井上わたるの和光ブログ
和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。
2007.08.06
こんにちは。
今日は、先週参加した『埼玉市議会 第5区議長会 議員研修会』 の日の午前中
高齢者施設に視察に行ってきた様子をお話ししたいと思います。
(8月1日は午後2時からが研修でした。)
※議員研修会の様子は、
http://inouewataru.blog.shinobi.jp/Date/20070802/1/
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
実は、私は鴻巣市の高齢者施設とは縁がありました。
というのは、私が派遣会社の営業マンだった頃、
鴻巣の老人ホームへ介護職員を派遣する担当をしていたからです。
私の担当していた施設は、
「鴻巣市特別養護老人ホーム たんぽぽ荘」という50名定員の施設です。
(写真<左>は、この施設の玄関。歴史があります。)
・埼玉県で2番目に古い施設
・いまどき珍しい、公設公営の施設
(→つまり、働いている人は公務員扱い)
という特徴のある施設でした。
しかし、平成17年、経費節減の必要性もあって、
民間の社会福祉法人に営業委託されたのです。
そこで、今回の視察の目的は
『福祉施設の民間委託でどう変わるか?』ということです。
10時半に施設に到着し、まずは移管後の状況を
施設の担当者の方から話を伺い、その後、施設見学しました。
改善点① 老朽化対策として、内装工事を実施。
まずは、窮屈だった大部屋の定員を1~2割を減らし
その分、個人スペースを確保した。
※介護する側にも、空間の余裕が出来るので、
介護しやすくなったそうです。
また、もともと「白」を基調として、病院みたいだった施設内の色彩を
黄色やオレンジなど暖色に変えて、明るい雰囲気になっていました。
改善点② 職員体系を一新。法人職員に。
公務員待遇だった職員の人件費は非常に高騰していました。
法人受諾によって、これまで働いていた職員は、他の市の施設(=公民館や児童施設)に
異動になりました。
(施設に愛着を持って残る・・・という人は居ませんでした。)
残ったのは、派遣社員として来ていた、私の担当のスタッフさんたち。
この人たちが施設に残ったからこそ、継続的な介護が可能になったと思っています。
そこに受託法人の、他の施設から移ってきた職員で再スタートを切ったのです。
今までの公務員職員は、私から見ても
「やってあげてる感」がどうしても強かったように思います。
それが、施設見学して思いましたが、
民間になってサービスとして「接客要素」が加わってよくなったと思います。
こういう改善点を見ても、私は福祉の民間の導入は私は反対するものではありません。
・・しかし、一方で、課題もあるように感じました。
それは、運営の安定化です。
この改善によって、高齢者の施設での暮らしは、良くなったと私は信じています。
しかし、代わりに定員を減らしたため、収入も減っています。
また、公営の時代と、利用料を同じにするため、法人としては苦しい経営にならざるを得ません。
間違いなく、ひとりあたりの給与は下がったことでしょう。
そうした中で、働き続けることがどれだけ大変か・・・。
当時担当していたスタッフの方ともお話が出来ました。
(覚えていてくれて、嬉しかったです。ありがとうございます!!)
