井上わたるの和光ブログ

和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。

2021.08.19
こんにちは。

埼玉県は今月8月6日、これまで保健所が実施してきた
「積極的疫学調査」を縮小しました。

行動歴をさかのぼり感染源を見つける業務を取りやめました。


これにより、例えば、保育園で陽性者が出た場合の
濃厚接触者の特定について、これまでと大きく状況が変わっています。

現在の状況を可能な限り分かりやすくお伝えできればと思います。

====

〇基本的に対処方針のベースとなるのは、
国が出した「職場における積極的検査の推進」という文書で、
産業医などを抱える企業には自分のところで
濃厚接触者の特定をしてもらうよう要請している。

〇病院や福祉施設(高齢者施設・障害者施設)で発生した場合、
保健所は感染拡大のために濃厚接触者の特定に動くが、
保育園で出た場合、県(保健所)はもう動かない。

〇保育園で陽性者が出た場合に出来ることは、下記の2パターン。

① 保育園が「濃厚接触者リスト」を作成し、保健所に提出。
保健所が承認すれば公費で検査可能。

② 無症状の人でも感染拡大の観点から
検査をしてくれるような医療機関があれば、そこに相談する。
そこの協力が得られれば、医師の判断で園関係者の診断を行う。


この2つの方法なら引き続き公費で検査可能です。

〇但し、PCR検査を実施している医療機関は複数あっても、
あくまでも医療機関は「症状のある人を調べる」というのが
基本スタンスなので、無症状や濃厚接触者と思われる人に
予防のために検査を行う医療機関は少ない。

〇そのため、医療機関による濃厚接触者の特定は事例が少なく、
かつ、医療従事者を雇用していない保育園が
独自に濃厚接触者と思われる人のリストを提出するのも難しい。

〇結果として、仕方なく休園を選択する。

===

というのが、現状で起きている背景と考えております。

感染者が増え、濃厚接触者の特定も出来なくなる。
だから余計に感染が広がり、さらに感染者が増える・・・という
悪循環が生んだ状況です。

感染が広がるデルタ株ですが、
県内も8/9~8/15の検査した結果のうち、
90%がデルタ株となっています。(画像参照)




状況を少しでも改善できるよう、
現在、各種調査と並行して、
自宅療養者のケア体制づくりについて、
県執行部に対して検討を求めているところです。




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