井上わたるの和光ブログ
和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。
2007.07.24
こんにちは。
昨日、群馬県庁を訪問してきました。
その目的は、和光市の入札制度を考えるため、
先進的な取り組みをしている群馬県の実態・効果を見るためです。
ここから先、出来る限り難しい言葉は使わず、
ご説明できれば・・・と思って綴らせていただきます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
まず、「入札」っていうところから触れたいと思います。
和光市は地方公共団体です。
つまり、市民の皆さまが納めた税金で運営されています。
市役所が「何か物品を買う」「工事をする」といった際、
業者の営業トークどおりに買っていたら、高い値段のものを買わされてしまうかもしれません。
市民の納めた税金なのに高い物をわざわざ買っていたら、市民は納得できません。
そこで、取り入れているのが、入札制度です。
(今回は公共工事を例に取り上げたいと思います。)
① まず、市役所が、「○○中学校を全面改修したい。」
そして、「改修後のイメージはこんな感じです。」と計画を立てます。
↓
② すると、建築業者は、『鉄骨は何本・・・、セメントは何t・・・、トラックは何台・・・人手は何人・・・」と
その計画書をもとに、「我が社ならその工事、○億円で出来ます。」
と、工事の予算を計算します。
↓
③ 他にも建設業者はありますので、複数の会社が「我が社ならいくらで出来る」という
計算をします。その金額が、他社よりも安ければその依頼を受けることが出来ます。
↓
④ 締切日に、各業者は札に金額を書いて、箱に入れます。(=だから入札。)
その中で、最も安く見積った業者が落札、となるわけです。
・・・ここまでは、おわかりいただけますでしょうか?
さて、次に、この一連の流れの中で関わってくる言葉があります。
『設計価格』
これは、市役所側が「この工事内容だったら、○億円くらい掛かる。」と
事前に計算した価格です。
言い方を変えると、
「この金額以上の見積もりを出してきたら、そこの会社には頼めませんなぁ」という上限です。
『最低制限価格』
一方で、「いくら企業努力をしたとしても、△億円より安く出来る、っていうことはないなぁ…」
「そんな金額を提示してきたということは、ひょっとしたら鉄骨量を省いたり、
従業員を安く働かしたりしているのではないか・・・」と品質が不安になります。
ちゃんとした品質のものを作るためには、最低限これくらい必要、という金額です。
つまり、
この『設計価格』と『最低制限価格』の間の額で、もっとも低く設定した業者が落札です。
以上、ここまで説明してきたのが、「価格入札」です。
おわかりいただけますように、この価格入札は、出来る限り安く設定した業者が落札する
・・・ようは、「価格が全て」です。
しかし、ご存知のように近年、全国で談合が増えてきています。
この談合は、価格のみで落札業者が決まる制度だと、事前に申し合わせる形で
価格調整をしやすくなります。
他にも、資本力のある大企業に有利になり、
規模は小さいけれど、とても丁寧な仕事をする中小規模の業者にチャンスが
行きにくくなります。
そこで、導入されつつあるのが、
「価格以外の項目も評価項目に取り入れよう」という『総合評価方式』です。
では、価格以外の項目・・・ってどんな項目があるのでしょうか?
それをどうやって評価するのでしょうか?
これらを次回、お伝えします。
(つづく)
昨日、群馬県庁を訪問してきました。
その目的は、和光市の入札制度を考えるため、
先進的な取り組みをしている群馬県の実態・効果を見るためです。
ここから先、出来る限り難しい言葉は使わず、
ご説明できれば・・・と思って綴らせていただきます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
まず、「入札」っていうところから触れたいと思います。
和光市は地方公共団体です。
つまり、市民の皆さまが納めた税金で運営されています。
市役所が「何か物品を買う」「工事をする」といった際、
業者の営業トークどおりに買っていたら、高い値段のものを買わされてしまうかもしれません。
市民の納めた税金なのに高い物をわざわざ買っていたら、市民は納得できません。
そこで、取り入れているのが、入札制度です。
(今回は公共工事を例に取り上げたいと思います。)
① まず、市役所が、「○○中学校を全面改修したい。」
そして、「改修後のイメージはこんな感じです。」と計画を立てます。
↓
② すると、建築業者は、『鉄骨は何本・・・、セメントは何t・・・、トラックは何台・・・人手は何人・・・」と
その計画書をもとに、「我が社ならその工事、○億円で出来ます。」
と、工事の予算を計算します。
↓
③ 他にも建設業者はありますので、複数の会社が「我が社ならいくらで出来る」という
計算をします。その金額が、他社よりも安ければその依頼を受けることが出来ます。
↓
④ 締切日に、各業者は札に金額を書いて、箱に入れます。(=だから入札。)
その中で、最も安く見積った業者が落札、となるわけです。
・・・ここまでは、おわかりいただけますでしょうか?
さて、次に、この一連の流れの中で関わってくる言葉があります。
『設計価格』
これは、市役所側が「この工事内容だったら、○億円くらい掛かる。」と
事前に計算した価格です。
言い方を変えると、
「この金額以上の見積もりを出してきたら、そこの会社には頼めませんなぁ」という上限です。
『最低制限価格』
一方で、「いくら企業努力をしたとしても、△億円より安く出来る、っていうことはないなぁ…」
「そんな金額を提示してきたということは、ひょっとしたら鉄骨量を省いたり、
従業員を安く働かしたりしているのではないか・・・」と品質が不安になります。
ちゃんとした品質のものを作るためには、最低限これくらい必要、という金額です。
つまり、
この『設計価格』と『最低制限価格』の間の額で、もっとも低く設定した業者が落札です。
以上、ここまで説明してきたのが、「価格入札」です。
おわかりいただけますように、この価格入札は、出来る限り安く設定した業者が落札する
・・・ようは、「価格が全て」です。
しかし、ご存知のように近年、全国で談合が増えてきています。
この談合は、価格のみで落札業者が決まる制度だと、事前に申し合わせる形で
価格調整をしやすくなります。
他にも、資本力のある大企業に有利になり、
規模は小さいけれど、とても丁寧な仕事をする中小規模の業者にチャンスが
行きにくくなります。
そこで、導入されつつあるのが、
「価格以外の項目も評価項目に取り入れよう」という『総合評価方式』です。
では、価格以外の項目・・・ってどんな項目があるのでしょうか?
それをどうやって評価するのでしょうか?
これらを次回、お伝えします。
(つづく)
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