井上わたるの和光ブログ

和光市選出の埼玉県議会議員。埼玉県政や和光市のことをわかりやすく伝えます。

2009.12.31
こんにちは。

いよいよ今年も、大晦日の今日を残すばかりとなりました。
今年一年間、支えてくださった全ての皆さまに感謝を申し上げます。


さて。

本年最後のブログ記事は、
「シリーズ  和光市で今、起きていること」最終回です。

◎ 国民健康保険特別会計で起きているコトは !?
◎ “議会”はどこを向いている !?

この2点について、お話します。


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~


国民健康保険、よく「国保(⇒こくほ)」と略します。

サラリーマン(及びその家族)は、その企業の属する社会保険に、
公務員は、共済保険に加入しています。

また、平成20年度から、75歳以上の方を
後期高齢者医療制度として、別の保険制度に加入するようにしたため、

・75歳以下の
・社保etcに加入していない市民全員が国保加入者だ、
ということなります。

※全体で18,000人位の加入者。
※ちなみに、私も国保です。


「保険」というのは、まず、加入者全員が保険料を納め、
いざ医療が必要な時に、医療費を補助してもらえます。

加入者の中には
医療を受ける人もいれば、逆に受けずに済む人もいるため、
その保険料の再分配のような形で運営されていくのです。


和光市をはじめ、全ての自治体では、こうした

・国民健康保険を加入者が保険料を支払い、(=収入)
・加入者が医療を受けたら、補助を出す(=支出)

という、お金の管理するため、
「特別会計」という仕組みを作っています。


これだけならシンプルなのですが、
この特別会計の会計基盤を安定したものにするため、
国や県から、補助を受けています



また・・・

最近の医療費の高騰などの影響で
国・県の補助金でも足りないので、市の税金(「一般会計」に入るお金)を、
こっちの特別会計に回しています。

「国保への繰入金」といいます。


これが、国保会計の実状です。

ようするに、「特別会計」が回らなくなってきているのです。




さて、以上が、和光の国保特別会計に起きているコトです。


・・・ただし、実は和光市の国保特別会計に起きていることは、
それだけではなかったのです。




先程触れましたが、
平成20年度に後期高齢者医療制度が始まったことを境に
保険制度が大きく変わった
 
ことはお分かりいただけたと思います。


実は・・・この制度改正の際、和光市では、
事務処理のミスがありました。
(=制度が変わったにも関わらず、それに対応していなかった)

制度改正によって、国からもらえる額は減っていたにもかかわらず、
改正前と同水準、つまり、
多く補助金が入ってくるように、予算が組まれていました


市役所では、
制度改正初年度の平成20年度本年度2年間
そのことに気づきませんでした。

今年の秋になって、初めてそのことに気付いたのです。


気づかなかった市役所には責任がありますが・・・

それを指摘できなかった議会・・・そして、私、井上という
議員個人としても大きく責任を感じています。


特に、私はこの2年間、この国民健康保険を審査する
文教厚生委員会に所属していました。

また、計算ミスを犯していた1年目にあたる
平成20年度の決算を審査する決算委員会にも所属していました。


12月議会開会後、過去の委員会での自分の発言を議事録で確認したり、
当時のメモなどを見返してみてみましたが、
(多少論点として触れてはいたものの)事態の本質を見抜くところまでは
達していなかったことを、非常に悔しくも思っています。




うちの会派 新しい風では、12月議会終了日までに
「議会(議員)が、今回の気付くことは出来たか?」の調査を行いました。

その結果・・・

「恐らくは
(=事態が判明した今だから言える部分も多いのですが)
より多くの資料・数値、経年変化を総合的な判断を今より深くやっていれば・・・
気付ける可能性はあった」


という考えに至りました。

皆さまには、この点について、心からお詫び申し上げます。



今回、その不足分は国保特別会計の基金(=前年度までの余剰金)を充てたり、
他の基金から繰り入れることで、対応しています。



なので、あくまで、本来の姿に収支を戻した・・・ということなので、
計算ミスの分をまるまる損した、ということではありません。


・・・・もちろん、「だから安心してね。」とは言いません。
その利息分が税金で充てられることになるので、その分、損失はあります。


これから先、大切なことは市がチェック体制の強化・見直しを行うこと、
そして、議会もまた、チェック機能・能力を高めることです。




私個人としても、明日から新たな1年間が始まりますが、
残りの任期の約1年3ヶ月、全身全霊を傾けることを
改めて、ここにお約束させていただきます。



和光市で今、起きていること・・・

それは、先日お話した「一般会計」も(※例:一時借り入れを実施)
http://inouewataru.blog.shinobi.jp/Entry/619/) 
この特別会計も非常に厳しい状況にあるということです。


だからこそ、私は市役所と議会、そして市民が力と思いを揃えて、
この状況を乗り切らなければならない・・・と思っています。


来年は「誰が本当に市民を見ているか?」
問われることになる、と考えています。


それは、執行部議会 の関係の中でも起きるでしょうし、
議会の中でも、そこを戦わせる場面もあるでしょう。


その時に、私が、本当に皆さまのほうを向いて、
その上で、議員としての責任を果たしていけるためにも、原点である
「顔の見える活動」を引き続き、行なってまいります。


私が皆さまにとって、身近な議員でいられるように、
皆さまのご指導・ご鞭撻を来年も引き続き、よろしくお願いいたします。





最後に。

年明けの街頭活動についてお知らせいたします。

1月4日(月)~ 『配るホームページ 第20号』での駅立ちを各地で行います。

また、第20号チラシでの駅立ち終了後、
会派チラシ 『新しい風 第7号』での駅立ちを行ってまいります。


なお、チラシでもご案内をしますが、会派 新しい風では、

2月6日(土) 午前10時~12時
サンアゼリア 会議室A
 で

新しい風 タウンミーティング を開催します。

参加型イベントとして、
“模擬事業仕分け” を行いますので、そちらもご期待ください。


それでは、皆さま、よい新年をお迎えください。


平成21年 12月31日
和光市議会議員  井上 航



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