どうか、皆さんの「仕事に対する情熱」と「入居者の方への思いやり」で
今後も頑張ってほしいと思います。
また、11時半に、同じ法人の経営する、
今度は最新型の施設を見させていただきました。
そこは、
・全室個室
・ユニット型(※10人の小規模グループで生活)
・食事の時間も自由
という介護方法を導入しています。
(写真<右>は玄関の様子。周りは一面田んぼで、とてもキレイ。)
この方法、利用者はプライベートもあるし、時間に縛られないので快適です。
しかし、介護する側は、死角も増えるので、人数が必要になります。
人員補充がなによりの課題だそうです。
もっとも【古い施設】と【新しい施設】を見ることが出来、
充実した視察だったと思います。
最後に。
この日に見た施設だけでなく、介護施設はどこも運営が厳しいです。
介護を「公的」から「民間」に開放したその施策は間違っていないと思います。
ただ、私は、安定運営(=特に人材確保)には、さらに地方自治体の支援があって
しかるべきだと考えています。
それは、私が500ヶ所以上の施設を見てきた上での提案です。
(従来型 特養たんぽぽ荘) (ユニット型特養<新>タンポポ)
今日は、先週参加した『埼玉市議会 第5区議長会 議員研修会』 の日の午前中
高齢者施設に視察に行ってきた様子をお話ししたいと思います。
(8月1日は午後2時からが研修でした。)
※議員研修会の様子は、
http://inouewataru.blog.shinobi.jp/Date/20070802/1/
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
実は、私は鴻巣市の高齢者施設とは縁がありました。
というのは、私が派遣会社の営業マンだった頃、
鴻巣の老人ホームへ介護職員を派遣する担当をしていたからです。
私の担当していた施設は、
「鴻巣市特別養護老人ホーム たんぽぽ荘」という50名定員の施設です。
(写真<左>は、この施設の玄関。歴史があります。)
・埼玉県で2番目に古い施設
・いまどき珍しい、公設公営の施設
(→つまり、働いている人は公務員扱い)
という特徴のある施設でした。
しかし、平成17年、経費節減の必要性もあって、
民間の社会福祉法人に営業委託されたのです。
そこで、今回の視察の目的は
『福祉施設の民間委託でどう変わるか?』ということです。
10時半に施設に到着し、まずは移管後の状況を
施設の担当者の方から話を伺い、その後、施設見学しました。
改善点① 老朽化対策として、内装工事を実施。
まずは、窮屈だった大部屋の定員を1~2割を減らし
その分、個人スペースを確保した。
※介護する側にも、空間の余裕が出来るので、
介護しやすくなったそうです。
また、もともと「白」を基調として、病院みたいだった施設内の色彩を
黄色やオレンジなど暖色に変えて、明るい雰囲気になっていました。
改善点② 職員体系を一新。法人職員に。
公務員待遇だった職員の人件費は非常に高騰していました。
法人受諾によって、これまで働いていた職員は、他の市の施設(=公民館や児童施設)に
異動になりました。
(施設に愛着を持って残る・・・という人は居ませんでした。)
残ったのは、派遣社員として来ていた、私の担当のスタッフさんたち。
この人たちが施設に残ったからこそ、継続的な介護が可能になったと思っています。
そこに受託法人の、他の施設から移ってきた職員で再スタートを切ったのです。
今までの公務員職員は、私から見ても
「やってあげてる感」がどうしても強かったように思います。
それが、施設見学して思いましたが、
民間になってサービスとして「接客要素」が加わってよくなったと思います。
こういう改善点を見ても、私は福祉の民間の導入は私は反対するものではありません。
・・しかし、一方で、課題もあるように感じました。
それは、運営の安定化です。
この改善によって、高齢者の施設での暮らしは、良くなったと私は信じています。
しかし、代わりに定員を減らしたため、収入も減っています。
また、公営の時代と、利用料を同じにするため、法人としては苦しい経営にならざるを得ません。
間違いなく、ひとりあたりの給与は下がったことでしょう。
そうした中で、働き続けることがどれだけ大変か・・・。
当時担当していたスタッフの方ともお話が出来ました。
(覚えていてくれて、嬉しかったです。ありがとうございます!!)
どうか、皆さんの「仕事に対する情熱」と「入居者の方への思いやり」で
今後も頑張ってほしいと思います。
また、11時半に、同じ法人の経営する、
今度は最新型の施設を見させていただきました。
そこは、
・全室個室
・ユニット型(※10人の小規模グループで生活)
・食事の時間も自由
という介護方法を導入しています。
(写真<右>は玄関の様子。周りは一面田んぼで、とてもキレイ。)
この方法、利用者はプライベートもあるし、時間に縛られないので快適です。
しかし、介護する側は、死角も増えるので、人数が必要になります。
人員補充がなによりの課題だそうです。
もっとも【古い施設】と【新しい施設】を見ることが出来、
充実した視察だったと思います。
最後に。
この日に見た施設だけでなく、介護施設はどこも運営が厳しいです。
介護を「公的」から「民間」に開放したその施策は間違っていないと思います。
ただ、私は、安定運営(=特に人材確保)には、さらに地方自治体の支援があって
しかるべきだと考えています。
それは、私が500ヶ所以上の施設を見てきた上での提案です。
(従来型 特養たんぽぽ荘) (ユニット型特養<新>タンポポ)
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