井上わたるの和光ブログ

和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。

2014.10.14
こんにちは。

9月定例会報告の第3弾です。

今回の主な議案には、次のようなものがありました。


○埼玉県地域保健医療計画の変更について

この議案の成立によって基準病床数を
最大で1506床まで増やすことができます。

この「1506床」というのは
現在の上限数から722床不足していて、
今回ここに780床加算できるようになったため、この合算から出てきている数値です。


○和解することについて

TVでもニュースになった羽生水郷公園水族館での
魚の大量死。

その犯人に対する訴えに対して、
犯人は罪を認め、損害賠償金(=和解金)を払うことになりました。

県が受け取る総額は、1,192万4,929円 です。
(魚889匹や事態収拾に要した人件費など)

これはあくまで、県に対する損害なので、
窓ガラスを割った賠償などは、公園を管理している公園緑地協会から
別途請求され、支払われる予定です。


そして、今回の議案の中でも、最も注目されたのが
「埼玉高速鉄道の再建」に関する議案です。


今回、その再建に向け、
埼玉高速鉄道の多額の有利子負債を県が肩代わりする議案が提出されました。


鉄道はあくまで民間事業、というのが日本での前提です。

そのため、乗客の利用料金で建設事業費や運営費を賄うことが
「企業」としての経営努力になります。

もちろん、建設には様々な有利子負債を用いているわけですが、
この償還期間は他の道路やトンネルなどと比べると30年と非常に短く、
その分、利子も高くなるのです。

これが経営を圧迫していました。

今回はこの有利子負債の借り換えの他、
埼玉県が有している埼玉高速鉄道の借金の返済を
会社の出資に振り返る、といった策も同時に講じられることになります。



以上、複雑なことも述べましたが、
肝心なことは、沿線地域以外に住んでいる人は
埼玉高速鉄道をめったに使いません。

でも、今回の議案で充てられるのは、全県民の税金ということです。


その意味でも、非常に悩ましい議案でした。

一方、議案の審議の過程では、
「知事は責任をもっと追及されるべきだ」
「これを逆に契機として、輸送人員増加のために延伸を約束させよう」
といった議論も、これらを記す付帯決議を付けよう、という意見が
自民党を中心に発言がありました。


これに対して、私たち刷新の会では

「知事は議案の提案説明でも、利用者予測の甘さを反省し、
今回の再建プランに至った経緯を申し訳ないと述べている。」

「今は延伸よりも経営再建を最優先に考えるべき」

という考えのもと、付帯決議を「延伸の約束手形」のようにしないように
文言を調整した経緯もあったのです。


議会が埼玉高速鉄道の経営に直接関わる、ということにはなりませんが
議会は、二元代表制の一翼として
執行機関(=知事部局)や埼玉高速鉄道株式会社の経営状況を
チェックする機会を有しています。

その責任を背負う議会として
重く受け止めた上で、この再建案に賛成をさせていただきました。



以上、限られた議案についてですが、9月定例会の報告と致します。



これからの数日は集中して
県政報告「配るホームページ」の編集作業に入ります!









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