井上わたるの和光ブログ
和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。
1月7日のブログでも綴りましたが、
(http://inouewataru.blog.shinobi.jp/Entry/1259/)
昨年末、12月26日~28日にかけて、和光市内で
異臭がする、という事態が発生しました。
この原因は、県下水道局が所管する
「新河岸川水循環センター」という下水処理場にありました。
年明け、センターの責任者の方からも連絡をいただきましたが、
より詳しく状況を把握するべく、ヒアリングを行いました。
センターより提出いただいた経過報告書に
ヒアリングした内容を加えて、ご報告申し上げます。
=======調=査=報=告========
【臭気の発生箇所】
新河岸川水循環センター 松ノ木島側に存在する
汚泥焼却炉 2号炉
≪補足≫
・センター全体で1日400tの処理を行っている。
・現在2、3、4号炉が稼働中。
・2号炉1体では200tの処理能力を有する。
・2号炉は昭和62年から稼働
【発生原因】
1か月に及ぶ定期点検を終えた2号焼却炉を再稼働させた際、
焼却炉内にある汚泥を乾燥させる「乾燥機」に繋がるダクト内に
汚泥(タール)が沈殿しており、臭気を含む蒸気がそのダクト内をうまく流れず
蒸気漏れを起こした。
●●●補足●●●
≪臭気≫
・臭いのもとは、微生物(=有機物)の腐敗臭
≪点検・修繕・清掃について≫
・焼却炉の定期修繕は年1回、修繕には1か月間掛かる。
・管の清掃は、過去に平成7年、17年に実施
(10年に1度くらいの頻度)そのため、近年中に実施する考えでいた。
≪通常の臭気の減滅について≫
・ファンで吸い上げ、炉に送ることで漏れる蒸気・臭気を減らしていた。
今回はその管に汚泥が溜まったため、流れが悪くなり、蒸気が溜まり、圧力が増して、漏れ出した。(管の接続部等があるため、どうしても100%の完全密閉は難しい。)
【臭気の除去】
28日(土)の11時48分に配管にタールが貯まっていることが判明。
その後、除去作業を開始。17時10分に除去作業終了。
翌29日(日)10時、再稼働に向け焼却炉の暖気を開始。運転再開。
【反省課題】
◎27日(金)の時点で蒸気漏れが多いことは確認していたが
臭気の発生には気付けず、翌28日(土)に和光市役所からの指摘で
確認作業を行った。
◎臭気原因の特定に時間を要した。
(朝9時15分の和光市からの連絡に対し、
正確な原因特定に至ったのは昼前であった。)
【今後の対応について】
(1)炉の点検時に脱臭ダクトの点検を行う
(2)乾燥機の温度を十分に上昇させてから、脱水汚泥を乾燥機に投入する
(3)通常運転時は2時間に1回の臭気確認を行っているが、運転再開時には30分に
1回の頻度に増やす
●●●補足●●●
◎今後、平成27年の春を目途に、現在のように「焼却灰」として処理するではなく
「汚泥の再利用化」を行うための設備を建設中。完成後は、現在の2~4号炉の使用頻度は下がる。
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今回の件では、和光市だけでなく、都内の複数の区からも
問い合わせがあったそうです。
都県境にある施設だからこそ、
こうした安全管理について徹底していかなければなりません。
担当のセンター責任者の方には、
二度とこうした事態が発生しないように、
そして、組織としての体制をしっかり見直すことも求めました。
以上で報告とさせていただきます。