月14日・木)に終わったと聞きます。


一般質問を無くすなんて…ていうお声もあるかもしれませんが、和光市議会でも前例があります。



それは、2011年の出来事です。


私が和光の市議会議員4年目だった時に、東日本大震災は発生しました。


同じく予算を審査する3月議会が開催中で、委員会での審査は終わり、4日間の一般質問ウィークに入った2日目のことだったと記憶しています。


私はその時、4日間の初日に質問を終えた状態でした。

2日目も予定より早く進行して、その日の登壇予定者は全て登壇し終え、その日の議事は全て終え、議事堂の廊下に居た時、午後2時46分の地震が起きました。


・・・そこからのことはまたお話しする機会があるかと思いますが、その状況を踏まえ、日を改めて開催された議会運営委員会で「予算や議案を通すことが大事だ。残りの一般質問は取り下げることにしよう」と決しました。


当然、皆、一般質問の準備もしていました。私は質問をやり終えていたので、まだ質問をしていない議員の意向が優先されるべきとの思いでしたが、皆、そのことに了承しました。


議事堂と本庁舎を結ぶ渡り廊下に在る、電気もつかない薄暗い全員協議会で行われたその日の議会運営委員会の光景は13年経っても忘れることはありません。



さて、冒頭の質問に戻りますが、今回の空転の原因は自然災害ではありません。


自分たちで作り出してしまった時間的切迫ですので、それをどこかで調整することや日程の一部を諦めることは、私は仕方ないと思います。


少なくとも、「1日の日程を延ばして夜遅くなってもいいから全員やるんだ」と主張は、(それに対応する執行部・職員が大勢居ることは以前書きましたが)随分な要求だと思います。


相談者の方がこの感覚をお持ちだからこそ、私に寄せられた質問だと思っていますし、私もその方と同じ感覚でおります。


とはいえ、最終的に決めるのは、これまた議会ということになるので、この感覚と異なれば、また違った結論になりますので、今後を共に見守れたらと思います。


(写真は県議会の一般質問登壇時のもの)






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